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リピート系全般

米債務上限問題が解決せずデフォルトする場合のトレード方針【リピート系】

2023年5月20日

米国の債務上限問題をめぐって、米政府と野党共和党が争っています。解決しなければ6月上旬にもデフォルトするらしいですが、過去の債務上限問題は全て期限内に決着しており、デフォルトしたことはありません。

よって、今回もデフォルトへの備えはいらないと思うものの、念のためトレードプランを考えてみました。

イギリスのEU離脱国民投票では、市場参加者の大半の予想に反して離脱側が勝利しました。同じような状況に備えます。

基本方針

米債務上限問題に対する基本方針は「特に何もしない」です。手元の米ドルや円はそのままにしますし、貴金属やアンティークコインに急いで避難することもありません。

とはいえ、デフォルトしたら相場は荒れ放題でしょう。それを眺めるだけでは惜しいので、チャンスがあれば取引します。

トレードの基本方針

  • 超円安に振れる場合:何もしない
  • 超円高に振れる場合:リピート系を検討
  • 直近数十年の値動きの範囲内で動く場合:取引GO

豪ドル/円のリピート系

豪ドル円の長期チャート

チャート:MT5

豪ドル/円は値動きの範囲がとても分かりやすく、超長期リピート系にとって好都合です。

上の月足チャートの通り、30年以上にわたって安値55円と高値108円の間で推移したので、この範囲で注文を出せば自動的に利食いを繰り返してくれます。

しかし、今回は米国のデフォルトを想定した話です。その影響は甚大でしょうから、55円~108円の範囲を超えて動くかもしれません。

そこで、1980年以降の超長期チャートを確認します。

豪ドル/円の長期チャート

上のチャートを見ると、108円をしっかりと超えて円安になる場合の目途を探しづらいです。よく分からないので、円安に振れたら取引を見送ります。

過去を振り返ると「危機発生=円高」なので、円安方向の検討は不要かもしれません。しかし、何が起きても対処できるよう、実現可能性が低い内容も考えるのが私のスタイルです。

逆に、円高方向に極端に振れる場合は、豪ドル/円=30円になっても大丈夫な資金管理で取引したいと感じます。30円という数字に特段の意味はなく、直近安値60円の半分ならば大丈夫だろうという意味です。

流動性の問題

豪ドル/円で取引するにあたり、流動性も考慮する必要がありそうです。

通常なら豪ドル/円の流動性は十分大きいですが、今回は米国のデフォルトという大事件を考えています。流動性が枯渇して取引が不可能になったら、2015年のスイスフランショックのような惨事に巻き込まれるかもしれません。

そこで、BIS(国際決済銀行)で流動性を調査したところ、2022年の世界中の通貨取引のうち豪ドルを含む取引の割合は3%でした。一方、米ドルを含む取引の割合は44%でした。豪ドルの流動性は米ドルの15分の1ほどしかありません。

果たして、豪ドル/円相場は消滅せず機能し続けるでしょうか?確信が何もないので、円高記録を超えて円高になる場合は豪ドル/円の取引を見送ります。

以上は極端な場合を考えており、55円~70円くらいで乱高下するなら積極的に取引すると思います。

米ドル/円のリピート系

流動性の問題を回避したいなら、選択肢はユーロ/米ドル、米ドル/円、ポンド/米ドルの3種類に絞られです。このうち、私は超長期リピート系でユーロ/米ドルとポンド/米ドルを検討したことがほとんどなく、選択肢は自然と米ドル/円に絞られます。

米ドル/円の長期チャート

チャート:MT5

上の30年チャートを確認しますと、昨年の150円は記録的な円安水準だったことが分かります。

米国のデフォルトで円安方向に跳ねる場合、150円台の水準を余裕で超えるかもしれません。そこで、1980年以降のチャートを確認します。

米ドル/円の長期チャート

このチャートを見ると、200円または260円くらいが円安目途に見えます。しかしラインチャートでは詳細な動きが分からないので、MT5で全期間表示してみました。

米ドル/円の長期チャート

チャート:MT5

その結果、円安に進む場合の目途は180円または260円で良さそうです。260円はあまりに遠く感じるので、円安に進む場合はリピート系の取引を見送ります。

逆に円高になる場合、現在値(130円台後半)と円高記録(75円)の差は60円くらいです。余裕を見て80円分円高に進むと決めて、米ドル/円=50円を想定しました。

この場合、米ドル/円=50円でも耐えられる資金を準備しますが、実際に50円になると強制ロスカットの危機になります。そこで、40円でも耐えられるくらいの資金を準備します。

では、40円を超えて円高になったら…?そのときは、あきらめて損切り。あるいは、事前の想定を30円くらいまで厳しくするか。

注文の範囲など

ここで、具体的にどんな注文設定で取引できるか検討します。

まず、売り注文でなく買い注文にします。どれだけ円高になっても0円付近までにしかならないので、買いの場合は損失額の上限が分かりやすいです。これに対して、売る場合の計算上の最大損失額は無限大になります。損失の最大値をあらかじめ確定するために、買い注文にします。

実際には、証拠金が尽きたら強制ロスカットされるので、売る場合の損失は無限大ではありません。しかし、2015年のスイスフランショックのような1,000pips級のスリッページが発生したら、あまりに悲惨です。この種の事故を避けるためにも、買いで取引します。

また、スワップポイントは買いも売りもマイナスになると想定します。実際には買いがプラスになるだろうと思いますが、想定は悪ければ悪いほど良いです。現実がそこまで悪くならなければ、想定の範囲内として対処できます。

そして、値動きはとても荒いでしょうから、注文と注文の間の距離は100銭で十分と予想しています。

注文設定案1

  • 買い注文の設定範囲:41円~80円
  • 注文と注文の間の距離:100銭
  • 1注文の取引数量:1,000通貨
  • 損切レート:40円
  • 必要な証拠金:92万円

注文設定案2

  • 買い注文の設定範囲:41円~90円
  • 注文と注文の間の距離:100銭
  • 1注文の取引数量:1,000通貨
  • 損切レート:40円
  • 必要な証拠金:140万円

注文の範囲はとても広いですが、必要な証拠金額はそこそこな感じになりました。もっと多くの資金を準備できる場合は、取引数量を増やしたり注文の範囲を広くしたりできます。

実際に取引するか

あれこれ書きましたが、実際に取引するかどうか分かりません。円安方向に進む場合は取引せず、そして円高記録を塗り替える場合も、目途の根拠があまりに弱いので取引しないだろうと思います。

このようにいろいろなケースについてあらかじめ想定しておくと、実際に遭遇しても慌てずに済むので合理的な選択をしやすくなります。

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