トラッキングトレード

レンジ相場とトラッキングトレード

投稿日:2015年8月5日 更新日:

レンジ相場とは、下のチャートのように、同じ価格帯で為替レートが行ったり来たりする状況です。

201507トラッキングトレードUSDJPY

 

よく見ると、レンジ相場の上端や下端はいつも同じ為替レートではないのですが、そこまで正確さを要求しません。

ざっくり眺めて、おおよそ同じ範囲を動いていれば、レンジ相場だと判断します。

上のチャートは、2014年12月から2015年4月末までの米ドル/円の日足チャートです。概ね同じ範囲で5か月近く推移しており、この値動きはレンジ相場ということができます。

よく見ると、2015年2月までの安値は116円くらい、それ以降の安値は118円台です。このため、レンジ相場の範囲は時期によって異なりますが、このような状況でもレンジ相場と呼びます。

レンジ相場のトレード手法

このような相場の場合、大きな値幅を狙ってトレードするような方法、例えばポジショントレードで勝負するのは辛いかもしれません。

一方、トラッキングトレードは、このような相場が得意です。

取引設定はシステムに半ばお任せですが、設定してみた結果、以下の通りになったと仮定します。

121.00円の買い
120.50円の買い
120.00円の買い



117.00円の買い

すると、取引を開始すれば、あとは相場を読む必要がありません。システムが自動的に取引を続けてくれます。

あるレートで新規に買い、別のレートで決済できたら、再び元のレートで新規に買い・・・これを繰り返してくれます。

結果として、スイングトレードやポジショントレードよりも多くのトレードを実行できるでしょう。

裁量トレードは、考えることが多い

一方、スイングトレードやポジショントレードなどの裁量トレードは、トレードをするたびに考えることがたくさんあります。また、様々な感情が渦巻きます。

  • いつ取引を開始すべきか
  • どの通貨ペアを選ぶべきか
  • 買いで始めるべきか、いや、売りで始めるべきか
  • どの為替レートで取引を開始すべきか
  • どのような方法で取引を開始すべきか(成行、指値等)
  • 利食いと損切りはどのレートに設定すべきか
  • 途中で決済して利益を確定したくなったときに迷う
  • 含み損があるとき「なんとか復活してくれ…」などと考えてしまう。

精神的なトレーニングも積んだ後、上のような思考や感情に惑わされることなく淡々とトレードできるのが望ましいです。そうでなければ、とにかく疲れるトレードになるかもしれません。

また、働きながら、あるいは学校に行って勉強しながらトレードするという人が多いだろうことをあわせて考えますと、このような疲れるトレードを継続的に続けることは難しいかもしれません。

しかし、トラッキングトレードでは上のような感情とは無縁でいることが可能です。取引開始時に一生懸命考えて、トレードを開始した後はのんびり構えましょう。

レンジ相場の判断基準

レンジ相場の判断は、簡単ではありません。

過去のチャートを振り返ってレンジを判断するのは簡単です。しかし、これから相場がどのように動くのか分からない状況で、レンジ相場になると判断できなければなりません。

それでは、どのように判断すれば良いのでしょうか。

上昇トレンド

レンジ相場を考えるために、さきに上昇トレンドの定義を考えます。下落トレンドは上昇トレンドの逆と考えてください。為替レートが上昇するパターンには、いくつかあるでしょう。例えば、こんな感じです。

201507トラッキングトレード:上昇

 

ただの右肩上がりの線に見えますが、これは為替レートが一直線に上昇している様子を表しています。日足チャートなどでは、ずっと一方的に上昇しかしないという形は、なかなかお目にかかれないでしょう。

多くの場合は、上昇するなかでも多少の下落がみられるものです。

そこで、右肩上がりながらジグザグとしている形を模式的に書いてみます。これは典型的な上昇トレンドの一つです。

201507トラッキングトレード:上昇トレンド

 

直近高値Cは、その前の高値Aよりも高いです。そして、直近安値Dは、その前の安値Bよりも高いです。高値がどんどん高くなり、安値もどんどん高くなる。これが典型的な上昇トレンドの定義です。

念のために、典型的な下落トレンドも確認しましょう。直近高値Dがその前の高値Bよりも安く、直近安値Cがその前の安値Aよりも安くなっています。これが、典型的な下落トレンドの定義です。

201507トラッキングトレード:下落トレンド

レンジ相場の判定方法

もちろん、いつもこのようにトレンドができるというわけではありません。上の例は典型的な例です。ここで、上昇トレンドが崩れてレンジ相場ができる様子を考えましょう。

201507トラッキングトレード:ボックス相場

 

A→B→C→Dと、順調に上昇トレンドが形成されています。その後も実線の通りに為替レートが進むかと思いきや、点Eのところで下落しました。点Eは点Cよりも低い位置にありますから、上昇トレンドの定義から外れます。

次に、下落トレンドができたのかどうかを確認します。すると、点Fで上昇に転じました。これは下落トレンドの定義にも当てはまりません。

ここに至って、この相場はボックス相場だと判定可能です。

では、2014年12月~2015年4月のUSD/JPYチャートをもう一度概観しましょう。

201507トラッキングトレード:USDJPYその2

 

点Cは点Aよりも低い位置にあります。上昇トレンドではありません。そして、点Dは点Bの上にあります。あるいは、同じぐらいの位置にありますから少し表現を変えますと、点Dは点Bよりも下にありません。

そこで、この相場はレンジ相場だということになります。

トラッキングトレードで実際に設定する場合は、想定変動幅をC~Dの範囲にします。実際の為替レートの推移をみますと、為替レートの動きは概ねC~Dの範囲に収まっています。

C~Dの間でどこに買い注文を出そうかな・・・と考える必要はありません。想定変動幅やこのトレードに投入する対象資産の額を設定すれば、システムが自動的に適切な取引設定を計算してくれます。

レンジ相場終了時のトラッキングトレード

以上、トラッキングトレードでレンジ相場を攻める方法を考察しました。

次に、取引開始後にボックス相場が終了するとき、トラッキングトレードでどのようにトレードできるかを考察します。

レンジ相場から上方向に離れる場合

下のチャートは、2015年1月~2015年5月のUSD/JPYチャートです。レンジ相場が終了すると、円安方向に抜けていきました。

201507トラッキングトレード:USDJPY円安抜け

 

このブログ記事では、買いを基本としてトレードを考えます(そのほうが分かりやすいです)。よって、この値動きでトラッキングトレードをしていたら、見事に勝利を収めていたという結果になりました。

次はどうしましょうか?この相場でリピート系の買いトレードを仕掛けていたら、現在はこのような状態でしょう。

  • 買いのポジションなし
  • 利益を確保

勝っているので満足ですが、このままでは次につながりません。そこで、面倒くさいのですが最も円高部分の注文を削除して、その分円安部分に注文を1本追加して・・・とやらなくても、システムが自動でその手続きをしてくれるのがトラッキングトレードです。

よって、今回の米ドル/円で買いのトラッキングトレードを仕掛けていたら、円安方向に動いた後もしっかり利益を確保できていることが分かります。

レンジ相場から下方向に離れる場合

上のチャートでは、レンジ相場から上方向に離れる場合を考察しました。次に、下方向に離れる場合も想定しましょう。レンジ相場から為替レートが離れていくときの典型的な動き3つについて考えます。

下落するかと思いきや、反転上昇するパターン

これはいわゆる「ダマシ」というものです。レンジ相場を離れて下落していますが、点Gで上昇方向に転換しています。さらには元のレンジ相場を突き抜けて点Hまで到達しています。

201507トラッキングトレード:ダマシ1

 

この値動きで裁量トレードを狙う場合、下落したからといって売りで参入すると、点G以降の値動きで損切りになってしまいます。

下落するかと思いきや、再びレンジ相場に戻るパターン

これは上のと似ていますが、点Hでさらに円安方向に抜けることなく、再びレンジ相場に戻るパターンです。

201507トラッキングトレード:ダマシ2
下落トレンドが本物であるパターン

そして最後に、レンジ相場を下方向にしっかり抜けていくパターンです。この値動きで、ずっと買いポジションを持っていると、損失が膨らんでしまいます。どこかで損切りが必要になるでしょう。

201507トラッキングトレード:ダマシ3

 

トラッキングトレードの特徴は、相場が動いたら、取引する範囲も自動的に修正しながらついていくことにあります。

相場が下落する場合の損益

買いのトラッキングトレードで、取引する範囲を相場に合わせて動かす場合、上の状況での損益はどうなっているでしょうか。

下落するかと思いきや、反転上昇するパターン
201507トラッキングトレード:ダマシ1

 

いくつかのポジションが損切りになって損失を確定している可能性がありますが、その後の円安への切り返しで、再び利益を得ています。

この一連の値動きにより、トータルで利益になるか損失になるかについては、ここで判断することは難しいです。

損失になっているかもしれませんし、利益になっているかもしれません。

下落するかと思いきや、再びレンジ相場に戻るパターン
201507トラッキングトレード:ダマシ2

 

いくつかのポジションが損切りになって損失を確定している可能性がありますが、その後の円安への切り替えしで、再び利益を得ています。そして、再びレンジ相場に戻っています。

レンジ相場はトラッキングトレードの得意とする相場ですから、その後も継続的にレンジ相場が継続すれば、利益をどんどん積み上げていくことが期待できます。

下落トレンドが本物であるパターン
201507トラッキングトレード:ダマシ3

 

トラッキングトレードは相場の動きについていきます。買いで取引していて円高方向に相場が進む時は、どんどん損切りが成立してしまいます。よって、この場合は、どこかで取引そのものを終了させる必要があるでしょう。

あるいは、下落トレンドが思いのほか小さく、どこかで再びレンジ相場を形成する可能性もあります。

この場合は、一時的な損切りで被った損失を、この新しいボックス相場で取り返していくことになります。

ゆったり為替の対応

以上、典型的な3パターンを確認しました。相場は変幻自在ですので、これ以外の値動きもあります。では、レンジ相場で買いのトラッキングトレードをしていて、相場が下方向に離れてしまう場合、ゆったり為替ならばどうするでしょうか。

相場が意図と異なる方向に動くときの、ゆったり為替の選択:
取引を中止して、現在のポジションを全て損切りする。

都合の良い値動きを期待したいですが、損失が大きくなってしまう可能性があります。

そこで、先のレンジ相場で得た利益が残っているうちに損切りして、次のレンジ相場になるのを待ちます。

相場にどこまでもついていくというトラッキングトレードの性質は優秀ではありますが、「もしも」の場合に備えて、ゆったり為替ならば損切りです。

ここで、レンジ相場の復習をしましょう。トラッキングトレードで買いのトレードをしているとします。

レンジ相場の場合・・・利益
レンジ相場から円安方向に離れるとき・・・利益
レンジ相場から円高方向に離れるとき・・・取引を継続しても良いが、取引を終了

こうして眺めると、レンジ相場の場合は利益を確保して終了できる可能性が比較的高いように思います。継続的な円高になっても頑張ってトレードしてしまうときに、損失になってしまうでしょう。

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【参考記事】
3通貨ペアのトラッキングトレードに死角はあるだろうか?

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