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Pin Bar

ピンバー(pin bar)の見方、使い方

2013年8月24日

ピンバー(pin bar)とは、プライス・アクショントレードでしばしば出てくるチャートの形です。ただし、ピンバーだけで取引すると、成績が良くありません。

そこで、水平線を利用したり、何かインジケーターと併用して使ったりすることが一般的だろうと思います。

そこで、ピンバーの見方や使い方について考察します。

ピンバー(pin bar)とは

ピンバーは、ローソク足の形の一種です。下に、2枚の画像を準備しました。これを使って確認しましょう。

上向き示唆のピンバー

下の絵は、左側にローソク足が書いてあります。そして、右側に、そのピンバーを作った為替レートの動きが書いてあります。

ピンバー

上の例では、始値から始まり、少し上昇して高値を付けました。そして、大きく下落して安値になった後、反発しています。

終値は始値より高い位置にありますので、ローソクの実態部分は白色になります。

このピンバーの形が出る場合、次のローソク足以降は相場が上昇すると言われます。すなわち、上昇を示唆するピンバーは、下の通りです。

  • 実態部分が短い
  • 上ヒゲが短い
  • 下ヒゲが長い

ただし、実態部分がどれだけ短ければ良いのか、あるいは、どれだけ長ければ良いのか、という明確な定義はありません。

実体部分は陽線の方が、確実度は高いと思います。しかし、陰線ならダメだというルールはありません(個人的に「陽線でないとダメ」というルールを作っている人はいると思います)。

同様に、ヒゲの長さにも明確な基準はありません。

「下ヒゲの方が、上ヒゲよりも長い」という条件だけです。絵にすると、すっきりと分かりやすいピンバーです。しかし、その定義とは?という話になると、簡単ではありません。

下向き示唆のピンバー

次に、下向き示唆のピンバー(pin bar)を確認しましょう。この形が出現すると、その後は為替レートが下落しやすいと言われています。

ピンバー

上向きのピンバーの正反対が下向きのピンバーなので、改めて覚える必要はありません。上か下かどちらかを覚えればOKです。

ピンバー(pin bar)が正解する確率

では、ピンバー(pin bar)が正しい確率はどれくらいでしょうか。実際のチャートで確認しましょう。

下の日足チャートは、セントラル短資FXからの引用です。米ドル/円です。5か月分くらいを表示しています。

ピンバー

チャートの中に、青丸と赤丸を追加しています。この意味は、次の通りです。

赤丸:下向き示唆のピンバー
青丸:上向き示唆のピンバー

ピンバーのように見えても、下向きなのか上向きなのか良く分からないというものも、たくさんあります。すなわち、上ヒゲと下ヒゲの長さの差が良く分からないという状態です。

これを見ますと、「上向き示唆のピンバーだから買い」「下向き示唆のピンバーだから売り」と取引していると、おそらく負けるだろうことが分かります。

ピンバー単体では、命中確率はとても低いと予想できます。50%くらいでしょうか。要するに、価値がありません。

下値支持線・上値抵抗線との併用

ピンバー単体では、使い道がなさそうだと予想できます。そこで、下値支持線(サポートライン)や、上値抵抗線(レジスタンスライン)と併用する案があります。

下値支持線(サポートライン):
このラインまで為替レートが下落すると、なぜか反発して上昇するという線。
上値抵抗線(レジスタンスライン):
このラインまで為替レートが上昇すると、その後はなぜか下落するという線。

下は、先ほどの日足チャートです。右上に、上値抵抗線を赤線で引きました。上値抵抗線辺りに、赤丸が3つあります。すなわち、下向き示唆のピンバーです。

ピンバー

ここでは、3つのピンバーがあって全部正解ということになっています。実際には100%の確率で的中するのはあり得ないのですが、比較的高確率で命中するのが特徴です。

ゆったり為替が好むエントリーチャンスです。

インジケーターとの併用

上は、上値抵抗線や下値支持線とピンバー(pin bar)の併用でした。そうではなく、インジケーターとの併用も可能です。

使うべきインジケーターは、「売られすぎ・買われすぎ」を示唆するものが良いでしょう。すなわち、オシレーター系のインジケーターです。

ピンバーは、下落から上昇、あるいは上昇から下落の転換点を示すものです。ただ、ピンバー単体では効果が今一つでした。

そこで、相場の転換を示すインジケーターを追加して使うことにより、転換点をよりはっきりと確認しようという意図です。

RSIとの併用

下のチャートは、今まで使ってきた日足チャートにRSIを追加したものです。赤の縦線4つを引いています。これは、RSIの安値または高値を示します。

ピンバー

RSIの頂点や谷で、いつもピンバーが出るというわけではありません。しかし、RSIが頂点や谷を付けた時にピンバーが出現すれば、それなりの高確率で正解になると期待できます。

なお、一口にRSIと言っても、パラメーターを自由に変更できます。よって、どのパラメーターが最適なのか、別途確認すべきでしょう。

ピンバーの決済ポイント

さて、今までは、ピンバー(pin bar)を使って、どこで取引を始めるか?に集中してきました。次に、どこで決済すべきか?を考察しましょう。

損切りポイントは、比較的分かりやすいように思います。

  • 上向き示唆のピンバー:ピンバーの安値を下回ったら損切り
  • 下向き示唆のピンバー:ピンバーの高値を上回ったら損切り

その他の損切りポイントを設定しても良いかと思います。しかし、ゆったり為替は、分かりやすさを優先しています。

難しいのは、利食いポイントです。これは、一概にどこだ、と書けないように思います。

レンジ相場の下限でピンバーが出現して買う場合、最大の利食い目標は、レンジ相場の上限あたりでしょう。

トレンド相場の押し目でピンバーが出現して買う場合は、トレンドに乗って、できる限り上昇するのを待ちたいです。

この辺りは、一定の経験値が必要かもしれません。

ピンバーが使える時間軸

上のチャートでは、日足でピンバー(pin bar)を考察しました。では、他の時間足でもピンバーは有効に機能するでしょうか。

ゆったり為替は、週足チャートでのトレードが多いです。週足チャートでは、ピンバーが主力の一つとして活躍しています。よって、週足でピンバーは使えます。

では、短い時間ではどうでしょうか。

ゆったり為替の知り合いに、スキャルピングの名手がいます。その人は、1分足を使っています。そして、ピンバーを多用しています。

すなわち、1分足でもピンバーは利用できます。事実上、どの時間軸でもピンバーは使用可能です。

1分足でも週足でも機能します。

どのFX口座でも使える

最後に、このピンバーですが、どのFX口座でも使えるのがメリットです。

レアなインジケーターや特殊な機能だったら、特定のFX口座だけでしか使えないかもしれません。しかし、ピンバーはチャートさえあれば使用可能です。

どの時間軸でも使えて、どのFX口座でも使えます。よって、ピンバーを極めるべく研究する価値は、大いにあるでしょう。

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