この記事は、追記時点から見て2世代前のループイフダンで発生した事象になります。追記した時点のループイフダンでは、この問題は発生していません。
ゆったり為替のループイフダン実戦記録は、良好な成績を残しています。
しかし、7月下旬にまさかのマイナス決済が出現しました。大きなスリッページが発生したのです。
そこで、ループイフダンの仕組みを考えるとともに、このスリッページやマイナス決済がどれほどダメージがあるのか、あるいはないのかを考えます。
ループイフダンの仕組み
ループイフダンの仕組みを一言で書けば、「トラリピのようなもの」となるでしょう。ただし、トラリピは特許で保護されていますので、仕組みは違うはずです。
では、どのような仕組みなの?ですが、詳細は公開されていません。
ループイフダンはシストレのストラテジーですが、ストラテジーの詳細は公開されないのが普通です。よって、詳細不明ですが、ゆったり為替が実戦でループイフダンを使った結果、以下のような予想を持っています。
売買シグナルが出てから実際に売買が実行されるまでに、いくらかの時間を要する。
これは、売買記録を確認して考えた予想です。ゆったり為替の豪ドル/円(AUD/JPY)ループイフダンの場合、利食い額は400円のはずです。しかし、実際には400円にならないことが普通です。
スワップポイントを勘案しなければなりませんが、それを考えてもスリッページが多いと思います。
また、シグナルが出てから約定までに時間差があると仮定しないと、マイナス決済が発生してしまう理由を説明できないと思います。
ループイフダンのスリッページは、顧客にとって不利か?
では、ループイフダンのスリッページは、顧客にとって不利でしょうか。下のキャプチャは、アイネット証券ホームページからの引用です。
表右に「勝率」があります。ループイフダンの取引思想を考えますと、ここは100%でないとおかしいはず。しかし、実際には勝率は100%になっていません。
ということは、マイナス決済があったと考えられます。
上から4番目の米ドル/円(USD/JPY)の売り(15銭)については、勝率が93%しかありません。すなわち、7%もの決済が利食いになっておらず、損切りになっているということです。
上から3番目のポンド/円(GBP/JPY)は、100銭ごとの取引ですが、勝率が100%ではありません。スリッページが100銭以上だということを示しており、スリッページとしてはとても大きな数字です。
では、ループイフダンは顧客にとって不利でしょうか。実は、そうとも言えません。
勝率の左側に、「平均損益」欄があります。上から順に確認しましょう。
- 利食い幅50銭のループイフダン(売り): 平均損益55銭
- 利食い幅50銭のループイフダン(買い): 平均損益51銭
- 利食い幅100銭のループイフダン(売り): 平均損益112銭
- 利食い幅15銭のループイフダン(買い): 平均損益17銭
- 利食い幅20銭のループイフダン(買い): 平均損益24銭
すなわち、「本来の設定利幅よりも、平均利幅が大きくなっている」です。マイナス決済が時折ありますが、それを補って余りあるプラスのスリッページがあるということを示します。
よって、ループイフダンのスリッページは、顧客に有利に動いていると判定可能です。
とはいえ・・・スリッページはやはり気持ちの良いものではありません。
そこで、設定利幅よりも実現損益の方が大きいという現実に満足すればループイフダンを継続し、スリッページの存在自体が嫌ならば、別のシステムを採用することになるでしょう。
トレードの目的は証拠金の増加であることを考えれば、ループイフダンのスリッページは受け入れ可能と思います。しかし、このあたりはトレードする人の好みが関わってくるところだと思います。
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