記事「最大ストラテジー数はいくつがベスト?」において、シストレ24の最大ストラテジー数は少ないほうが良いのでは?と考えました。
また、インヴァスト証券では、簡単にフルオートを始められるように、あらかじめ27ものフルオート設定を準備してくれています。
そこで、インヴァスト証券が準備した27個のフルオート設定について、最大ストラテジー数と損益の関係を考察しましょう。
最大ストラテジー数と成績の関係
下の一覧は、インヴァスト証券が準備したフルオートです。12か月間の収益率が高い順に並べています。「最大ストラテジー数、収益率、名称」 の順です(調査日:2016年9月18日)。
1 130% 金の卵トップ1実現T50
1 125% 金の卵トップ1実現T60
1 87% 損小利大トップ1実現T40
1 83% ベテラントップ1実現T50
1 83% 金の卵トップ1実現T40
1 75% ALLトップ1実現T50
2 74% 金の卵トップ2実現T60
2 72% 金の卵トップ2実現T80
2 64% 金の卵トップ2実現T100
2 57% 損小利大トップ2実現T100
1 55% 損小利大トップ1実現T50
2 49% 損小利大トップ2実現T60
2 42% 損小利大トップ2実現T80
1 36% 中堅トップ1実現T40
1 24% ベテラントップ1実現T40
1 24% 損小利大トップ1実現T60
1 19% ベテラントップ1実現T60
1 16% ALLトップ1実現T60
1 11% コツコツトップ1実現T40
1 9% 中堅トップ1実現T60
1 △11% 中堅トップ1実現T50
1 △19% コツコツトップ1実現T50
1 △21% ALLトップ1実現T40
2 △29% ALLトップ2実現T100
2 △36% ALLトップ2実現T60
1 △51% コツコツトップ1実現T60
2 △75% ALLトップ2実現T80
最初に気づくのは、「最大ストラテジー数が1または2しかない」という事実です。さらに深い調査が必要なものの、最大ストラテジー数は2までが良いという示唆かもしれません。
次に、最大ストラテジー数が1と2でどう異なるか?という点に注目してください。上位6位までは全て、最大ストラテジー数が1です。
そして、最下位争いをしているのは、ストラテジー数が2のフルオート設定が中心です。
最大ストラテジー数が1の方が、2よりも常に上位にあるというわけではありません。最大ストラテジー数が2でも好成績を出しているフルオート設定はいくつもあります。
しかし、上の一覧を見る限り、シストレ24において「最大ストラテジー数は1の方が良好な傾向にある」と言えそうです。
金の卵は超優秀!
インヴァスト証券が準備したフルオート設定を、もう少し詳しく見ましょう。
名称を見ると、似たようなものが並んでいることに気づきます。この名称は、フルオート設定を簡潔に示しています。例えば、以下の通りです。
ベテラントップ1実現T50:
「ベテラン」ストラテジーを「直近1カ月間」の「実現損益上位」から「最大で1つ」まで選択。 そして、推奨証拠金は「50万円以下」のみ。
ストラテジー名を比較すると、最後の数字だけ変化を付けていると分かります。この数字は、推奨証拠金の設定です。
上の表を見ますと、推奨証拠金が変わると成績も大きく変わることが分かります。
以上の参考情報も頭に入れつつ、フルオートの順位を見ますと、「金の卵」がスーパー優秀だと分かります。
金の卵で最大ストラテジー数を1に設定したものは3つありますが、全てが第5位までに入っています。収益率の数字も、極めて高いです。
これは素晴らしいです。
というわけで、インヴァスト証券が準備してくれたフルオート設定から選ぶならば、金の卵で最大ストラテジー数が1になっているものを最有力にできるでしょう。
最大ストラテジー数を増やしてみる
では、このフルオート設定の最大ストラテジー数を大きくしたら、成績はどうなるでしょうか。
ゆったり為替は「最大ストラテジー数を増やすと成績が悪くなる」と仮説を建てていますが、正しいでしょうか。
なお、ストラテジー数を変えても取引に影響が出ないように、取引数量を5,000通貨にしました。
(証拠金額をそのままにして、ストラテジー数を増やす場合、証拠金不足になる可能性があります。)
では、結果を確認しましょう。
収益率第1位
- フルオート名:金の卵トップ1実現T50
- 最大ストラテジー数:1
このフルオート設定の損益曲線は以下の通りです。さすが第1位です。概ね右肩上がりの美しい線になっています。
では、最大ストラテジー数を2にしてみましょう。その他の設定は同じです。損益曲線は下の通りになります。これは採用しづらいでしょう。
2016年6月以降は成績が上昇していますが、それまでの成績がいけません。
すなわち、シストレ24において「最大ストラテジー数を増やすと成績が悪化する」は正しいと分かります。
次のフルオートについても、確認してみましょう。
収益率第3位
- フルオート名:損小利大トップ1実現T40
- 最大ストラテジー数:1
収益率第2位のフルオートの設定は、第1位の金の卵と類似しています。結果も同じような感じでしたので、省略しましょう。
第3位について確認します。最大ストラテジー数が1の場合の損益曲線は以下の通りです。
そして、最大ストラテジー数を2にした場合は下の通りです。
これは明らかに、「最大ストラテジー数を2に増やした方が好成績である」と言えます。ゆったり為替の仮説が正しくないという例を発見しました。
収益率第4位
- フルオート名:ベテラントップ1実現T50
- 最大ストラテジー数:1
最後に、第4位のフルオート設定を確認しましょう。初期設定の場合の損益曲線は下の通りです。
そして、最大ストラテジー数を2にした場合は下の通りです。こちらは、数字を増やすと成績が悪化するという結果になりました。
最大ストラテジー数と損益の関係
以上のことから、「最大ストラテジー数を増やすと損益は悪化する場合が多い」と言えそうです。
ただし、いつもそうなるとは言えません。そこで、フルオート設定を考えたら、最大ストラテジー数を変更して比較しましょう。
なお、最大ストラテジー数を増やすということは、必要となる証拠金も大きくなるということです。
そこで、フルオートを初めて使うという場合は、最大ストラテジー数を小さくして証拠金も小さくした方が良いのでは?と思います。安全運転したほうが、遠い場所まで行けるでしょう。
証拠金を多くしてスピードを上げると、どこかで事故に遭ったら大変なことになるかもしれません。
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