当ブログでは、FXを長期運用の視点から眺めることが多いです。その際、どのFX口座を選ぶべきかについて、ほとんど書いていません。
そこで、長期運用に必要な機能を考察しながら、どのFX口座が良いのか検討します。
長期運用のFX口座に必要な機能
具体的にFX口座を選ぶ前に、選ぶ基準が必要です。基準もなくFX口座を選ぶと、単なる好き嫌いになってしまいます。
そこで、長期運用のためのFXに必要な機能を確認しましょう。
- スワップポイントが大きいこと
- 一定の通貨ペア数があること
- 経営破綻しないこと
重要なのは、この3つくらいだと思います。順に確認しましょう。
スワップポイント
長期運用という場合、何らかの理由で短期決済する場合でも、運用期間は1か月や数か月という感じになるでしょう。逆に、5年や10年という場合もあるでしょう。
よって、スワップポイントがマイナスになる方向に取引するのは、あまり現実的ではありません。
数か月程度なら、スワップポイントがマイナスの側でも我慢できるかもしれません。しかし、年単位だと、さすがにキツイです。
と言いますのは、期待通り利食いできるかどうか、取引開始時には不明です。一方、スワップポイント損が毎日発生するのは、確実だからです。
そこで、スワップポイントがプラスになるように取引するのが、中心になるでしょう。
よって、スワップポイントは大きい方が良いです。
長期間のスワップポイントを考えますから、キャンペーンでたまたま数字が大きいというのはダメです。過去何年にもわたって、スワップポイントの実績が良好でなければなりません。
通貨ペア数
通貨ペア数は多い方が良いですが、あまりこだわる必要もないように思います。長期運用を考える場合、あまりにマイナーな通貨ペアで取引したいという人は、少数だろうと予想できるからです。
通貨ペア数は20前後あれば十分なのでは?と思います。
よって、日本のFX業者でしたら、ほとんどがこの基準をクリアしていることでしょう。
経営破綻しないこと
これは、とても大切な項目です。
例えば、米ドル円を長期運用目的で買ったとします。獲得したスワップポイントでさらに買う複利運用を考えていて、年金の一部にできたらいいなと考えていたとしましょう。
この状況で、運用途中でFX業者が経営破綻してもらっては困ります。
仮に、FX業者が経営破綻したとしても、顧客の資産は完全に保護されます。そのように法律で決まっているからです。しかし、以下の問題があります。
- 経営破綻してから、実際に資金を引き出すまでに要する時間
- 経営破綻前後では、顧客が受けるストレスが大きい
- 経営破綻が心配になって、別のFX業者に引越すのが面倒
可能なら、このようなストレスを感じたくありません。長期運用というからには、安心できるFX業者に自分の資金を預けたいです。
取引ツールの機能は、重要でない
その一方で、取引ツールの機能は、あまり重要でありません。
スリッページや約定拒否があっても、構いません。発注方法は、成行・指値・逆指値の3つだけで十分です。チャートも、基本的な性能があれば十分です。インジケーターは、移動平均線さえ不要です。
要するに、自分が気に入ったツールを提供しているFX業者なら、どこでもOKです。
と言いますのは、長期運用だからです。取引開始や決済において、1か月や2か月くらいのズレが簡単に発生してしまうでしょう。
よって、ツールは高機能でなくても良いということになります。
FX業者の安全度を知るヒント【自己資本規制比率】
では、FX業者の安全度を知る方法には、何があるでしょうか。
上場会社ならば、財務諸表分析ができます。しかし、すべてのFX業者が上場しているわけではありませんし、財務諸表分析をするのは大変です。
そこで、簡単に調べる方法をご案内します。自己資本規制比率です。
自己資本規制比率は、リスクが現実になった場合にどれだけ耐えられるか?を数字化したものです。よって、数字は高い方が良いです。
以下の通りです。YJFX!の数字が、際立って高いことが分かります。
FX会社名 | 自己資本規制比率 |
---|---|
YJFX! | 1,292.0% |
セントラル短資FX | 958.2% |
FXプライムbyGMO | 900.1% |
ヒロセ通商 | 737.3% |
インヴァスト証券 | 569.0% |
IG証券 | 512.6% |
DMMFX | 510.5% |
マネーパートナーズ | 409.7% |
トレイダーズ証券 | 401.2% |
マネースクエア | 393.6% |
<調査日:2020年8月26日> |
長期運用に適したFX口座
以上の考察を踏まえて、長期運用に適したFX口座を考察しましょう。
YJFX!
自己資本規制比率に関する上の表は、全FX業者を調査したものではありません。しかし、YJFX!の自己資本規制比率が突出して高いことが分かります。
ヤフーの100%子会社ですので、自己資本規制比率の数字以上に安全度が高いと期待できます。
下は、YJFX!の口座開設数(左軸)と預かり資産残高(右軸)の推移グラフです。サービス開始以降、順調に右肩上がりになっていることが分かります。
念のため、長期運用に適したスペックかどうか確認しましょう。
最低取引数量:1,000通貨が中心
最低取引数量ですが、南アランド/円など為替レート水準がとても低い通貨については1万通貨です。
スワップポイントの推移につきましては、YJFX!のホームページで公開されています。ご覧いただくと、良い水準の数字を出していることが分かります。
また、Yahoo! JAPANと連携した特典もありますので、この点から見てもYJFX!にメリットがあります。
長期保有の考察 長期運用のFX口座 各種トレード手法