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豪ドルの見通し【長期】とトレード手法

投稿日:2019年7月1日 更新日:

ゆったり為替は、基本的に為替レートを長期視点で眺めています。そこで、豪ドルの長期見通しを考察しましょう。

なお、この記事において、豪ドルは「豪ドル/円」を指します。

豪ドルの長期チャート

長期間の見通しを考えるには、過去はどうだったか?が分からないとどうしようもありません。そこで、長期チャートを確認しましょう。

今回は、本格的な長期を考察しています。よって、1980年からのチャートを準備しました。

豪ドルの長期チャート

1980年代前半は、現在から見てとても円安の水準だったと分かります。そして、1985年くらいにかけて、一気に円高になっている様子も分かります。

当時、個人向けFX市場があったとしたら、どうでしょう?「売りポジションを継続的に持つ」というだけで巨額の収益を得られたわけですが、果たしてできるかな…。

ある程度の含み益ができた時点で、利食い決済してしまいそうです。

なお、1980年代で一気に円高になったのは、1985年のプラザ合意がきっかけだと記憶している皆様は少なくないと思います。

その記憶は、正しいです。ただし、米ドル/円限定の話です。豪ドルについては、1980年初めから、既に円高が大きく進行していました。

1990年代半ばからチェックすればOK

では、豪ドルの長期見通しを考える場合、どの年代から考察すべきでしょうか。上のチャートを見る限り、1980年代前半は省略できそうに見えます。

と言いますのは、現在の豪ドルは、100円よりも下で推移しています。この状況で250円を想定した考察をしても、どこまで有効なのか疑問です。

そこで、1985年以降が良いかもしれません。下のチャートで、赤の縦線1の部分以降です。

豪ドルの長期チャート

しかし、1985年以降を見ますと、赤矢印の高値が、他に比べて高すぎることが分かります。

上のチャートでは分かりづらいですが、1990年高値は120円くらいです。その後の高値は108円くらいです。10円(1,000pips)以上の差があります。

また、1990年代初めくらいに、バブル経済の崩壊がありました。これにより、日本の経済環境は大きく変わりました。

そこで、1990年代半ば以降のチャートで考察しましょう。下の通りです。1995年以降のチャートです。

豪ドル/円の長期チャート

豪ドルの長期チャート分析

以上の考察で、見通しを考える際に、どの期間のチャートをチェックすれば良いかが分かりました。1995年以降のチャートをじっくりと眺めましょう。

なお、上のチャートは、ラインチャートです。すなわち、毎月の為替レートを線でつないだだけであり、日足高値などの細かい値動きが反映されていません。

よって、上のチャートでは安値が60円弱に見えますが、実際には55円くらいです。同様に、高値は100円あたりが多いですが、もう少し高いところまで推移しています。

豪ドルの高値

上のチャートで、高値の特徴を確認しましょう。

1997年、2007年、2013年~2014年の3回に渡って、100円台が実現していることが分かります。周期は10年か、それよりも数年短いかという感じです。

長期チャートですから、「高値→安値→高値」と推移するには、それくらいの時間が必要なのだと分かります。

よって、次回も100円超の高値が実現するならば、それくらいの時間が必要だろうと想定できます。

ただし、想定はいつでも外れる可能性があります。よって、来年100円が実現してもOK、20年後くらいに実現してもOKという準備をします。

豪ドルの安値

次に、安値の特徴を確認しましょう。

1995年、2000年~2001年、2008年です。この3つの年代を見て、何があったかすぐに分かるならば、大変な経済通だと思います。

  • 1995年:阪神・淡路大震災
  • 2001年:ドットコムバブル崩壊
  • 2008年:リーマンショック

いずれも、危機と言える状態になりました。過去の推移から言えるのは、「日本に直接的に影響する危機が発生すると、歴史的円高になりやすかった」です。

今後も同様の傾向が続くとするならば、危機発生時が要注意です。

チャートが上の方になってしまったので、再掲します。1995年、2008年の急落が凄まじいことが分かります。また、2000年前後も、急落のスピードが速いです。

豪ドル/円の長期チャート

それに比べると、2002年~2007年の上昇、2010年~2014年尾上昇は、多少は緩やかかな?という感じに見えます。

豪ドルの場合は、円高になる時のスピードが速く、円安になるときのスピードは遅くなる場合があることにも注意が必要です。

すなわち、「円高になったから買おう」と思って買ったら、その後に一気の円高が来て1,000pips級の含み損が発生!という可能性がありうるということです。

よって、事前に長期チャートを見て、シミュレーションを繰り返すことが必要です。

様々な値動きパターンを事前に想定しておけば、2008年のリーマンショック級の下落が再来しても、何とか対応できるかもしれません。

少なくとも、シミュレーションしていない場合に比べれば、対応しやすくなるでしょう。

当面の下値支持線

さらに、当面の下値支持線を確認しましょう。

下値支持線とは、「理由は確かでないけれど、為替レートがここまで円高になると、なぜか反発して円安になる」という線のことです。下の赤線の通りです。

豪ドルの長期チャート

この線は、だいたい72円くらいにあるのでは?という位置です。長期チャート分析ですので、71円~73円くらいという、ざっくりした分析でOKです。

10年近くも機能していますので、強力です。すなわち、この下値支持線が破られると、再び80円台に復活するのは簡単でないと予想できます。

豪ドルの長期見通し

以上の分析を受けて、豪ドルの長期見通しを考えてみましょう。およそ、以下のシナリオをメインにできそうです。

長期ですが、イメージとしては超長期です。

  • 円安目途:100円超
  • 円高目途:50円台半ば
  • 強力な下値支持線:70円台前半

70円台前半の下値支持線の上で推移するうちは、70円台~90円の範囲を上下しやすいのでは?と見通しを立てられます。

そして、下値支持線を突破する場合は、55円が視野に入ります。かつ、70円台前半の線が上値抵抗線になります。すなわち、円安に復帰するのは大変だろうと想定できます。

トレード手法

上の見通しを受けて、トレード手法をいくつか検討できます。

  • 下値支持線を割り込んだら、長期の売りで取引
  • 60円前後になるまで待ち、実現したら長期保有目的で買う
  • 55円~90円くらいの範囲で、トラリピなどをする
  • 70円台より円安の範囲でトラリピして、下値支持線を割り込んだら損切り
  • 下値支持線を割り込んだら、トラリピをしつつ長期保有の買い

長期トレードなので、のんびりな感じになります。トラリピなどのリピート系注文は、発注後は放置になります。

リスク

リスクも確認しておきましょう。

「この見通しは、過去のチャートを見て考えただけである」ということです。将来のチャートを見られれば最高なのですが、それは残念ながらできません。

よって、見通しや考察は常に外れることを想定して、行動する必要があります。

このため、ゆったり為替は、豪ドルが50円になる場合、45円になる場合など、通常は想定しないでしょう?という為替レートになる場合もシミュレーションしています。

下のリンク先の記事は、チャートに加えて政策金利を考慮した分析をしています。

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