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FXと株の違い

投稿日:2019年10月29日 更新日:

相場で資産を増やそうという場合、取引を始めやすいのは、株とFXです。

そこで、株とFXでどのように違うのか、同じなのか、トレードの面に絞って確認しましょう。

FXと株の類似点と相違点

最初に、類似点を確認しましょう。こちらはサラッと見ていきます。

  • 価格の上下動で利食いを狙える
  • 配当やスワップポイントでの収入もある
  • 取引を始めるのが、比較的容易

FXや株に限らず、相場で資産を増やすには、価格変動を狙うことが多いでしょう。うまくいけば、短期間で資金を大きく増やせます。

ところが、資産が減ることもあるのが、難しいです。

そこで、定期的な収入として、配当やスワップポイントに注目が集まります。株の場合は、株主優待も期待できます。

ただし、価格変動ほど一気に稼げるわけではありません。年率で0%台~5%くらいが大半でしょう。

そして、取引を始めるための難易度が低いというのも、共通しています。取扱業者で口座をつくって入金すれば、即スタートできます。

不動産などの場合は、そんなに簡単にできないでしょう。

この気軽さが、「投資と言えば株式」というイメージにつながっていると予想できます。

両者の違い

では、取引という面に焦点を当てて、FXと株の違いを見ていきましょう。以下の点について見ていきます。目次をクリックすると、それぞれの項目に移動します。

必要な資金量

FXの場合、最低取引数量は1,000通貨または1万通貨の場合が多いです。すなわち、1,000ドル、1万ユーロという具合です。

10万円あれば、0倍台~1倍台のレバレッジで取引可能です。

なお、SBIFXトレードなどを使うと、1通貨から取引できます。すなわち、1ドル、1ユーロというレベルです。この場合、10円もあれば取引可能です。

株の場合は、1単元での取引が基本です。1単元は何株か?については、各企業が決められます(と言っても、100株が多いですが)。

よって、取引に必要な金額は、株の方が多くなります。

ただし、株の世界での進歩も進んでいます。すなわち、1株から売買可能なサービスがあります。ただし、リアルタイムで取引できません。

FXの場合、1通貨でも1万通貨でも、リアルタイムで動く為替レートを見ながら売買できます。株の場合、1単元でないとリアルタイムは困難です。

取引可能時間

FXの場合、取引可能時間は平日の24時間です。

FX業者によっては、早朝に5分~30分ほどメンテナンス時間があります。この時間帯は取引できませんが、月曜日の午前7時頃から土曜日の早朝まで、ノンストップで取引可能です。

祝祭日でも、取引可能です。土日以外で取引できない日は、1月1日くらいです。クリスマスは、午前中だけ取引可能です。

なお、24時間取引「できる」であって、「取引しなければならない」という意味ではありません。自分の好きな時に取引します。

一方、株を取引所で売買しようと思えば、平日の日中に限られます。東京証券取引所(東証)の場合、日中の5時間です。

夕刻以降ですと、SBI証券などの私設取引所で売買できます。しかし、取引所取引のような活発さを期待するのは、無理があります。また、深夜は取引できません。

サラリーマンにとっては、デイトレードをしたくても、できないかもしれません。

また、寄付の株価は、前日引けの株価と乖離することが珍しくありません。ヨーロッパやアメリカでの市場動向を、日本時間の寄付で一気に株価に反映するためです。

下の円グラフは、24時間表示で東証の立会時間(取引可能時間)を示しています。FXが24時間取引可能なのと比較すると、極端に短いことが分かります。

東証の立会時間

価格変動率

価格変動率は、FXの方が圧倒的に小さいです。

例えば、株価が100円から80円になっても、珍しいことではありません。低位株だし、業績が悪いうえに発行済み株式数が多いのかな?というくらいの感じです。

ニュースにさえなりません。

ところが、米ドル円で100円だったのが80円になったら、ニュースは円高の話で連日大騒ぎになります。日本経済はどうなる?という感じの悲観的な話がたくさん出てきます。

100円から80円まで円高になるには、時間がかかります。ジワジワとゆっくりです。株の場合は、100円の株価が80円になるには、1日で実現可能です。

というわけで、レバレッジ1倍で一気に大きく資産を増やすなら、株式を狙うことになります。

FXの場合、価格変動率の小ささは、レバレッジで補えます。最大で、自己資金の25倍まで取引可能です。

しかし、このルールによって、ニュースになるような大損が時折発生しています。仕組みを理解して適切に使わないと、損失となって自分に襲い掛かってきます。

取引可能銘柄

取引可能銘柄数は、圧倒的に株の方が多いです。日本国内の銘柄だけで、数千以上あります。

一方、FXの場合、取扱通貨ペアで最大数を誇るサクソバンクでも、150くらいです。一般的なFX業者の場合は、20台です。

FXと株を比較すると、まさに桁違いです。

株の場合、銘柄が多すぎて検索やソートが大変だという場合、日経平均ETFや超大企業に絞って取引すれば、チェックすべき銘柄数を絞ることができます。

FXの場合、銘柄選択で労力を使わなくて良いのがメリットです。しかし、銘柄検索が楽しいという方からみれば、FXは何てつまらないんだ!ということになりそうです。

下のグラフは、東証1部と一般的なFX業者の銘柄数比較です。圧倒的な差です。

銘柄数比較

価格の透明性

価格の透明性は、株の方が圧倒的に高いです。と言いますのは、価格形成のしくみが異なるからです。

FXの場合、下の通りです。FX業者は、インターバンク市場(銀行間取引市場)から価格情報を得ます。それを元に、FX業者が、顧客に提示する価格を決めます。

FXの仕組み

すなわち、FX業者間で、為替レートが異なります(通常、その差はわずかです)。

一方、株の場合は、顧客が発注した注文が取引所に集まります。それを元にして、価格が決まります。価格を決めるのは取引所でなく、顧客一人一人です。

よって、不正な価格情報を出せない仕組みです。どの証券会社からアクセスしても、同一銘柄ならば同一価格が表示されます。

配当とスワップポイント

株式の配当は、必ず0以上の数字です。「今期の配当はマイナスですから、株主全員からお金を徴収します」なんてことはありません。

配当は利益配分です。よって、分配原資がなければ配当はゼロ、分配原資があって分配するなら、プラスの数字になります。

一方、FXのスワップポイントは、金利の調整です。

よって、取引している人から別の人に、金利調整額の受け渡しが行われます。スワップポイントはプラスの場合もあるし、マイナスの場合もあります。

これが、少々難しいところです。

スワップポイントがプラスになるようにポジションを持てば、スワップポイントを毎日もらえます。

素晴らしいですが、金利情勢が変わると、大変かもしれません。すなわち、同じポジションを持っていても、いつの間にか支払いの側に回っていた!ということがあり得ます。

情報の得やすさ

情報の得やすさは、株の方が断然楽でしょう。

なぜなら、すべての情報を日本語で得られるからです。各証券会社も、ふんだんに情報を提供してくれます。テレビでも、毎日のように情報が流れます。

情報が多すぎて、どれを中心に考えれば良いのか分からないくらいかもしれません。

一方、FXの場合、英語を使えないと少々不便かもしれません。と言いますのは、世界の為替取引の中心はロンドンであり、世界経済の中心はアメリカだからです。

すなわち、FXに関する情報は、主に英語で発信されます。

日本語でも情報を得られますが、英語ニュースの質と大きく異なります。英語で発信された情報の一部だけが、日本語に翻訳されています。

メディアのさじ加減一つで、情報が取捨選択されています。

捨てられた情報の中には、自分にとって重要な情報があるかもしれません。しかし、英語が使えないならば、重要情報があることにさえ気づけません。

取引手数料

FXの場合、明示的に取引手数料が必要な例は、稀です。しかし、スプレッドの中に手数料相当額が入っています。よって、個人投資家は手数料を支払っています。

(そうでないと、FX業者は簡単に倒産してしまいます。)

ところが、FX業者のスプレッド競争はあまりに激しく、極限を越えてしまったのでは?と感じるレベルになっています。

例えば、FXTFは「日本No.1最狭スプレッド挑戦計画」を掲げ、米ドル円スプレッドを劇的に狭くしました。

FXTF

インターバンク市場(銀行間取引市場)より狭いのでは…。詳細は、下のリンク先記事でご確認ください。

ゴールデンウェイ・ジャパン(FXTF)のMT4

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また、株式の手数料競争も激しいです。1990年代までは、100万円取引すると手数料は1万円以上必要でした。今では、そんな証券会社は存在しないでしょう。

主なインターネット証券の取引手数料は、以下の通りです。株式売買代金ごとの手数料比較です(税抜)。

実際には、売買代金ごとの区分けはもっと細かく、それぞれに手数料設定があります。しかし、証券会社間の手数料の安さ順位について、ほぼ変化はありません。

証券会社10万まで50万まで300万まで
SBI証券90円250円921円
楽天証券90円250円921円
カブドットコム90円250円1,890円
マネックス100円450円3,000円
DMM株80円180円600円

上の4社はインターネット大手です。そこに、DMM株が新規参入しました。

新規参入組は、先発組に比べると不利です。と言いますのは、大手が顧客をガッチリと掴んでいるからです。というわけで、DMM株は、取引手数料がとても安いです。

取引手数料の安さで勝負しています。体力があるDMMだから可能な技なのかもしれません。

DMM株 口座開設

どこで買っても同じ株ですから、手数料の安さを重視したい場合、DMM株が選択肢になります。

社会的なイメージ

そして、人によっては、社会的イメージがとても重要かもしれません。

FXのイメージはどうでしょうか。マイナスの印象を持っている人が少なくないと予想できます。

と言いますのは、「会社から多額のお金を盗んで、FXでほぼ使い切った(損した)」というニュースが、何年に1回かの割合で出てくるからです。

直近では、マクドナルドの事件です。7億円ほどが横領され、FXで溶けて消えてしまったようです。

FXは悪くないのですが、この種の事件が繰り返し報道されると、イメージは悪くなってもおかしくありません。

よって、「FXで取引していることを知られたくない」「FXはイメージが悪いから嫌だ」という人が、一定の割合でいると予想できます。

株の場合、1980年代なら、総会屋問題等でイメージがとても悪かったかもしれません。しかし、現代社会だと、総会屋という言葉を聞いたことさえないという人が多いかもしれません。

イメージの差は、とても大きいと予想できます。

人気度

では、実際に個人投資家(家計)が持っている資産の残高は、それぞれどれくらいでしょうか。確認しました。

2019年6月末現在、家計が保有している株式等の残高は、195兆円になります(日本銀行調査統計局のデータ)。

これに加えて、投資信託や年金等でも株式を間接的に保有していますから、大変な残高になります。

FXについては、建玉残高を正確に計算するのが難しいので、証拠金預託額(FX業者に入金している金額)を確認しましょう。

2019年6月末現在の証拠金預託額は、1.77兆円です(金融先物取引業協会及び東京金融取引所のデータより)。

  • 株式:直接保有だけで195兆円
  • FX:多く見積もって1.77兆円

株式の残高は、FXの100倍以上という結果でした。株式は、FXよりもずっと長い歴史を持っています。それを反映した数字でしょう。

人気も、株式がFXを圧倒していると予想できます。

FXと株の比較

FXと株の違いのまとめ

以上、トレードという視点から見て、数多くの違いがあることが分かります。表にまとめました。

項目FX
最小資金少額少額
取引時間24時間東証は5時間
価格変動率
取引銘柄数少ない多数
価格透明性やや劣る極めて高い
配当などマイナスがある0円以上
情報難しい面も得やすい
取引手数料格安格安
イメージやや悪いか中立か
人気株より低いFXより高い

深夜にデイトレードをしたいという場合、株でなくFXを選択することになるでしょう。

また、配当や株主優待を重視した長期投資をしたいという場合、株を選択することになるでしょう。

どちらか1つを選ぶ必要はなく、両方やっても構いません(両方ともやらない、という選択もできます)。自分は何を重視したいかを考えながら、比較してみると興味深そうです。

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