本日も読者の皆様からのお便りと、ゆったり為替の回答です。
読者の皆様のお便り
ツイッターで、長期トレードなので、暇すぎると呟いていらしたようなので、また質問してもいいでしょうか?
この前色々アドバイスされて、ゆったり為替さんのような長期トレードもいいのかな?とか、他の投資なども色々考えるようになりました。外貨預金もいいかもと思ったけれど、銀行破綻した場合など、外貨は確か戻ってこないとか。
だったら純金積立もいいかもと思い、過去のゆったり為替さんの記事も読んだのですが、今高値で、高値追いは良くないですよね?金が下がるまで待った方がいいのでしょうか?今積立したら、どうなんでしょうか?
でも、ゆったり為替さんの記事によると、あまり金などには興味ないようなので、専門外でしたら、すみません。あと、質問が初心者過ぎてすみません。でも、純金積立するとしても少額からだと思います。
前回に引き続き、再びMさんからのご質問です。ありがとうございます。
外貨預金
今回は金(ゴールド)の質問ですが、チラリと外貨預金に言及されていますのでそちらを先に確認しましょう。
自分が外貨預金をしている金融機関が経営破綻する場合、自己資産は戻ってこないのではなく、戻ってこない可能性があるという表現が正確です。しかし、経営破綻するような金融機関に預けた元本保証のない商品ですから、全額は戻ってこないだろうなと想定するのが通常でしょう。
また、商品性そのものも、金融機関から見て笑いが止まらない内容です。
例えば、この記事を書いている時点の三菱UFJ銀行の米ドル円スプレッドは200銭であり、インターネットバンキングを使うと50銭になります。FXだったら0.1銭~0.3銭という感じですしマネパは脅威のスプレッド0銭ですから、銀行はメチャメチャに手数料が高いです。
また、金利水準を見ても売買の利便性を見ても、FXでなく敢えて外貨預金をする理由を考えるのはとても大変です。このように外貨預金の良いところを探すのは本当に難しいのですが、本題でないのでこれくらいで次に進みましょう。
金(ゴールド)投資
私自身は金投資に大きな関心を持っていませんが、アンティークコイン価格を考える際の必須情報ですので時折チェックしています。下は1997年以降の金相場で、IG証券から持ってきたチャートです。
2000年前後には「金投資はもう終わった」などと経済雑誌に書かれていたのですが、いやいや、実はそこが絶好の買い場だったという形です。
では、史上最高値圏にある現在値で買っても良いのか?ですが、残念ながらその答えは誰も知りません。仮に「さらに上がるから買うべきだ!」という人がいたら、「では、あなたは全財産を投入して金を買っていますよね?」と質問して回答を聞くことで、その人の信ぴょう性を判断できます。
そこで、さらに上がると思うなら買う&下がると思うなら買わないという、ごく自然な話になります。
しかし、この回答で終了するのは話として面白くありませんので、金投資をするならどのような選択肢があるか、そして私自身はどうしているかを紹介します。
金投資の選択肢
全てを挙げるのは難しいので、主なところを紹介します。
金の現物
光り輝く美しさ、手に持った時に感じる重量感、金を所有しているという満足感。金の現物って素晴らしい。
しかし、現物ですから盗まれたら嫌なので保管をどうしよう…だったり、一定額(今でも200万円かな?)を超えると売買履歴が自動的に税務署に送られてしまうというデメリットが痛い。売却して利益を得たときの確定申告も面倒くさいかもしれません。
金ETF
お手軽に少額から金投資したいという場合、金ETFが有力です。ETFですから株式投資と同じように売買できますし、税制も簡潔です。金の現物と比べる場合のデメリットを敢えて探すなら、手に持って「ニヤリ」と含み笑いできないことでしょうか。
金CFD
金CFDはFXと同じように売買できますので、FXが大好きだったら金CFDが取り組みやすいでしょう。値動きがあるものなら何でもCFDにできますが、為替レートを対象にしたCFDがFXです。
取扱業者はFXほど多くないですが、CFD取扱会社で金を取引可能です。例えば、この記事の上でチャートを使わせてもらったIG証券だったり、マネーパートナーズだったり。
金先物
金CFDの難点は、金利調整額(FXでいうスワップポイント)でしょう。私はこれが嫌いです。この場合、金利調整額が存在しない先物が選択肢になります。
ただし、今回のご質問の内容を考えると先物はハードルが高いように思いますので、選択肢として存在するくらいの認識で良いかもしれません。
ゆったり為替の選択
次に、私はどのような選択をしているかですが、アンティークコインを買っています。
ただし、私は投資として買っているのではなくてコレクションですので意味合いが異なります。例えば下はナポレオンが発行した40フラン金貨ですが、これを買って儲けてやろう!ではなく、金貨と歴史を手に取って眺めながら楽しむという感じです。
(上の金貨画像は日本コインオークションからの引用。)
とはいえ、ある種のアンティークコインは価格が下落せずに数十年以上も維持または上昇し続けたという実績がありますので、価格下落を避けたいなら(将来価格は不明ですが)その種の金貨・銀貨を買うという選択肢もあります。
なお、問題があるとすれば、どこから情報を得るか?がとても難しく、日本語のインターネット情報で勉強するのは避けた方が良いです。これが難点。
コイン相場の見通しについては、半年前の記事ですが下のリンク先記事が参考になります。
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アンティークコイン相場の見通し【読者の皆様のお便り】
ゆったり為替は「アンティークコイン.JP」でアンティークコインに関する記事を執筆していますが、運営チームの事情で記事更新がままならない状態になっています。 という状況で、アンティークコイン相場に関する ...
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少なくとも検討はしたい
結局、買う方が良いのかどうなのかという問いには全く回答していませんが、資金に多少の余裕があるならば、貴金属の保有を検討すべきと思います。最も良くないのは、円だけで資産を持つことです。
日本の経済力が強くて円高が進む間は、安全度抜群でありながら利息も得られる円の預貯金が最強の投資法でした。しかし、現在の日本の経済力は力強さがなく、むしろ他国に比べて劣後しつつあるのを隠せない状態になっています。
この場合、好きかどうかにかかわらず円以外での資産保有も必要になります。金価格は史上最高値圏にあるので、これが良いと勧めるわけではありませんが、少なくとも検討すべきだと思います。