残念がる男性
今回は、読者の皆様から頂きましたお便りを元に考察しましょう。

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こんにちは。いつも参考にさせていただきます。
ところで、最近、レバレッジが10倍になるとの報道がでています。

システムトレードの場合、最大下落時の値幅が狭くなる弊害があります。
私も相当余裕ある設定にしていますが、気分は良くありません。

ゆったり為替さんはどう考えますか
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しういちさん、ありがとうございます。

最大レバレッジ規制はまだ決まっていませんので仮定の話になりますが、ゆったり為替のポジション等をどうするかについて考察してみます。結論を先に書きますと、「何もしない」です。

と言いますのは、米ドル/円(USD/JPY)の超長期ポジションは、米ドル/円=55円まで想定しています。まだ具体的に計算していませんが、仮にレバレッジ規制が10倍になっても、強制ロスカット水準は過去の円高記録(75円台)よりも、ずっと円高の位置にあるでしょう。

また、豪ドル/円や豪ドル/スイスフランなどの長期ポジションも同様です。一般の皆様が想定していないだろう水準まで考えてポジションを作っていますので、レバレッジ規制が厳しくなっても、特にすることはないだろうと予想しています。

ただし、レバレッジ25倍の時よりも、強制ロスカット水準が上方修正されてしまうのは痛いです。

そこで、複利運用のペースを落として対応するだろうと思います。例えば、利食い等で得た資金を使って再度ポジションを持つ場合は、レバレッジ2倍未満にするといった、極めて守備的な運用をするかもしれません。

少なくとも、レバレッジ25倍が適用されていた時よりは、複利運用のペースを穏やかにすると思います。

短期トレードの場合も似たようなもので、元々レバレッジは小さいです。今後も今までと同じように取引するでしょう。


よって、ゆったり為替のトレードへの影響は小さいと思いますが、FX業界全体としては激震かもしれません。

ゆったり為替のような、レバレッジが極めて低いトレードをする人は多いと思います。しかし、FX業者から見て、このような行動は収益になりません。短期で多額の売買を繰り返すユーザーが一定数いるから、FX業者は経営が成り立っていると予想します。

しかし、レバレッジ10倍規制が実施されると、どうなるでしょうか。

資金効率が悪くなりますので、「短期・多額」のトレードは減少せざるを得ないでしょう。あまりに厳しい日本の規制に嫌気がさして、海外のFX業者に流れるかもしれません。

すると、取引量が減ります。どれくらい減るか分かりませんが、FX業者は狭いスプレッドを提供する体力を失う可能性もあるでしょう。

現在の米ドル/円のスプレッドは、0.3銭固定のところが少なくありません。この数字は、インターバンク市場よりも狭いです。この数字を維持できるのは、より多くの取引をしてくれるユーザーがいるからでしょう。

しかし、体力を失えば、スプレッドの「正常化」が起きるかもしれません。すなわち、インターバンク市場のスプレッドよりも広くせざるを得なくなり、スプレッドが大幅に広くなるかもしれません。この場合、デイトレードなどの短期トレードはかなり難しくなります。

また、研究開発投資も減るでしょう。すなわち、チャートの改善や新サービスの提供が滞る可能性もあるでしょう。

すると、この状況を嫌気して、さらにユーザーが海外に流れたり、仮想通貨や株式に逃げていく可能性も否定できません。

スタート:あまりに厳しいレバレッジ規制
→ 顧客の逃避
→ スプレッド拡大、商品開発力の低下
→ さらに顧客が逃避
→ FX業界全体の停滞

こういった流れが容易に想像できます。当ブログのタイトルは「FXゆったりトレード派」ですが、いつの間にか「仮想通貨ゆったりトレード派」になっているかも・・・(それはありませんが)。FXに魅力がなくなれば、ブログやサイトの数も大幅に減ると予想できます。

なお、上の話は、悪い結果になる場合の予想です。最大レバレッジが10倍になっても、何事もなかったかのように推移する可能性もあります。そうあってほしいですが、実際はどうなるでしょうか。その時になってみないと、何とも分かりません。