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長期トレード

長期保有のレバレッジは何倍にすべきか

別記事「FXで長期保有するコツ」で、スワップポイント狙いの概要を確認しました。

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では、具体的に、レバレッジは何倍くらいが適切でしょうか。レバレッジに絞って考察します。

レバレッジが大切な理由

レバレッジは大きい方が、日々のスワップポイント収入も大きくなります。そこで、レバレッジを少しでも大きくしたいです。

しかし、レバレッジを使うということは、自己資金よりも大きな金額で取引するということです。

期待外れの大きな円高に遭遇する場合、強制ロスカットになってしまうかもしれません。

利益を狙いに行ったのに、最終的に大損では大変です。そこで、レバレッジ管理が重要になります。どれくらいのレバレッジが良いのか、代表的な通貨ペアで確認しましょう。

米ドル/円のレバレッジ

下の長期チャートは、アイネット証券からの引用です(以下同じ)。長期保有を考える場合、チャートも長期で表示したいです。

アイネット証券は、最長で20年程度のチャート表示が可能です。長期分析で重宝します。

米ドル円のチャート

上のチャートを見ると、円高記録は75円だと分かります(赤字部分)。そして、円安記録を見ますと、140円弱です。

本当の円安記録は、1960年代の米ドル/円=360円です。しかし、そこまで昔のデータを使っても、どれだけ有効か分かりません。そこで、直近20年分くらいで検討しています。

仮に、米ドル/円=140円でレバレッジ2倍で取引したとしましょう。最高に円安部分で買ってしまったという想定です。

すると、米ドル/円=70円になると強制ロスカットが視野に入ってきます。

過去の円高記録は75円ですが、今後どうなるか不明です。よって、米ドル/円の場合、レバレッジは2倍以下が良いだろうと判断できます。

安全重視でレバレッジを考察

「いや、自分はそんな円安では買わない」と考えるかもしれません。しかし、いま買ったとして、そのレートが今後10年間の最高値だった、ということはありえなくない話です。

長期保有の場合、予想もしなかった事件が発生すると考えて行動すると、安全度が高まります。

そこで、うっかり超円安で買ってしまっても強制ロスカットにならない、安全なレバレッジを考えています。

豪ドル/円のレバレッジ

次に、豪ドル/円で長期保有する場合を考察します。

下のチャートを見ますと、高値と安値が同じような位置にあることが分かります。円高は55円くらい、円安は100円台です。

豪ドル/円のチャート

超円安の時にうっかり買ってしまっても、レバレッジが2倍なら強制ロスカットにならずにポジションを維持できたという計算になります。

よって、豪ドル/円の長期保有も、レバレッジは2倍以内が良さそうだという結果になりました。

トルコリラ/円のレバレッジ

上二つは、先進国通貨ペアでした。そこで、新興国通貨ペアを確認しましょう。トルコリラ/円です。

トルコリラ/円でも南アランド/円でもそうですが、新興国通貨ペアは注意が必要です。下の長期チャートをご覧いただきますと、分かりやすいです。

トルコリラ円のチャート

新興国通貨ペアは、ひたすら円高になり続ける傾向があります。

すなわち、今までの円高記録のレートは、そのうち更新されると予想できます。

上のチャートを見ますと、円高記録はトルコリラ/円=18円くらいです。しかし、このチャート形状が継続しますと、5年後の円高記録は15円かもしれませんし、10円かもしれません。

いくらになるか不明ですが、18円よりは円高になりそうに見えます。

この場合、レバレッジ2倍では過大だと評価できます。

長期保有で円高になり続けても、強制ロスカットにならない。そのようなレバレッジは、1倍台だろうと予想できます。

新興国通貨ペアの長期保有戦略

新興国通貨ペアは円高になりやすいです。そして、円高になれば、その分だけ含み損が大きくなります。

しかし、為替レートは0円になりません。このため、含み損の大きさには上限があります。

一方、スワップポイントに上限はありません。毎日積みあがっていきます。そこで、長期保有戦略としては、含み損の最大値を超えるスワップポイントを得ることが目標になるでしょう。

これが実現すれば、どれだけ円高になっても損になりません。

長期保有のレバレッジ

以上をまとめますと、長期保有のレバレッジは、以下の通りになりそうです。

  • 先進国通貨ペアの場合:レバレッジは2倍以内
  • 新興国通貨ペアの場合:レバレッジは1倍台

なお、上は安全度を重視した内容です。この結果を少し修正することが可能です。もう一度、豪ドル/円の長期チャートを見てみましょう。

豪ドル/円のチャート

円安記録は100円台、円高記録は55円くらい、中間は80円くらいです。例えば、豪ドル/円=80円で長期保有のポジションを持ったとしましょう。レバレッジは2倍とします。

このとき、豪ドル/円=40円近辺になると、強制ロスカットが視野に入ってきます。しかし、過去の円高記録は55円です。

40円と55円では、15円もの差があります。

さすがに40円になることはないでしょう?と思うなら、レバレッジを少しだけ上げることが可能です。

例えば、豪ドル/円=80円で買ってレバレッジが3倍の場合、豪ドル/円=55円付近で強制ロスカットが視野に入ってきます。すなわち、過去の円高記録くらいです。

スワップポイントを得ると、円高に対して強くなる

毎日スワップポイントを獲得すれば、有効証拠金は増え続けます。すなわち、強制ロスカット水準は、徐々に円高方向に移動します。

「いつかは豪ドル/円=55円よりも円高になるかもしれないけれど、それまでにはスワップポイントが蓄積するから大丈夫でしょう。」

このように考える場合は、豪ドル/円=80円のときにレバレッジ3倍で買って、長期保有することが可能です。

少々ギリギリすぎるな…という場合は、レバレッジを2.5倍辺りにしても良いでしょう。

レバレッジは、低い方が安全です。一方で、レバレッジを高くする方が、収益率が高くなります。どのあたりが良いのかは、トレードする人のリスク選好の度合いによるでしょう。

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