234847-2アメリカ合衆国では、次期大統領選挙で各陣営が頑張っているようです。そんな中、ヒラリー・クリントン候補が日本の為替相場への介入を批判したという報道を目にしました。

・・・では、米国は市場介入をした実績はないのでしょうか。確認しましょう。 

下のチャートは、米国による米ドル/円(USD/JPY)市場への市場介入実績を示したものです。縦軸の単位は100万ドルです(引用元:FRED

20160224米国市場介入

この表を見て明らかなのは、米国も市場介入をしたことがあるということです。ただし、日本とは大きく違う点も見えてきます。
相違点1:
買いの介入も売りの介入も、両方とも金額が大きい(日本の場合、ほとんど円売り介入)

相違点2:

米ドル/円(USD/JPY)に対する最後の市場介入は1998年である(日本の場合は、2011年)
米国は、(内心では緩やかな米ドル安を希望しているでしょうが) 為替レートは市場が決めるべきであり、介入すべきでないと主張しています。少なくとも市場介入については、米国は有言実行であるといえるでしょう。

ただし、市場介入の手段を放棄したという文言を見つけることはできませんでした。各連銀のホームページを読んでみましても、ただ市場介入オプションを実行していないだけであり、いつでも市場介入できる体制にあるように見えます。

すなわち、「必要になれば市場介入します」ということでしょう。


ちなみに、米国では市場介入の可否を誰が決めるかですが、主要な責任は財務省が負っています。そして、財務省は連邦準備制度と協議して市場介入の具体的内容を決めます。介入すると決めた場合、ニューヨーク連銀が市場介入します。

市場介入に対する中央銀行の位置づけが、日本と米国で異なることが分かります。日本の場合、日銀は市場介入の実行部隊であり、その判断は財務大臣(財務省)が行います。

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