両建てトラリピ検証シリーズの9回目です(全10回)。
この検証シリーズにおいて、重要な通貨ペアを失念していました。

EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン)

これです。

2011年、スイスフランが大暴騰しました。
そこで、スイスは、EUR/CHFが1.20を下回らないように無制限に介入することを宣言しました。

その結果、2012年以降、1回だけ瞬間的に1.20を下回ったことがありますが、それ以外は下回ったことがありません。

1.20~1.27あたりをウロウロしているEUR/CHFは、両建てトラップ系の取引にうってつけの通貨ペアかもしれません。

そこで、AUD/NZDやAUD/CADと同じように検証してみましょう。
eurchf2011-
EUR/CHFの2011年1月~2014年2月までのチャートです。

2011年夏にスイスフランが急激に強くなっています。
その後、EUR/CHF=1.2の制限が付きました。

よって、2011年10月以降の部分だけ検討しましょう。
ecb-chf
上のチャートはEUR/CHFの推移、下のグラフはECB(欧州中央銀行)とスイスの政策金利推移です。

スイスの政策金利は0%に張り付いているので、ECBとスイスの金利差(=スワップポイントに近い)は、ECBの政策金利と同じということになります。

このグラフでは、現在のスワップポイントがプラスになっていますが、その値はとても小さいです。
このため、実際の取引では、ロングもショートもマイナススワップになっているかもしれません。

しかし、1.20~1.27の700pipsの範囲で安定的に動くEUR/CHFは魅力的かもしれません。
次に、ヒストリカル・ボラティリティを計測します。

2012年 2013年
EUR/CHF 1.63% 4.33%

ボラティリティがとても小さいです。
今まで検証してきた他の通貨ペアと比較してみましょう。

2012年 2013年
AUD/NZD 5.15 7.00%
AUD/CAD  6.15 8.19%
USD/JPY 7.61 11.92%
AUD/JPY 11.84 12.64

どうでしょうか。
金利差
AUD/NZDやAUD/CADでもボラティリティが少し小さいなあ、という感じでした。
EUR/CHFはさらに大幅に小さいです。

実際のところ、1日の値動きが数十pipsしかないということも珍しくありません。

このため、この通貨ペアで両建て取引をする場合は、トラップの幅を5pips~10pipsくらいの狭い幅にしなければならないかもしれません。


両建てトラリピ検証シリーズ
その1: トラリピしたい通貨ペアの条件  
その2: 両建てトラリピの難題 
その3: リスクを制御した両建てトラリピ 
その4: トラリピでレンジを外れるときの対応 
その5: 両建てトラリピをしても良さそうな通貨ペア 
その6: AUD/NZDのスワップポイントと為替レート 
その7: AUD/CADのスワップポイントと為替レート 
その8: ヒストリカル・ボラティリティを比較する 
その9: EUR/CHFの両建てトラップ系取引  
その10: 両建て取引検証シリーズ:まとめ