読者の方からご質問をいただきました。それをご紹介するとともに、ゆったり為替の回答をお送りします。


**********
こんにちは、いつもブログを読ませて頂いてます!
大変参考になります!

質問よろしいでしょうか...アメリカの政策金利についてです
9月のFOMCで金利アップと市場では騒がれていますが、どう見てますか?
金利アップされると思われますか?

その際に銘柄的にはやはりストレート銘柄が動きやすいと思いますが中でも10円以上の値動きが見込める銘柄はユーロ/ドル、ドル/円、ポン/ドル、ドル/フラン...

日銀が円安ストップに動くと思いますか?よろしくお願いします。
**********

Takayukiさん、お便りありがとうございます。
このようにお便りをいただきますと、ブログを継続するモチベーションがアップします!

さて、ご質問の回答ですが、このようになります。
米国の政策金利引上げ時期: 年内に引き上げると思います。
為替レートの値動き: 過去データによると、USD/JPYは円高になりやすいです。
日銀は円安阻止のために動くか: ギリギリまで介入しないと予想します。 
明快な回答でなくて申しわけありません・・・。実際のところ、良く分かりません。為替レートの動きが事前に分かるならば、ゆったり為替は簡単に億万長者になって今頃は何兆円もの資産を持っているはずです。

逆に言えば、「分かる」という人がいたら、その人は詐欺師か神様のどちらかだと思います。

しかし、ここで終わってしまっては申し訳ありませんので、ゆったり為替の見立ての詳細を申し上げます。

米国の政策金利引き上げ時期はいつか?

何か月か前の時点では、6月に政策金利が引き上げられるだろうと噂されていました。それがいつの間にか消え去り、今度は9月なのでは?という噂が出回っています。

連邦準備制度理事会(FRB)の議長であるイエレンさんは、今年中に金利が引き上げられるだろうという趣旨の発言をしています。このため、9月という線も十分あります。

連邦公開市場委員会(FOMC)の開催時期は、今年は7月、9月、10月そして12月です。よって、適当に「9月でしょう」といっても、確率は25%程度が見込めます。・・・が、この回答は止めましょう。

政策金利引上げを予想するために使われる経済指標の例を挙げます。

・ GDP
・ 雇用者数増減
・ 失業率
・ PCE(個人消費支出)

これらの数字が発表される度に、「専門家」なる人があれこれと発言します。

これらは過去から延々と発表されてきたのですが、これらの数字と政策金利引上げの間に有意な関係があったかどうか?これを調べた記事がありますので、ご覧ください。有意な関係があれば、それを元に政策金利引き上げ時期を予想できます。

(現在、当該記事は非公開となっています。)

詳細はそれぞれの記事に譲るとしまして、政策金利引上げに関しては、これといった決定的な関係を見出すことができませんでした。このため、ゆったり為替による予想は「年内」とさせていただきます。
(政策金利引き下げに関しては、有意な関係を認めることができます。)

米国の政策金利引き上げ後の為替レートの動きは?

将来の為替レートの動きについては、誰にも分かりません。しかし、過去の値動きならば分かります。米国の政策金利が引き上げられたとき、為替レートはどのように動いてきたのでしょうか?

毎回同じ傾向を示してきたのならば、今回も同じなのでは?と予想できます。

ご質問では様々な通貨ペアを挙げていただいていますが、USD/JPYについて、下の記事に詳細に記述しましたのでご覧ください。

(下の記事は外部サイト「Trader's Spot」内の記事です。)
→ アメリカの政策金利が上がると、USD/JPYはどうなる?
→ 米国政策金利上昇後のUSD/JPYの円高目途を占う
→ 米国の政策金利が上昇すると、なぜUSD/JPYは円高になるのか
→ 米国の政策金利が上がっても、USD/JPYが円高にならない場合

結論から書きますと、直近の過去3回の米国政策金利上昇局面では、「すべて同じ」傾向を示しました。

1. 政策金利引き上げ前: 円安
2. 政策金利引上げ後、半年~1年: 10円~20円程度の円高
3. その後: 円安

今回の局面について、1.がばっちり正解しています。よって、ゆったり為替は、2.以降も的中する可能性が比較的高いと予想しています。すなわち、こうです。
1. 米国の政策金利上昇開始後、半年から1年間で10円~20円程度の円高になる
2. その後は円安になる 
ただし、これは過去の推移を元にした予想に過ぎません。これが外れる可能性も十分にあることに留意する必要があります。

日銀は過度の円安阻止に動くか?

日銀の市場介入と言えば、「円売りドル買い」が有名です。これは円高を阻止するための市場介入です。

しかし、逆の「円買いドル売り」の市場介入をした実績もあります。これは、過度の円安を防止する介入です。この時の値動きがどうだったかについて、下の記事で検証しました。

(下の記事は外部サイト「Trader's Spot」内の記事です。)
→ 円安が進む時、円安是正を狙って市場介入したらどうなる?
→ 日銀の市場介入を利用して稼げるか(円売りドル買いの場合)

サンプルが少ないので難しいですが、日銀が円の通貨防衛のために円買いドル売りをすると、日銀の力があまりに強すぎて、過度に円高になってしまう可能性があります。

このため、円買いドル売りの市場介入はギリギリまで実行しないと予想します。

ちなみに、日銀は市場介入をしますが、市場介入をするかどうかを決める権限は日銀にありません。日銀はただの実行部隊です。これを決める権限を有しているのは財務大臣です。

「日銀の市場介入」はその通りなのですが、誤解を招く表現でもあります。