デイトレード

1日20pipsの利食いを繰り返せるか

投稿日:2019年5月22日 更新日:

FX攻略.com(2019年7月号)編集後記にて、「ゆったり為替の方法で適当に取引して、ほぼ毎日20pips利食い」という実践報告がありました。

彼に手法を教えている私から見ても、「おっ、素晴らしい!」という感想です。

では、適当に取引して1日20pipsの利食いを繰り返せるものか、シミュレーションしてみましょう。

米ドル/円で1日20pipsを狙う

ここでは、日本で最も取引されている米ドル/円でバックテストしましょう。イメージしやすいです。

適当に取引するといっても、文字通り適当に取引するというのは検証が難しいです。そこで、「毎日始値で買う」という方法を使います。

一定のルールを設定していますが、適当に取引しているとみなせる範囲でしょう。

始値と高値の差

では、毎日始値で買って、1日20pipsの利食いをしようとする場合、期待通りに利食いできるでしょうか。

これを検証したのが、下のグラフです。これは、日足の高値と始値の差を集計したものです(くりっく365からの引用)。

この種のデータは、計測期間が長い方が信頼度が高いです。そこで、くりっく365がサービスを開始した2005年7月1日以降のデータを使用しました。

米ドル円

グラフを見ますと、一番下は0(ゼロ)です。すなわち、始値と高値が同一だったという日です。こんな日に買ってしまったら、残念なトレードになります。

「始値=高値」となったのは、全体の1.7%ありました。

逆に、始値と高値の差が100銭を超える場合も、多数ありました。グラフの一番上です。全体の9.4%ありました。平均値は、44銭です。

すなわち、平均的に見て、始値で買えば、その日のうちに44銭の上昇を期待できることになります。とはいえ、棒グラフで最も長いのは「0銭~20銭」です。

すなわち、「始値で買ってみたけれど、期待ほど上昇しないなあ…」という日が少なくないことを示しています。

計測期間を変えてみる

上のバックテストは、2005年からです。すなわち、現在から見て15年近く前のデータを含んでいます。さすがに古すぎだと感じるかもしれません。

そこで、計測期間を変えて、同じ検証をしました。2011年1月1日以降のデータです。こうすれば、2007年のサブプライムローン問題、2008年のリーマンショックなど、特殊な状況を排除できます。

その結果、以下の通りです。

米ドル円

計測期間を変えても、グラフの形がほとんど変わっていないことが分かります。

すなわち、「始値で買って20pips上昇して利食い」という方法は、米ドル/円ではうまくいかないだろうと予想できます。

チャートを組み合わせて考える場合

なお、上の分析は、チャートを無視しています。ここで、チャートを考慮に入れてみましょう。1993年からの長期チャートです。

米ドル/円の長期チャート

始値で買って20pips上昇したら利食いするという方法を採用する場合、成功しやすい時期と苦しい時期があるのは明白でしょう。

例えば、2007年から2012年にかけてこの方法を採用したら、なかなか利食いできない上に含み損ポジションが増えてしまうでしょう。

逆に、1995年から1997年にかけて、あるいは、2012年から2015年にかけて採用していたら、適当に買うというシンプルな方法でも、1日20pipsの利食いを繰り返せたことでしょう。

よって、適当に買うという場合も、チャート形状を考慮することになります。

豪ドル/NZドルの場合

さて、FX攻略.com(2019年7月号)編集後記で言及されたのは、米ドル/円でなく豪ドル/NZドルです。そこで、この通貨ペアの月足チャートを確認しましょう(アイネット証券から引用)。

豪ドル/NZドルのチャート

レンジ相場になっています。すなわち、上がったり下がったりしています。

上昇一辺倒ならば、文字通り適当に買うという方法で、難なく利食いできるでしょう。しかし、レンジです。ただ買うだけですと、最終的に利食いできるとしても含み損の期間が発生します。

ゆったり為替は、豪ドル/NZドルでのループイフダンを度々紹介してきました。実行している方は、数多く利食いしていると思います。しかし同時に、含み損ポジションがいくつもできてしまいます。

「一定値幅で発注を繰り返す」という方法の場合、この含み損の発生は回避できないでしょう。

無意識のうちにチャート分析をしている

一方、裁量トレードの場合は、様相が異なります。

上のチャートは月足ですが、実際の分析には週足も日足も使います。そして、FX攻略.comのスタッフに手法を公開した際、豪ドル/NZドルに相場の節目が多数あることも知らせています。

すなわち、その節目では相場が反転しやすいということです。

何となくでもそれを覚えていると、「特にチャート分析をせずに適当に取引していても、勝手に利食いできる」という感覚になります。適当に取引しているのに利食いばかりというのは、正直な感想でしょう。

彼の場合、「直近安値で買って数百pips上昇してから利食いする」という技術も使っていました。

ゆったり為替は、楽な手法を好む

ゆったり為替は、スキャルピング名人から手法を教わって勉強中ですが、どうしても期待通りの成果が出ません。性格が合わないのは明らかですが、それを何とか曲げようとしています。

一方、週足や月足を使うデイトレードの場合、適当に取引しています。週足や月足チャートは、日数が経過しても、チャート形状はほとんど変化しません。

すなわち、頭に残った記憶だけで何となく取引できます。また、月足の場合、一般的に100pipsは誤差の範囲です。「デイトレードだけど、お茶でも飲んでから取引を考えてみるかな」という感じです。

当日中に利食いしなくてもOKです。当日中に利食いしない場合は、スイングトレードのように取引します。

いつ、どの通貨ペアでも使えるというわけではありません。特定の通貨ペア、特定の期間に有効なのですが、ゆったり為替はこのような楽な手法が好きです。

よって、冒頭の「毎日20pips」は、少々誤解含みかもしれません。「特定の期間は、毎日のように1日20pipsを狙える」が正確でしょう。

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