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ヒロセ通商(LION FX)

時間指定注文トレード例:ゴトウ日、窓など

2015年10月21日

時間指定注文は、様々な場面での使い方を検討できます。そこで、具体的な場面での利用方法を考察します。

時間指定注文のトレード

今回検討するのは、以下の場面です。リンクをクリックしますと、該当部分に移動します。

ゴトウ日

ゴトウ日とは、毎月5日、10日、15日・・・30日について、早朝から午前9時55分にかけて米ドル/円が円安になりやすいという噂です。

「ゴトウ」の「ゴ」は5日、「トウ」は10日を指します。

明確な理由は不明だけれど、ある特定の値動きになるらしい、という値動きをアノマリーといいます。このゴトウ日もアノマリーの一種です。

では、なぜゴトウ日の朝は円安になりやすいのでしょうか。多くのサイトに書いてあることでしょうが、簡単に確認します。

  • ゴトウ日は国内企業の支払日であることが多い
  • 輸入企業も同様であり、支払いのために米ドルを調達する
  • 銀行と輸入企業が米ドル取引をする際のレートは、午前9時55分に決まる仲値(なかね)に基づく
  • よって、ゴトウ日は米ドルの需要が高まりやすく、早朝から仲値が決まる時刻である9時55分にかけて円安になりやすい

一方、日本には輸出企業もあります。彼らは米ドルで代金を受け取ることも多いでしょう。それを円にすれば円高圧力となります。

しかし、必ずしも円に両替するとは限らないでしょう。米ドルのまま研究開発や設備投資に使うことも多いでしょう。

また、円に両替する場合も、ゴトウ日を狙って両替する必要性がありません。よって、ゴトウ日は米ドル買い圧力が優勢となり、仲値にかけて円安になりやすいというアノマリーが成立します。

時間指定注文でゴトウ日を攻める

では、ゴトウ日を攻める場合の時間指定注文の有効性を確認しましょう。

  • 朝に出勤(通学)する
  • 勤務中や勉強中はスマホでゆっくりトレードできない

この場合に有効です。

ゴトウ日 + 時間指定成行注文
(1)ゴトウ日の朝、米ドル/円が円安になりそうだと思えば、成行買い。
(2)そして、時間指定成行注文で、午前9時55分あたりで決済。
ゴトウ日 + 時間指定(逆)指値注文
(1) ゴトウ日の朝、米ドル/円が円安になりそうだと思えば、成行買い。
(2) 時間指定指値注文、または時間指定逆指値注文で特定のレートで決済することを意図しつつ、午前9時55分あたりで成行決済。

時間指定注文ができない場合を考えましょう。

朝、成行で買います。そして、OCO注文を使って指値と逆指値注文を出します。

これは良いとして、午前9時55分あたりまでに指値も逆指値も成立しない場合はどうなるでしょうか。勝つか負けるかは完全に運次第ということになります。

こう考えると、時間指定注文の有用性が良く分かります。

日足で陽線が3日以上継続するとき

米ドル/円の日足が何日も陽線になる場合、すなわち始値よりも終値のほうが高いという日が連続すると、「そろそろ円高に反転してもおかしくないのでは?」と思うことはないでしょうか。

こういった感覚は大切にしたいですが、感覚だけでトレードするのは危険です。そこで、過去10年について検証しました。

  • データ:くりっく365の日足データ
  • 通貨ペア:米ドル/円
  • 期間:2015年8月1日~2015年7月31日(10年間)

過去10年間において、何日も円安になるときの翌日の値動きに何か特徴はあるでしょうか。結果は以下の通りです。

米ドル/円で、日足が3連続以上陽線のとき、翌日の日足が陰線になる確率は?

3連続陽線のとき:およそ59%
4連続陽線のとき:およそ57%
5連続陽線のとき:およそ64%
6連続陽線のとき:およそ81%

過去10年間の検証の結果、3日連続して陽線になる場合、次の日足が陰線になる確率はおよそ59%です。6日連続で陽線になる場合は、陰線が出る確率はおよそ81%にもなります。

3連続で陽線が出る場合、このデータだけでトレードするのは不安かもしれません。しかし、インジケーターと組みあわせると、この確率を引き上げることが可能でしょう。

そして、陰線になる確率が高い場面に出会ったら、時間指定成行注文でトレード可能です。

時間指定成行注文で米ドル/円を攻略

さて、上のデータと時間指定成行注文を使って、トレード例を考えてみましょう。

今日の日足は陰線(円高)になりそうなら:
・朝に成行で売り
・時間指定成行の決済注文で、翌日朝に決済

無理に時間指定注文を使わなくても構いません。トレードした次の日の早朝に起きて決済すればOKです。しかし、決済するためだけに早起きするのは面倒です。

5分でも長く寝ていたいのに、決済のためだけに起きるの?勘弁してよ!という感じの方にとって、時間指定注文は必須アイテムかもしれません。

日足で陰線が3日以上継続するとき

3日以上連続で陰線とはすなわち、日足の始値よりも終値のほうが低いという日が3日以上連続で続くということです。

米ドル/円の場合、3日以上連続で陰線が出た日の翌日の日足は、円安傾向でしょうか。それとも円高傾向でしょうか。上の例と同じ検証期間で確認しました。

結果は以下の通りです。

米ドル/円の日足が3連続以上陰線になるとき、翌日の日足が陽線になる確率は?

3連続陰線のとき:およそ57%
4連続陰線のとき:およそ59%
5連続陰線のとき:およそ67%
6連続陰線のとき:およそ67%

過去10年間の実績を踏まえますと、5日または6日連続で陰線が出るとき、その翌日の日足が陽線になる確率は67%です。すなわち、3回に2回は陽線になるという結果です。

3回に2回は陽線になる、すなわち、3回に1回は陰線になります。

この確率をどのように考えるかにつきましては、読者の皆様の判断になります。しかし、3回中2回が陽線になるというのは高い確率だと思います。

あとは、何かインジケーターを併用して考察することにより、陽線になる確率がさらに高くなるパターンを見出せるかもしれません。

時間指定注文でトレード

上のデータと時間指定成行注文を使って、トレード例を考えてみましょう。

今日の日足は陽線(円安)になりそうなら:
・朝に成行で買い
・時間指定成行の決済注文で、翌日朝に決済

さて、3日以上連続で陽線、または陰線が出現する確率というのは、どれくらいあるでしょうか。陽線または陰線が1回出る確率を50%とすると、それが3回続くということですので、

50% × 50% × 50% = 12.5%

これが陽線の方向と陰線の方向の2つありますので、12.5%の2倍の確率、すなわち25.0%がこのトレードチャンスがやってくる確率となります。

25.0%というのは、意外に高い数字ではないでしょうか。

同様にして、4回連続で陽線または陰線が出現する確率を考えますと、12.5%です。1か月に2回くらいはトレードチャンスがありそうだという計算になります。

この「連続陽線・連続陰線」のトレード方法は、詳しく検討する価値があると思います。

マイナススワップを避けたいとき

たとえば、デイトレードをしているとしましょう。

取引を開始し、ポジションを持ちました。決済も出しました。あとは、相場の成り行きを見守るだけです。しかし、ここで問題が生じるかもしれません。

このトレードをデイトレードとして実行している場合です。

たまたま、その日の相場はとても閑散としていて、利食いも損切りもできずに時間が経過してしまう。そのような状況は十分に想定できます。

利食いも損切りもできなければ、そのまま営業日をまたぐことになります。すなわち、デイトレードでなくてスイングトレードのようになってしまいます。

スイングトレードになっても構わないトレード手法を使っているならば、そのまま継続してポジションを持っても良いでしょう。

しかし、デイトレード限定のトレード方法としてトレードしている場合は、営業日をまたぐ前に決済しなければなりません。

また、営業日をまたいでしまうと、スワップポイントの受け渡しが発生します。プラスの側ならば良いのですが、マイナスの側だと面白くありません。

そして、決済するためだけに朝早く起きてパソコンを立ち上げるのも面倒です。

という場合には、時間指定注文を検討できるでしょう。

週末リスクを回避したいとき

相場が比較的安定しているときには、土日を挟んだ月曜日も、いつものように穏やかな相場環境が続くと期待できます。

しかし、ここ数年は激動の時代でした。

ギリシャで国民投票や選挙があると、月曜日の相場はどうなるかとドキドキさせられました。

あるいは、国際会議があって週末に声明が出されるという状況では、FX業者が顧客にメールを出すこともあります。

「急激な為替変動に備えてポジション調整や証拠金の状況に気を付けましょう!」という具合です。

一時に比べれば、最近はある程度落ち着いてきたように見えます。しかし、完全に安心して週末越えのポジション保有もOK!という状況ではないように思います。

週末には間違いなくポジションを決済しておきたい、というときには時間指定決済が有効です。

土曜日の朝早く起きて決済しても良いのですが、月曜日から金曜日まで働いて、土曜日はゆっくり眠りたいというときに、早朝に起きなければなりません。

健康的で良いことではありますが、うっかり寝坊すると大変です。

時間指定注文は寝坊しませんので心強いです。

窓のトレード

月曜日の朝に、米ドル/円で窓ができたとしましょう。

窓が埋まる方向は、円安だったとします。そこで、米ドル/円を買いました。あとは、窓が埋まる為替レートで決済注文を出して待ちます。

さて、1日を終えて帰宅して口座を確認したところ、まだ決済できていなかったとします。そういうこともあるでしょう。仕方がないので、その日はもう寝るのですが・・・

1営業日で決済しようというトレード方法を採用しているとき、午前6時(夏時間)よりも早く起きて決済しなければなりません。

毎日朝6時よりも早く起きる生活習慣ならば良いのですが、この決済のためだけに火曜日の朝早く起きなければならないのは大変です。

いつもより5分早く起きるというだけでも、辛いかもしれません。

そこで、もっと簡単にトレードできる方法を考えることになります。

簡単に決済するための方法

できれば、以下の全ての手続きを、月曜日の朝の段階で終了したいです。

  • 月曜日朝のトレード開始
  • 窓が埋まった場合の決済
  • 窓が埋まらない場合は、翌朝に決済

これを実現するには、時間指定指値注文を使います。下の2つの注文を、同時に出せます。

・窓が埋まったら、決済
・決済できずに時間が経過する場合は、翌日朝に決済

この機能を使えば、早朝に眠い目をこすりながら頑張ってトレード画面を見る必要はありません。

以上、6つの場合について検証しました。この時間指定注文は、ヒロセ通商(LION FX)で使うことができます。

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