当ブログでは、様々なリピート系FXをご案内しています。そこで、各社のリピート系FXについて、どこが最も良いのか、比較します。
最良のリピート系FXはユーザー次第
最初に確認したいのは、万人にとってNo.1のリピート系FXは存在しないということです。と言いますのは、ユーザーによって重視する内容が異なるからです。
ある人は、簡単にできることを重視するでしょう。別の人は、完全放置できることを重視するでしょう。
そこで、項目ごとに、各FX会社を比較していきます。
比較対象のFX会社
この記事で比較しますのは、以下の各サービスです。これらは、当ブログで登場頻度が高いものです。
- トラリピ
- ループイフダン
- トライオートFX
- 連続予約注文(マネーパートナーズ)
- みんなのリピート注文
比較項目
比較する項目は、以下の通りです。
上半分は、比較的分かり易い分野です。下半分は、複利運用だったり、損失回避のしやすさだったり、発展版の内容です。
スプレッド
スプレッドは、表を掲載するまでもなく、連続予約注文(マネーパートナーズ)の優勝でしょう。
と言いますのは、連続予約注文は、通常の裁量取引と同じスプレッドで売買できるからです。取引手数料もありません。
他社の場合、スプレッドは広く設定されています(下は、主要な通貨ペア一覧です)。
米ドル/円 | ポンド/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|---|
トラリピ | 4.0銭 | 8.0銭 | 6.5銭 |
ループイフダン | 2.0銭 | 5.0銭 | 4.0銭 |
トライオートFX | 0.3銭 | 1.0銭 | 0.6銭 |
連続予約注文 | 0.3銭 | 1.0銭 | 0.6銭 |
なお、この表には注が3つあります。
・注1:
トラリピは、変動スプレッド制です。取引ツールで確認した数字を掲載しています。概ね、表に書いてあるくらいの数字です。
・注2:
トライオートFXは、スプレッドのほかにマークアップ手数料が必要です。
・注3:
マネーパートナーズ(連続予約注文)には、口座が2種類あります。表の数字は、パートナーズFX(PFX)口座のスプレッドです。
表と注を合わせて考えますと、スプレッド重視の場合、連続予約注文が最有力です。
もっと直接的に書くなら、スプレッドだけで判断するなら、連続予約注文以外の選択肢は採用しづらいです。
スワップポイント
スプレッドと異なり、スワップポイントはどこが最良か?という明示が困難です。
と言いますのは、スワップポイントの数字は、日々変化するためです。すなわち、日によって最高の数字を出すFX会社も変わってきます。
しかし、全体的な傾向としまして、下の3社が上位の候補になるでしょう。
- ループイフダン
- トライオートFX
- 連続予約注文
この3社は、スワップポイント1位を狙って、日々競争しています。では、残る2社はどうでしょう?
トラリピのスワップポイントは、上の3社と比較すると見劣りします。スワップポイントを重視する場合、トラリピは選択しづらいです。
みんなのリピート注文は、スワップポイントが非公開です。シストレのストラテジーとしてサービスを展開しており、スワップポイントは取引損益に含まれて表示されます。
すなわち、みんなのリピート注文のスワップポイントは、顧客にとって有利なのかどうか判断できません。
最低取引数量
最低取引数量は、ほとんどが1,000通貨です。しかし、連続予約注文につきましては、以下の通りです。
- パートナーズFX(PFX)口座:1万通貨
- FXnano口座:100通貨
きめ細かな取引をしたい場合は、FXnano口座の連続予約注文が最有力となります。
「きめ細かい」の具体例
米ドル/円の買い注文をするとしましょう。すなわち、円高になると含み損です。できるだけ含み損を抑えつつ、大きな利食いを狙いたいとします。
その場合、米ドル/円の範囲に応じて、以下のような取引例を検討できます。
- 110円~120円:1,500通貨で取引
- 100円~110円:2,000通貨で取引
- 90円~100円:2,500通貨で取引
- 90円未満:3,000通貨で取引
円安になればなるほど、1回の取引数量を小さくします。こうすれば、円高になっても、総ポジション数量の割に含み損を小さくできます。
取引可能通貨ペア数
取引可能通貨ペア数は、以下の通りです。
- トラリピ:13
- ループイフダン:20
- トライオートFX:17
- 連続予約注文(PFX口座):20
- 連続予約注文(nano口座):18
- みんなのリピート注文:13
ループイフダンと、連続予約注文(1万通貨単位の場合)が20で並びました。通貨ペア数の多さを重視する場合は、この2つから選ぶことになるでしょう。
2社の取引可能な通貨ペアを比較
では、取引可能通貨ペア数が最も多いループイフダンと連続予約注文で、具体的な通貨ペアを比較しましょう。
米ドル/円など主要通貨ペアは取引可能ですので、それ以外の通貨ペアで確認します。
マネーパートナーズ | 連続予約注文 | |
香港ドル/円 | 不可 | 可 |
シンガポールドル/円 | 不可 | 可 |
ポンド/豪ドル | 不可 | 可 |
米ドル/スイスフラン | 可 | 不可 |
豪ドル/スイスフラン | 可 | 不可 |
米ドル/カナダドル | 可 | 不可 |
同じ20通貨ペアと言っても、その中身は特徴的だと分かります。興味深い通貨ペアがあれば、取引可能な方のFX会社で取引を検討できます。
取引途中で発注数量を増減できるか
例えば、取引途中で、注文を1つだけ追加したくなったり、逆に1つだけ削除したくなったら、実行できるか?ということです。
注文1つの増減でなくても構いません。2つでも3つでも、任意の数だけ注文を増減できれば、都合が良いです。
これができるのは、下の3つです。
- トラリピ
- トライオートFX
- 連続予約注文
取引途中で発注数量を増減したい場合は、この3つから選ぶことになります。
具体例
取引数量を増減する場合の具体例を、2つご案内します。
具体例1
リピート系FXで利食いを繰り返した結果、証拠金残高が徐々に増えてきました。そこで、増えた証拠金を使って、注文数量を増やします。
しかし、全体の注文数量を2倍にするほどの証拠金はありません。そこで、1,000通貨ずつ、徐々に取引数量を増やしていきます。
具体例2
買いでリピート系FXをしたところ、為替レートが急落しました。証拠金に余裕はありますが、さらに大きく円高になったら不安です。
そこで、まだ約定していない新規注文について、取引を修正します。
50銭ごとに買うという設定を75銭ごとに変更してみたり、2,000通貨ずつ買うという設定を1,000通貨ずつ買うという設定に変えたりします。
こうすれば、さらに円高になる場合、含み損増加スピードを抑えることができます。
具体例1、2の方法を実行できるのは、トラリピ、トライオートFX、連続予約注文です。
逆指値注文で一括決済できるか
短期トレードでは特に、特定の為替レートで全ポジションを決済し、新規発注をストップする機能が必要です。
これがないと、相場が不都合な方向に進む場合に、損失が大きく膨れ上がってしまう可能性があります。
逆指値注文で一括決済の機能を持っているのは、以下の通りです。
- トラリピ
- トライオートFX
- 連続予約注文
すなわち、短期トレードは、この3つから選ぶことになります。
ただし、トラリピはスプレッドが広いので、短期トレードに向きません。また、トライオートFXは、特定の為替レートで一括決済可能なものの、その設定方法は煩雑です。
よって、スプレッドの狭さや簡単さを考慮すると、連続予約注文が最有力となります。
各リピート系FXの特徴
こうして比較すると、各社のリピート系FXにはそれぞれ特徴があることが分かります。
次に、各社のリピート系FXについて、特徴を見ていきます。
トラリピ
リピート系FXと言えば、トラリピです。最初に主要な特許を獲得し、確固たる地位を築いてきました。
よって、「リピート系FX」というよりも「トラリピ」と呼ぶ方が、分かり易いかもしれません。
最も歴史が長いだけあって、発注画面は分かり易く、どんどん使いやすくなっています。細かい設定も可能ですので、上級者のニーズに応えることもできます。
なお、取引を繰り返すと、ポイントをもらえます。このポイントを使って、各種商品と交換できるのも嬉しいです。
【特集記事】本気のトラリピ運用
ループイフダン
ループイフダンは、簡単に取引できる点がメリットです。具体的には、以下の4つを決めるだけでOKです。
- 通貨ペア
- 買いか売りか
- 注文1回の取引数量
- 何銭(何pips)ごとに発注するか
設定を決めたら、後はスタートするだけです。いつまでも取引を繰り返してくれます。
【カテゴリ】ループイフダン
トライオートFX
当ブログでは、トライオートFXを使って公開トレードをしてきました。
【参考記事】トライオートFXの公開トレード
これは、年金を作るためのトレードです。よって、20年でも30年でも継続して取引したいと考えています。
これだけ長期間になりますと、途中で何度も暴落に逢うでしょう。それでも、取引を続けます。
暴落は、利益の元です。と言いますのは、暴落すれば、乱高下するからです。どんどん利食いします。
そして、安値で長期保有のポジションを持ちます。将来、為替レートが上昇したら、大きな利食いを得ます。公開トレードでは、その様子を確認いただきたいと思います。
連続予約注文
連続予約注文は、スプレッドが最も有利です。そして、スワップポイントも良好です。注文を1つ追加したり、1つ削除したりもできます。
では、なぜ連続予約注文は、他社を抑えて一人勝ちにならないのでしょうか。
理由は、おそらく2点なのでは?と思います。
- 1つずつ発注する
- 一つの注文につき連続20回利食いしたら、注文取消し
たとえば、100円~110円の間に、注文を10本発注したいとしましょう。他社ですと、1回の操作で完了します。
しかし、連続予約注文ですと、10回の発注作業が必要です。
また、連続で20回利食いできたら、注文は取り消しになります。継続して取引したい場合は、再発注します。
短期トレードなら、問題なし
この2点は、大した問題ではないでしょう。と言いますのは、連続予約注文は、スプレッドが狭いため、短期トレードで特に優位性を発揮するからです。
短期トレードということは、以下の通りです。
- 取引開始から終了までの期間は、比較的短い
- 一般的に、注文を何十個も同時に出すわけではない
短期トレードの場合、1つの注文で20回も利食いすることはないでしょう。その前にトレードが終わります。
また、短期の場合、何十も注文を出す例は多くないでしょう。よって、スプレッドの狭さや、スワップポイントのメリットの方が、圧倒的です。
もちろん、長期トレード用としても、連続予約注文のスペックの高さを利用できます。
みんなのリピート注文
みんなのリピート注文は、最後発のサービスです。すなわち、先行他社に割って入るのは大変です。
では、どこに焦点を合わせてサービスを展開しているでしょうか。それは、「簡単さ」です。下の3つを決めるだけで、取引可能です。
- 取引する通貨ペア
- 買いか売りか
- 注文1回の取引数量
では、利食い幅などはどうなのか?ですが、素晴らしい数字に設定してあります。おそらくは、会社よりも顧客の利益を重視した設定です。
【参考記事】みんなのリピート注文の特徴
全社に足りないもの
以上、各社の特徴を概観しました。
これら各社のツールで、1つ不十分だと思われる点があります。それは、「証拠金はいくら必要か」を知るツールです。
リピート系FXは、数多くの注文を出します。よって、証拠金計算をしないと、気づいたら損失が大きくなってビックリ!というのがあり得ます。
よって、事前に計算が必要です。
トラリピなどは計算ツールを工夫して作っており、高品質です。しかし、以下の場合に対応できません。
- 途中で一部の発注を停止したら、証拠金にどれくらい余裕が出る?
- 途中で発注を追加したら、証拠金はいくら追加すべき?
取引している途中で方針が変わった、というのは、よくあることです。その場合に、証拠金はいくら必要になるでしょうか。
それが分からないと、注文内容を変更しても大丈夫かどうか、分かりません。工夫が必要です。