くりっく株365で日経225を買うと、企業の決算日にあわせて配当相当額をもらえます(以下、「配当」と書きます)。逆に、日経225を売っていれば、配当を支払うことになります。
そこで、日経225を買う場合、配当をどれくらいもらえるのか確認しましょう。
くりっく株365:日経225の配当
くりっく株365は、毎月の配当額データを公開しています。それをグラフ化したものが、下の棒グラフです。1枚当たりの毎月の配当額を示しています。
なお、1枚とは、日経225の取引単位であり、日経平均の100倍の金額です。すなわち、日経平均株価が2万円だったら、日経225を1枚買えば200万円となります。
くりっく株365は、FXと同様にレバレッジ取引ができます。よって、実際に200万円を準備しなくても取引できます。
上のグラフに戻りましょう。大きく上に伸びている月は、3月と9月です。日本では決算期が3月と9月に集中しているため、配当も3月と9月に集まる傾向にあります。
また、各企業の配当政策を反映して、徐々に配当額が大きくなっていることが分かります。
2012年1月に日経225を買って、そのまま保有し続けた場合、配当総額は下のグラフのように増えていきました。3月と9月にたくさんもらえますので、階段状になっています。
2012年1月に買い、2018年12月末日まで保有し続けた場合、配当総額は20万円を超えています。1枚保有するだけでこの金額ですから、とても大きな額です。
日経225を売る場合
なお、日経225を1枚買うときに、この配当をもらえます。日経225を売る場合は、この配当を支払う必要があります。
よって、売りポジションを長期間維持するのは、少々厳しいかもしれません。買いに比べれば、短期間の勝負となるでしょう。
くりっく株365:日経225の金利
次に、日経225の金利相当額(以下、「金利」と書きます)の推移を確認しましょう。
くりっく株365では、株式そのものを売買するわけではありません。そこで、お金が動く際に金利相当額のやり取りもします。FXでも、金利相当額のやり取りがあります(スワップポイント)。
配当とは逆で、以下の関係があります。
- 日経225を買うとき:金利を支払う
- 日経225を売るとき:金利をもらう
では、金利の推移はどうだったでしょうか。グラフで確認しましょう。
2012年から徐々に、金利が上昇したかと思いきや、2016年からゼロになっている様子が分かります。
金利の水準自体も、とても低いです。グラフの縦軸を見ますと、50円単位になっています。配当は最高で16,000円くらいありましたから、桁違いに小さいです。
これは、日本の短期金利がとても低いからです。政策金利がゼロ近辺に張り付いていますから、日経225の金利も低くなっています。
日経225を買うともらえる額
くりっく株365で日経225を買う場合、配当をもらって、金利を支払います。2012年1月に1枚買った場合、収益の推移は、下のグラフの通りです。
金利がほぼゼロ円なので、配当のみのグラフと見分けがつきません。
日本の企業は配当政策に力を入れていますし、日本の金利が低いままでいれば、今後も「配当-金利」はプラスのまま推移すると予想できます。
日本の短期金利
日経225を買うと、「配当-金利」の金額をもらえます。すなわち、配当は大きい方が良いですし、金利は低い方が良いです。
個別の企業を見ると、配当がゼロ円になることがあります。しかし、日経225に採用されている全ての企業が、配当をゼロ円にするとは考えづらいです。
このため、配当は常にプラスの数字です。すなわち、金利が低いままなら、今後も「配当-金利」はプラスになります。
そこで、金利の傾向を確認しましょう。誰でも簡単に得られる短期金利指標として、日銀の政策金利を確認します。1995年以降の推移は、下の通りです。
バブル崩壊後、日本は金利を徐々に引き下げました。その結果、2000年代初めには政策金利が0.1%になっています。
2006年から2007年にかけて、政策金利が多少上昇しましたが、再び元の位置に戻っている様子が分かります。
今後、金利が上昇するならば、「配当-金利」の金額は小さくなるでしょう。しかし、上のグラフを見る限り、今後もしばらく政策金利はゼロ近辺で推移するように見えます。
金利が上昇するのは、収入の面では辛いものがあります。しかし、景気が良くなって金利が上昇するなら、とても良いことです。株価が上昇しますので、含み益になることが期待できます。
くりっく株365で日経225を買う場合、景気動向と金利動向も確認しながら、保有を検討しましょう。
日経225の配当と金利を数字で確認
日経225の配当と金利を、数字で確認しましょう。配当の方が圧倒的に大きいと分かります。
年 | 配当総額 | 金利総額 |
2012 | 20,390円 | 380円 |
2013 | 21,606円 | 788円 |
2014 | 25,376円 | 918円 |
2015 | 29,630円 | 1,283円 |
2016 | 31,745円 | 130円 |
2017 | 34,916円 | 0円 |
2018 | 40,834円 | 0円 |
日経225の値動きと配当
以上、日経225の配当と金利に焦点を当てて考察しました。しかし、くりっく株365は、相場商品です。よって、価格は上昇することもあれば、下落することもあります。
日経225を買ってから上昇すれば、配当と合わせて二重においしいです。逆に、価格が下がる場合、損益は相場の行方次第です。
では、日経225を1枚買っているときに1円下落すると、いくら損するでしょうか。1円下落すると、100円の損になります。
一方、2018年の配当は、40,834円でした。今後もこの数字が維持される場合、日経225を買ってから、株価が毎年408円下落しても、損益はプラスマイナスゼロになります。
配当は徐々に変化していきます。とはいえ、日経平均株価が下落しても、長期的に見て配当よりも小さい下落で済むと予想するなら、買いを検討できます。
配当よりも大きな下落があると読めば、売りでの勝負を検討できます。
関連記事 銘柄研究