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AUD(豪ドル)

豪ドルで外貨預金するなら【FXとの違い】

2019年10月25日

本日は、ツイッターでいただいたご質問を考えてみます。この種の質問は、スーパー難問です。

いつ豪ドル預金をするか


8年目令和さん、ありがとうございます。上のツイッターの流れは、以下の通りです。

ゆったり為替が豪ドル円のトレード方針(円高狙い)を示し、期待通りに動きそうだという状況です。そして「豪ドル預金をするなら、いつが良いか?」というご質問をいただきました。

ここで考えたい論点は2つです。外貨預金の優劣と、豪ドル円の相場見通しです。

FXと外貨預金を比較

ご質問を拝読して、ゆったり為替が真っ先に反応したのは、外貨預金の部分です。豪ドルではありません。

外貨預金でなければならない理由があると予想しましたが、ここで簡潔に両商品を比較してみます(8年目令和さんにとって不愉快かもしれませんが、ご容赦ください)。

事業者が経営破綻する場合

FX業者や銀行が経営破綻する場合、私たちが預けているお金は無事に戻ってくるか?という視点です。

  • FX:1兆円預けていたとしても、全額保護
  • 外貨預金:1円の保護もない

外貨預金は「預金」という名前がついていますが、円預金とは異なる金融商品です。

円普通預金の場合、元本1,000万円とその利息が保護されます。この範囲なら、銀行が経営破綻しても、自分の手元にお金が返ってきます。

しかし、外貨預金は預金保険制度の対象外です。1円も保護されません。経営破綻時にいくら戻るか、ほとんど運任せです。

一方、FXは、無制限に保護されます。なぜなら、そのように法律で決まっているからです。顧客が預けたお金は、信託銀行で保管されます。FX業者の経営に関係なく、全額戻ってきます。

スプレッド

外貨預金のスプレッドは、FXと比較すると悲惨です。

FXの場合、豪ドル円スプレッドは0.5銭~0.7銭が珍しくありません。一方、都市銀行の豪ドル外貨預金のスプレッドを見ますと、100銭~400銭前後です。

(銀行のウェブサイトでは、「片道50銭」などと表記しており、実際よりスプレッドが小さいように見えます。注意が必要です。)

すなわち、スプレッドの差は数百倍あるということです。銀行にとって、とても「おいしい」金融商品でしょう。顧客にとっては、その反対です。

スプレッド400銭で利食いしようと思ったら、時間がかかりすぎます…。

金利(またはスワップポイント)

豪州は、以前は高金利通貨として知られていました。今では金利が下がってしまい、スワップポイント狙いの妙味が薄れています。

とはいえ、日本よりも高い金利です。

FXの場合、FX業者ごとにスワップポイントの大きさが異なります。そこで、公的な機関である「くりっく365」のスワップポイントを確認します。

昨日(2019年10月24日)のスワップポイントは18円です。1年あたり6,570円です。そして、昨日の終値で1万通貨買うとすると、投資額は740,950円です。

すなわち、レバレッジ1倍(外貨預金と同じ)で取引する場合、スワップポイントは年率0.887%です(スワップポイントは毎日変わりますので、おおよその目途として把握します)。

一方、都市銀行の外貨預金の場合、普通預金も定期預金も0.15%くらいです。FXと比べて、6分の1くらいしかありません。

その他

その他の部分でも、比較してみましょう。

外貨預金の場合、外貨を現金で引き出せます。一方、FXは、一般的にはできません。しかし、セントラル短資FXなどでは、証拠金の円を外貨に両替して、銀行の外貨預金口座に送金できます。

よって、FXでも外貨を引き出すことができます。

では、海外送金はどうか?です。FX業者は海外送金できないので、銀行に軍配が上がります。

しかし、SBIFXトレードのグループ会社「SBIレミット」を使うと、送金手数料400円台から送金可能です。銀行で高額な手数料を支払う必要はありません。

SBIレミットは、送金業者です。よって、一般的な銀行と異なるのですが、海外送金する手段として、選択肢にできます。

(実際にどちらの手数料が有利なのかについては、送金先と金額を見ながら比較することになります。)

日豪金利差が逆転するとき

外貨預金の方が有利だと明確に言えるのは、「日豪の短期金利差が逆転する場合」でしょう。

例えば、日本の短期金利が急上昇して、5%になったとします。豪州の短期金利は、現状維持で低いままだとしましょう。

この場合、FXだと、豪ドル円を買っていたらスワップポイントはマイナスに転落します。損です。

しかし、豪ドル外貨預金なら、金利はプラスを維持します。豪州の短期金利はプラスで推移しているからです。

これが実現する場合、豪ドルを買うなら外貨預金の方が有利だと言えます。しかし、日本の短期金利は上がるかどうか…。日本の短期金利が上がるパターンは、大きく見て2つあるでしょう。

  • 景気が絶好調になる
  • 財政破綻する

財政破綻は勘弁してほしいです。財政破綻が実現すると、金利は5%どころではないでしょう。

日本が財政破綻する際、豪ドル円相場はスーパー円安になるでしょう。この場合、FXでも外貨預金でも、どちらでも利食いできると見込めます。

まとめ

通常時のトレードという視点で見ると、外貨預金がFXに勝る点はほぼない、と言えそうです。

敢えてメリットを探すなら、「知名度」「安心感」というイメージです。FX業者のイメージと銀行のイメージを比較すると、一般的には銀行の方が良いのでは?と思います。

ただ、イメージで考えていると、銀行においしいところを持っていかれそうです。

(「分かっているけれど、銀行との取引の都合で仕方ない…」という例もありそうですが。)

FXはレバレッジが怖いという場合は、レバレッジ1倍またはそれ未満で取引します。すると、外貨預金と同レベル(または外貨預金よりも低いレベル)の価格変動リスクになります。

豪ドル円をどこで買うか【円高目途】

さて、本題です。どこで豪ドル円を買うかという目途です。正直なところ、「分からない」という回答しかありません。

と言いますのは、これが分かるなら、簡単に億万長者になれるからです。どれだけ儲けているスーパートレーダーであっても、将来を確実に予見することはできないでしょう。

そこを曲げて、考えてみます。

外貨預金で買う場合

最初に、外貨預金で買う場合を考えます。すなわち、スプレッドは100銭~400銭です。

この場合、日足チャートでの分析は不適切でしょう。為替レートの上下動を適切に読んでも、スプレッドという名前の手数料で損してしまいます。

そこで、週足チャートでギリギリ、月足チャートでOKという感触になります。下の月足チャートで確認しましょう(DMMFXから引用)。

豪ドル円の月足チャート

上のチャートを見ますと、横軸は年です。4年ごとに数字が書かれています。

すなわち、外貨預金で豪ドルを買う場合、購入から売却(利食い)までに要する想定年数は、絶好調で推移しても年単位です。

基本的には、為替差益を狙います。しかし、保有期間が数年以上に及びますので、金利水準も大切になってきます。ところが、外貨預金は金利水準が低いのが厳しいです。

よって、為替差益での利食いに絞ります。

上のチャートを見る場合、どこで買うのが候補になるでしょうか。ゆったり為替の場合、2点です。

  • 豪ドル円=70円台前半
  • 豪ドル円=60円未満

2010年以降、70円近くまで円高になると、なぜか反発して円安になる傾向が続いています。今後もこれが続くと思うなら、豪ドル円=70円台前半で買います。

しかし、円高記録の為替レートを見ますと、55円くらいです。60円になったのが3回もありますから、もう一回実現してもおかしくありません。

このように考えるなら、豪ドル円が60円割れになるまで待ちます。

実際には、二者択一でなく、分割して買うことも可能です。すなわち、70円くらいで少し買って、残りは60円くらいで買うという方法です。

これなら、以下の効果を見込めます。

  • 70円で反発して円安になる場合:利食いできる
  • 60円以下まで下落する場合:含み損を抑えつつ買える

いずれにしましても、取引開始から終了までに要する年数は、数年以上です。ひとたび買ったら、買って持っているという事実を忘れるくらいの余裕が欲しいです。

そして、買ってから3円や5円くらい円安になっても、利食いしないことも重要です。

その程度の利幅で利食いすると、スプレッドという名前の手数料が圧倒的に大きくなって、手元に残るお金がわずかになってしまいます(あるいは、損になるかも…)。

FXで買う場合

FXで豪ドル円を買う場合は、1分足から月足まで、お好みの時間軸を使えます。

と言いますのは、スプレッドが0.5銭~0.7銭くらいのFX業者が少なくないからです。これだけ狭いと、スキャルピングも可能です。スキャルピングが可能なら、長期トレードも同様に可能です。

ゆったり為替は、短期トレードはお世辞にも上手だと言えません。むしろ、下手すぎて腹が立つレベルです。

よって、日足と週足で考えてみます。また、ここでは買いのみ考えます。

豪ドル円の週足チャート

まず、週足チャートを確認します。小さな画像に長期間を表示しています。このため、ローソク足がつぶれていますが、だいたいのイメージは分かります。

豪ドル円の週足チャート

これを見ますと、豪ドル円=70円あたりが狙い目だと分かります。

ただ、「70円近くになったら買い」を実行すると、大きく円高になるときに困ります。そこで、69円台に損切り注文を入れることになるでしょう。

買うタイミングをもう少し正確に見たいという場合、日足チャートに切り替えます。

豪ドル円の日足チャート

下は、日足チャートです。この画面で、最安値が70円であることが分かります。2回も記録していますので、もう一度来たらいいな…という感じになります。

豪ドル円の日足チャート

70円の再来を期待するのは、無理かもしれません。そこで、別の下値目途も探してみましょう。下は、日足チャートです。

豪ドル円=72円あたりに下値目途があるかな…という感じに見えます。

実際に下値目途になるかどうか、不明です。そこで、実際に下落して、その後反発する様子を見ながら買うと、安全度が高くなるでしょう。

豪ドル円の日足チャート

以上の観点から見ますと、FXの日足~週足トレードで買うなら、70円~72円あたりでチャンスをうかがうことになります。

そして、利食いは、1円(100銭)でも十分です。スプレッドは1銭もないのですから、1円の円安でも、十分な利幅です。

月足チャートでもトレード可能

上の考察は、週足と日足です。しかし、月足でも、もちろん取引可能です。この場合は、外貨預金と同様の考え方になります。

スプレッドは外貨預金の数百分の1であり、スワップポイントも6倍近く大きいです。よって、外貨預金よりも利食いするのが容易だと予想できます。

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