騎士ネコゆったり為替の米ドル/円(USD/JPY)予想は、「2016年6月~2017年初旬の間に105円台で底打ち。ただし、102円台までの円高がありうる」です。

先週金曜日の円高は、この目標達成のためには良い動きでした。値動きの様子を確認しつつ、先週末の米雇用統計を検証しましょう。 

米ドル/円(USD/JPY)の日足チャート


下のチャートは、トライオートFXから引用したものです。

usdjpy-daily-chart-20160604

2016年5月末ごろにかけて円安傾向が続きました。110円台半ばに弱い上値抵抗線が形成され、5月30日に明確に上方向に抜けました。よって、そこからさらに円安が進むと読める展開でしたが、それはダマシでした。

再び円高の流れになっています。

その円高の流れを補強した形になったのが、先週末の米雇用統計です。事前予想よりも大幅に悪い数字(とはいえプラスですが)となったため、一気に円高が進みました。


米雇用統計の推移


米雇用統計発表時の値動きは半ばお祭りのような状態になっています。そのお祭りに参加して楽しむのも良いですが、雇用統計は単月の数字で判定すべき性質のものではないでしょう。

過去からの推移を見て経済状態を把握するのに使うのが、本来の利用方法だと思います。

とはいえ、予想を大きく下回る数字が出てしまうと、心配になるかもしれません。そこで、過去の米雇用統計の数字をグラフで確認しましょう。

下の3つのグラフは米雇用統計の数字です。青の棒グラフは前月比増減数(季節調整済)、そして赤の折れ線は6か月移動平均です(引用元:米国労働省)。


1997年~1999年

この期間は、赤の折れ線が20万人台後半で推移していることが分かります。雇用者数の増加は順調だったと分かります。しかし、1997年に異常値のようなマイナスがあります。

統計ではこのようなことがありますので、単月だけで判断すると全体を見誤る可能性があるでしょう。

米雇用統計1997-1999


2004年~2007年

次に、2004年から2007年の様子を確認しましょう。2006年までは月ごとに増加数が大きく異なるものの、6か月移動平均線を見ると、15万人~25万人くらいの増加で推移していました。

2007年になると、徐々に増加数が減っている様子が分かります。6か月移動平均線も明らかに下向きです。このころはサブプライムローン問題が注目されていました。2008年にはリーマンショックが発生することになります。

米雇用統計2004-2007


2013年~2016年

上の2つのグラフも参考にしながら、現在に至るまでの米雇用統計の結果を確認しましょう。毎月20万人~25万人くらい増加しており、増加数としては問題ありません。といいますか、十分だと評価できます。

増加数が少ない場合が時折ありますが、こうして長期的に見ることで判断を誤る可能性を減らせます。

しかし、2016年に入ってからの増加数が連続して大きく減少していることが分かります。6か月移動平均線も明らかに下向きで、過去3年のうちで最低の数字となってしまいました。よって、要警戒だと思います。

米雇用統計2013-2016

米国要人の発言をみると、ゆったり為替は6月に政策金利を引き上げる可能性が高いと考えてきました。しかし、上の統計を見ると、今月は据置で次回以降に引き上げを探る可能性もあると思います。

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