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トルコリラ円のスワップポイントで生活できるか

投稿日:2019年11月25日 更新日:

トルコリラ円のスワップポイントは、他の通貨ペアと比較して大幅に大きな数字です。

この数字を見ると、「トルコリラ円を買って持てば、スワップポイントで生活できるのでは?」と感じるかもしれません。

そこで、実現可能かどうか、考察します。

トルコリラ円のスワップポイント推移

最初に、日々のスワップポイントと為替レートの関係を、確認しましょう。

スワップポイントは、FX業者ごとに数字が大きく異なります。そこで、公的な取引所である「くりっく365」の資料を利用します。2015年以降のデータが公開されています。

縦軸は、左側が為替レート、右側がスワップポイント(1万通貨当たり)です。

トルコリラ円のスワップポイント

スワップポイントは、水曜日から木曜日にかけて、通常の3倍になります(土日の分が加算されるため)。このため、日によって数字が大きく変化します。

そこで、7日移動平均線(1週間の平均値)でグラフを作りました。

スワップポイントの特徴

上のグラフを見ながら、特徴を見てみましょう。

スワップポイントが大きい

一般的に、トルコリラ円は高金利通貨ペアとして知られているでしょう。それを裏付けるグラフになっています。

上のグラフを見ると、100円~200円くらいを中心とした範囲で動いていることが分かります。

1万通貨を買っていて1日100円もらえる場合、1日で1銭の利食いと同じ効果があります。1年で365銭の利食いと同等という意味ですから、大きな数字です。

特異日がある

通常は100円台なのに、600円前後になっている日が散見されます。

実際には、1日で1万通貨あたり1,000円以上の数字がついています(グラフは7日移動平均なので、数字が小さく見えます)。

300円前後も含めますと、年に数回は特異日があると分かります。この時にトルコリラ円の買いポジションを持っていたら、とてもうれしいでしょう。

円高だが大きな数字

一般的に、円高になるとスワップポイントは小さくなります。1万通貨を買う場合の例で、確認しましょう。

米ドル円=100円、日米短期金利差3.65%の場合、1日の計算上のスワップポイントは100円です。円高になって米ドル円=50円になれば、短期金利差は同じでもスワップポイントは50円になります。

ところが、冒頭のグラフを見ますと、トルコリラ円は円高一辺倒に見えるのに、スワップポイントは維持されているように見えます。

この原因を探るために、トルコの政策金利を確認しましょう。

トルコの政策金利

2018年に、大きく跳ね上がりました。政策金利の上昇が、円高にも関わらずスワップポイントが大きかった原因の一つと言えそうです。

なお、2019年になって、急激に下落している様子が分かります。

この傾向が続くなら、今後のスワップポイントは、従来と比較して小さめの数字で推移する可能性があります。

ちなみに、スワップポイントは、政策金利を基準にして決められる数字ではありません。市場間短期金利で決められます。

政策金利は、市場の短期金利に大きな影響力を持っています。また、データの取得が容易です。そこで、スワップポイントを考える際には、政策金利を便宜的に使うことがあります。

トルコリラ円の為替レート

今までの考察で、トルコリラ円のスワップポイントは大きな数字だったことが分かりました。

将来どのようになるのか、それは誰にも分かりません。しかし、他のメジャー通貨ペアと比較して、魅力的な数字になるだろうと予想できます。

しかし、心配な点があります。為替レートです。

いくらスワップポイントが大きくても、為替レートが円高基調では面白くありません。

  • スワップポイント:利益
  • 円高:含み損

この関係になってしまうからです。そこで、トルコリラ円の為替レート推移を確認しましょう。下の月足チャートは、セントラル短資FXからの引用です。

トルコリラ円のチャート

長期的な円高です。2007年には100円近くでしたが、2019年には20円を割り込んでいます。

すなわち、2007年の最高値で1万通貨買っていたら、現在の含み損は80万円くらいになります。

では、完全に損かと言えば、そうでもありません。スワップポイント益があるからです。スワップポイント益と含み損の力関係で勝敗が決まります。

為替レートはマイナスにならない

ここで、1つのポイントがあります。為替レートは0に近づくことはあっても、マイナスにならないという点です。

一方、スワップポイント益を積み上げる場合、上限はありません。

  • 含み損:上限あり
  • スワップ益:上限なし

というわけで、超長期で考える場合、最終的にはスワップポイント益の方が勝ると予想できます。

スワップポイント生活は難しい

以上の考察から、この記事の本題「トルコリラ円でスワップポイント生活できるか」を考えますと、スワップポイント益での生活は厳しいと言えそうです。

確かに、大きなスワップポイントを毎日得られます。しかし、含み損も同時に発生します。

見た目の収益は大きくても、トレード開始タイミングを誤ると、含み損を差し引いたらそうでもないという感じになりそうです。

よって、長期間運用して決済したときに利益になる、という目標のトレードになりそうです。

トルコリラ円の買い時

含み損が嫌だから、トルコリラ円を買うのをやめよう、という選択肢があります。

一方で、為替レートは一直線に下落しているわけではないし、スワップポイントは大きいから、含み益とスワップポイント益の両方が欲しいという場合もあるでしょう。

そこで、含み益もスワップポイント益も同時に得る買い時を考察します。

下の月足チャートをご覧ください。赤の矢印を3つ追加しました。為替レートの急落があったところです。

トルコリラ円のチャート

それまでの状況に比べて一気に大きな下落が実現すると、その後、1年前後はレンジまたは円安で推移している様子が分かります。

上のチャートは月足ですから、レンジや円安の期間が短く見えるかもしれません。しかし、1年というのは長期間です。

そこで、矢印の時点で買って、1年後に売ればトレードの成功を期待できます。

しかし、実際にチャートを眺めていて、大きな下落に遭遇したとしましょう。それがレンジや上昇トレンドの始まりサインなのか、それとも下落が継続するのか、判断が難しいです。

そこで、下のグラフをもう一度見てみましょう。

トルコリラ円のスワップポイント

青の曲線は、為替レートの動きです。

今までに比べて巨大な下落があると、巨大なスワップポイントが出現していることが分かります。

すなわち、「月足ベースで大きな円高になり、スワップポイントの特異日が発生したら、レンジまたは円安への転換の可能性がある」ということです。

今後も同様になるかどうか、不明です。しかし、参考になりそうです。

可能性なので、自己資金を一気に投入するのは良くないでしょう。買うなら、少しずつです。

新興国通貨ペアのリスクにも配慮

なお、トルコや南アフリカなどの新興国は、政治や経済の安定性という点で、先進国と比べてやや懸念があります。

このため、自己資金の全額をこれらに投入するのは、おすすめできません。少しずつ投入します。

成功できればOK、成功できなくてもダメージは小さい、そんな感じですと、安全度を高くできそうです。

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