デイトレードの手法とコツ
ゆったり為替は、どうしても短期トレードがうまくできませんでした。長期の裁量トレードや長期のリピート系注文が楽です。
しかし、トレードの花形であるデイトレードやスキャルピングができた方がうれしいよね…というわけで、自分のスイングトレード手法を応用してみました。
結果、バックテストは良好でした。極少ロットながら資金を投入したトレードも、現時点で合格点を出せます。
そこで、ゆったり為替のデイトレード手法と題して、概要をご案内します。ゆったり為替のスイングトレード例につきましては、下の記事でご確認いただけます。
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ゆったり為替のスイングトレード手法
ゆったり為替は、いくつかのトレード手法を持っています。今回は、スイングトレードについてご紹介しようと思います(一部、ポジショントレードを含みます)。 文章にすると難しく見えてしまいますが、考え方は簡単 ...
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デイトレードの概要
最初に、ゆったり為替のデイトレードについて、概要とコツを確認しましょう。
- インジケーターを使わない
- 日足、4時間足、1時間足
インジケーターを使わない
特徴的なのは、インジケーターを使わないことです。理由は、面倒だからです。トレードは簡単な方がいいです。また、チャート画面はスッキリさせておくのが好みです。
というわけで、使うのはローソク足のみです。
記事内では、解説用として補助線を適宜使います。実際にトレードする際には、補助線を使わないことも多いです。目視でOKです。
日足、4時間足、1時間足
使用するチャートは、3種類です。日足・4時間足・1時間足です。いわゆるマルチタイムフレームです。
ゆったり為替の場合、1時間足よりも短い足を使うと、ストレスになります。スキャルピングを訓練しても全くダメだったのは、性格に合っていないという理由が大きいです。
1時間足だったら、疲れません。ゆったり為替向きです(しかし、最終的には疲れて断念)。
スキャルピング名人に教わった手法につきましては、下の記事でご確認いただけます。
【関連記事】スキャルピングのトレード手法チャートを確認するタイミング
デイトレードではありますが、最も短い足は1時間足です。また、日足も使います。よって、チャートをチェックする時間帯は、以下の通りになります。
- 朝
- 昼頃
- 夕刻頃
- 夜
ここで、ゆったり為替なりの工夫があります。
特定の時刻にチャートを見るという制限を設けると、時間を気にしながらの生活になります。それでは、疲れてしまいます。そこで、ぼんやりとした時間にしています。
朝の時点で、日足・4時間足・1時間足を見ます。ここで、本日中にトレードチャンスになる可能性がある通貨ペアを探します。
日足は、朝だけチェックします。朝の時点で取引できればします。
昼以降は、朝の時点でトレードチャンスになりうると判断した通貨ペアだけ、4時間足と1時間足を確認します。こうすると、負担が減ります。
1時間足でもうすぐトレードチャンスになるかも?という状態に遭遇したら、その時は仕方ありません。1時間~2時間後に、もう一度チャートを見ます。
取引可能回数
この方法で取引する場合、1日にトレードできる回数は、0回~2回くらいになります。工夫すれば増やせるかもしれませんが、トレードの目的はトレード回数の増加ではありません。
ゆったり為替の周囲を見ますと、トレードで大成功している人ほどトレード回数が少ない傾向が見られます。よって、1日に0回~2回で問題ないと思います。
では、ゆったり為替のデイトレード手法を、具体的にご案内します。複数ありますが、ここではそのうちの2つを解説します。
手法1:日足のピンバー
最初は、日足を使ったピンバーです。普段から使ってきたということもあり、これが最も楽です。ピンバーの詳細につきましては、下のリンク先記事でご案内しています。
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ピンバー(pin bar)の見方、使い方
ピンバー(pin bar)とは、プライス・アクショントレードでしばしば出てくるチャートの形です。ただし、ピンバーだけで取引すると、成績が良くありません。 そこで、水平線を利用したり、何かインジケーター ...
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簡潔に解説しますと、ローソク足が下の図のようになったら、買いです。右側の赤線は、為替レートがどのように動いたらこのローソク足ができるのか?というイメージです。
ただし、この形になったら常に買い!とやっていると、おそらくボロボロに損します。何か別の支援が必要です。
ゆったり為替の場合、下値支持線上で買い示唆のピンバーが出るときに、買います。売りは、買いの反対です。上値抵抗線上で売り示唆のピンバーが出るときに、売ります。
利食いと損切り
この手法の場合、損切り位置は、為替レートがピンバーの安値を下回ったあたりです(買いの場合)。損切り位置が明確なので、迷うことは少ないでしょう。
そして、利食いは適当です。適当と書きつつ、可能なら「利大損小」を実現したいです。
すなわち、取引開始位置から損切りまでの距離と、取引開始位置から利食い位置までの距離を比較する場合、利食いまでの距離の方が遠いという状態です。
こうすれば、勝率50%でも、最終的にプラスの成績を期待できます。実際には、勝率は7割台以上を狙います。
ユーロ円での実戦例
下の日足チャートは、実際の取引例です(セントラル短資FXから引用)。通貨ペアはユーロ円です。
赤の矢印の先に、買い示唆のピンバーが出ていることが分かります。なぜこれが買い示唆か?ですが、2つの理由があります。
- 117.00未満まで下落すると、なぜか急反発してきた(下値支持線の存在)
- この状況で、117.00付近で上昇示唆のピンバー出現
ならば、買いでしょう!というわけで、買いました。デイトレードですので、適当なところで利食いです。実際には、118円台前半で利食いしました。
下のチャートは、下値支持線を追加したものです。理由は不明ながら、この線を割り込んで円高になると、急反発してきた様子が分かります。
スイングトレードとの違い
ゆったり為替の場合、スイングトレードやポジショントレードでも、ピンバーを使います。
ゆったり為替にスキャルピングを教えてくれた名人は、1分足でピンバーを使います。すなわち、ピンバーは、あらゆる時間足で有効に機能するということです。とても使い勝手が良いです。
しかし、ゆったり為替の場合、デイトレードとスイングトレードでは、ピンバーの使い方が異なります。
スイングトレードの場合
- 月足チャートと週足チャートでトレンドを把握
- そのうえで、日足チャートでピンバーを確認
デイトレードの場合
- 日足だけで判断する
スイングトレードの場合、月足や週足でトレンドを判断して、日足を見ます。3つの足で値動きの方向が同じなら、トレードします。トレード可否のカギになるのが、日足のピンバーです。
日足でピンバーが出ても、月足や週足と反対方向を示唆している場合は、取引しません。見送りです。
一方、デイトレードの場合は、月足や週足の制約を受けません。日足チャートだけで判断します。その分だけ、取引回数が多くなります。同時に、ポジション保有時間を短くします。
すなわち、デイトレードになります。
ポジション保有期間を長くできるのは、月足や週足のトレンドと同じだという支援があるからです。その支援がない場合、いつピンバーの示唆が無効になってもおかしくありません。
よって、短期間のトレードになります。もう一度、ユーロ円のチャートを見ましょう。
このチャートを見る限り、トレンドは下落でしょう。ということは、スイングトレードの場合、赤矢印での取引をしません。
しかし、デイトレードならできます。スルスルと円安になったので、比較的短時間で利食いしました(といっても、数時間以上かかりましたが)。
最も楽な手法
ゆったり為替にとって、このデイトレード手法が最も楽です。なぜなら、朝(6時~7時くらい)にチャートを見て、取引できるなら取引するというだけだからです。
朝起きてからチャートを見るというリズムができていますので、自然に取引できます。
なお、朝の時間帯に取引しますので、スプレッドの開きに注意が必要です。少々大きすぎると思うときは、しばらく時間が経過してから取引開始です。
この手法のコツ
この手法で成功するコツは、下値支持線や上値抵抗線を見つけて、そこにピンバーが出ているのを見つけることです。
「どこに下値支持線があるか、良く分からないな」という時は、取引しません。取引チャンスに巡り合うのは、1か月に数回程度だと割り切って考えると、イライラしないで済むでしょう。
もしかすると、4時間足や1時間足だけでピンバーが出るときにも、機能するかもしれません。この予想が正しい場合、ピンバーと補助線1本だけで取引を繰り返し、成功できるでしょう。
ゆったり為替は、今のところ日足だけで実行しています。
手法2:マルチタイムフレーム
手法1は、日足だけを使いました。手法2は、2つ以上のチャートを組み合わせます。
- 日足・4時間足
- 4時間足・1時間足
- 日足・4時間足・1時間足
ゆったり為替のスイングトレードの場合、「月足・週足・日足」です。この場合は、3つ同時に同じ方向に向く場合だけ取引ます。
そこで、デイトレードでは「日足・4時間足・1時間足」の組み合わせで取引できたらいいな、と感じます。
具体的には、「日足と4時間足でトレンドの方向を見極めて、1時間足でタイミングを計って取引開始」です。ところが、実戦でこれができたことがありません。
よって、現実的には、以下の通りです。
- 日足で方向性を確認して、4時間足でトレードを実行
- 4時間足で方向性を確認して、1時間足でトレードを実行
以下、例をご案内します。
大きい時間軸でトレンドを把握
下は、4時間足チャートだと想定します。レンジで推移してきましたが、下値支持線(赤線)を下方向に抜けて進みました。
そのまま進むかと思いきや、いったん上昇し、上値抵抗線で跳ね返されて下落しようかという状況です。
これは、典型的な売りパターンです。
ところが、実際にチャートを見ると、こんなきれいな値動きなんてありません。飛んだり跳ねたりジグザグだったりで、本当のトレンドはどうなのか、良く分からないことが多いでしょう。
そこで、赤線(支持線・抵抗線)が見える場合だけ取引します。これはトレードできるのでは?という場合に、1時間足チャートに移動します。
下は、適当に描いた1時間足チャートです。
4時間足チャートで、下方向に行くのでは?と確認しました。よって、1時間足チャートでは、下方向だけ狙います。
上は、適当に描いたチャートです。よって、こうでなければならないという意味ではありません。1時間足でもどこかに補助線(赤線部分)が引けて、その補助線で反発して動いているのが分かれば、取引します。
赤線部分で、下落示唆のピンバーが出れば、取引しやすいです。取引開始位置・損切り位置・利食い位置を決めやすいからです。
ピンバーでない場合、損切り位置は、赤線の上になるでしょう。補助線を破って上方向に進んだら損切りです。利食いは、適当です。
この手法のコツ
こちらの手法は、日足のピンバーに比べて難易度が高いです。よって、日足ピンバーでうまく取引できるようになってから挑戦するのが良さそうです。
すると、下値支持線や上値抵抗線を見つけるのが大変だ!とならずに済むのでは?と思います。
どのFX口座が良いか
今回のデイトレードをするにあたり、どのFX口座が良いか検討しました。結果、以下の通りです。
- 優先順位1:使いやすいチャート
- 優先順位2:スプレッドが狭い
- 優先順位3:取引したい通貨ペアがある
スプレッドが狭いFX業者は数多くありますが、見づらいチャートは苦痛です。
ゆったり為替は、数多くのFX業者で口座を持っています。そこで、候補になる口座にログインして、チャートを使ってみました。
いくらスプレッドが狭くても、このチャートでは苦痛だな…というところは、候補になりません。とはいえ、マイナー通貨ペアでもスプレッドが狭くて魅力だ、という場合もあります。
こういうときは、最も見やすいと思うFX口座でチャートを見ながら、取引はスプレッドが狭いFX業者で実行しています。
面倒臭いですが、見づらいチャートでストレスを抱えるよりマシという感じです。
その結果、現在は2つの口座を使っています。チャートを見て実際に取引する口座と、チャートは使わずに取引だけする口座です。
デザインの良し悪しは、個人の感覚です。下のリンク先で口座を紹介していますのでご覧ください。
まとめ
まとめとしましては、以下の通りです。
- インジケーターを使わない
- 日足でピンバーが出たら狙いたい
- マルチタイムフレームで、上値抵抗線・下値支持線の支援を得ながらトレード
- FX口座は、自分が使いやすいところを使う
この方法で、総合成績を継続的にプラスにできそうです(この記事を掲載した時点では、少額ながら勝率8割となっています)。
なお、この手法(短い時間足のプライスアクショントレード)の問題点につきましては、下のリンク先の記事で考察しています。どんな方法にも、なかなか難しい点があります。