くりっく株365で銘柄を売買するとき、値動きのほかに「配当相当額」と「金利相当額」の受け渡しによって損益が変わってきます。
FXでいえばスワップポイントに相当するものですが、今回は「金利相当額」について考察しましょう。
金利相当額の受け払い
くりっく株365で発生する「金利相当額」ですが、買いと売りでは以下の違いがあります。
売りポジション: 金利の受取り
この違いですが、イメージで考えると以下の通りです。
くりっく株365で日経225などを買うとき、手元資金よりも大きな資金を使って買えます。すなわち、金利相当額は資金調達コストと同じように考えられます。
よって、金利を支払います。
一方、日経225などを売った場合は、手元に売却資金が来るというイメージになります。それを安全資産で運用した結果、金利をもらえるという感じです。
日経225の金利相当額
では、この金利ですが、どのように決められるでしょうか。
細かい話は脇において、一言で書くならば「日銀の政策金利」を元にして決められます。もう少し正確に書くならば、無担保コール翌日物誘導目標を使います。
日本の政策金利を使いますので、この記事を投稿した時点の金利支払額・受取額はそれぞれゼロ円となっています(2016年3月から、ずっとゼロ円です)。
一方、くりっく株365で日経225などを買うと、配当相当額をもらえます(売りの場合は、配当相当額を支払います)。
よって、金利や配当の面でいえば、買いが有利だということになります。
NYダウの金利相当額
NYダウ等の海外株価指数についても、以前は無担保コール翌日物誘導目標を使って金利を計算していました。しかし、日本の金利を米国に当てはめるのは、少々無理があります。
日本の金利はゼロ近辺である一方、米国の金利は上昇中だからです。
これを受けて、2017年12月18日から、NYダウ、DAX、FTSEについて、外貨金利が適用されました。
NYダウの株価指数は、米ドル建てです。金利も米ドル建てです。すると、くりっく株365で提示されるNYダウの価格も米ドル建て?という疑問が出るかもしれません。
この点は、心配無用です。円で表示されます。
マーケットメイカーと呼ばれる複数の会社が、NYダウの価格を提示します。その際に、海外の先物価格や金利、為替レート等を参考にしながら、円で価格を提示してくれます。
私たちは、為替レートの影響を別途計算することなく、円建ての数字そのものを見て売買できます。
NYダウのETFなどを直接買う場合に比べて、負担感が小さいです。
金利相当額の受け渡し時刻
最後に、金利相当額の受け渡し時刻を確認しましょう。「取引時間終了時刻にポジションを持っていたら」金利相当額の受け渡しがあります(配当相当額の受け渡し時刻も同じです)。
夏時間: 午前5時00分
上に書いた時刻にポジションを持っていたら、金利相当額の受け渡しがあります。
どうしても金利相当額の受け渡しが嫌だという場合は、この時刻になる前に決済しましょう(ただし、日経225については、現在の受け渡し額はゼロ円です)。
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