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その他のトレード方法

レンジ相場の見極め判断とトレード手法

2019年8月23日

相場を大きく分けると、トレンド相場とレンジ相場になります。そして、裁量系の手法で多いのは、トレンド狙いでしょう。

その理由は2つ。

  • トレンド相場の方が利幅が大きい
  • レンジ相場の見極めは大変

そこで今回は、レンジ相場の見極めやトレード手法などを考察します。

レンジ相場とは

レンジ相場とは、為替レートが特定の範囲を行ったり来たりする状態を言います。

下は、カナダドル/円の日足チャートです(DMMFXから引用)。およそ半年間にわたって、78円~82円の範囲(赤枠)で上下動している様子が分かります。

カナダドル/円の日足チャート

また、レンジ相場は日足に限定されず、どのような時間軸でも出現するのも、特徴の一つです。

下は、豪ドル/円の月足チャートです。1991年以降の30年チャートですが、きれいなレンジ相場になっている様子が分かります。

豪ドル/円の日足チャート

この特徴を使ってトレード可能ですが、具体的な手法の検討に入る前に、レンジ相場の判断方法を確認しましょう。

と言いますのは、上のチャートは、過去を見ているからです。

実際のトレードは、現在から将来にかけての為替レートで実行します。過去から現在にかけてレンジ相場になっていて、今後も同様だろう…と判断できて初めて、トレードが可能になります。

レンジ相場の判断

では、為替レートがどうなったら、レンジ相場になったと言えるでしょうか。

「為替レートが横ばいになったら」という表現でもOKです。しかし、トレードの視点で考えますと、もう少し明確な基準が欲しいです。

あいまいだと、感覚や直感が優先されがちになります。確固とした経験に基づかない直観が優先されると、損しやすいでしょう。

以下、為替レートの推移を見ながら、判断方法を考察します。

為替レート下落中

下は、為替レートの動きを単純化したものです。一直線に下落しており、この値動きではレンジ相場になったとは言えません。

今後の値動きを待って、判断します。

レンジ相場

谷ができた

その後、反発しました。下のチャートの形を「谷」と呼ぶことがあります。

そして、反発の上昇局面ですが、このまま上昇し続けるかもしれませんので、さらに様子を見ます。

レンジ相場

山ができた

その後、上昇から反落して、山ができました。しかし、レンジ相場だと判断するには、まだ早いです。

といいますのは、下落トレンドが一服して反発し、その後再び下落トレンドに突入!という段階かもしれないからです。さらに待ちます。

レンジ相場

谷が2つできた

さらに待ったところ、谷がもう一つできました。「W」の形になっていて、いわゆる「ダブルボトム(Wボトム)」です。

Wボトムは、上昇サインとみなされます。

レンジ相場

山が2つできた

上昇後、再び下落に転じて山が二つできました。ここに至ってようやく、レンジ相場になったと判定できます。

と言いますのは、ある特定の為替レートまで下落すると反発し、そして、上昇しても、特定の為替レートまで上昇すると下落しているからです。

これは、「一定の範囲を行ったり来たりする」という定義に合致しています。

山と山を結ぶ線が、高値の目途です。そして、谷と谷を結んだ線が、安値の目途です。レンジ相場ですから、高値目途と安値目途の間で推移すると期待できます。

レンジ相場

取引する際の問題点

以上の通りレンジ相場の判断方法を概観しますと、問題点が分かります。ここでは、2つ考察します。

レンジ相場と分かった時点で、すでに時間が過ぎている

為替レートは、ずっと同じパターンで推移するわけではありません。気まぐれに動いていきます。

なのに、「レンジ相場だ」と分かった時には、既に時間が経過しています。すなわち、取引を始めるときには既に、レンジ相場がいつ終わるか?終わらないか?という問題に直面しています。

これが、最大の難問です。

取引を開始してみたらトレンド相場に移行してしまって、損切りになるかもしれません。

後からチャートを見て、「ここはレンジ相場になっているから、それにふさわしい取引をすればOK」と言うのは簡単です。

しかし、実行は難しいです。

裁量トレードでトレンド相場を狙うのが多いのは、この理由もあるのでは?と予想できます。

(また、レンジ相場は為替レートの値動きが限定的なのに対し、トレンド相場の場合は、状況によってはどこまでも利幅を大きくできるという理由もあるでしょう。)

上値と下値の2つを考える必要

値動きのパターンに関わらず、為替レートの推移を考えるのは大変なことです。

なのに、レンジ相場の場合、上値と下値の両方を考えなければなりません。これも、厳しい条件です。

上と下の2つを考えるよりも、トレンド相場で下値支持線(サポートライン)1本だけを把握してトレードする方が、簡単かもしれません。

レンジ相場は全体の7割~8割と言われるが

一般的に、相場全体のうち、レンジ相場は7割~8割で残りがトレンド相場だと言われます。

ならば、7割~8割を狙うのが良いよね!という直感です。しかし、「レンジ相場でトレードするのは大変だよ」と言う論調が多いと思います。

実際、難しいです。

上の図解のような、典型的な値動きは意外に少ないです。ゴチャゴチャとしていて、全体として何となくレンジ相場になっている…という例が多いでしょう。

ただし、レンジ相場を狙う場合、面白いように利食いを繰り返せることがあります。例えば、午前中などの値動きがないときです。

そこを読んでスキャルピングやデイトレードを繰り返すと、連戦連勝で気持ちいい~!となることがあります。

ただ、それを継続できるか?が問題です。能力が高い人でないと難しそうです。

トレード手法

以上の傾向を確認したところで、トレード手法に移ります。2種類の方法について見ていきましょう。

一つは裁量トレード、もう一つはリピート系FXです。

裁量トレード

裁量トレードとは、トレードの開始・終了について、毎回自分の目で判断して実行する方法であり、一般的なトレードです。

長期~短期のそれぞれについて、概観します。

長期のトレード手法

下は、米ドル円の30年チャートです。1990年代前半からの表示で、やや円高傾向のレンジ相場と見なせます。

米ドル/円の長期チャート

そして、80円弱まで円高になると、決まって何十円も円安になりました。

左側の安値は79円くらいで、その後、140円台が実現。右側の安値は75円くらいで、その後125円が実現しています。

ということは、80円前後まで円高になったら、買って長期保有を検討できるのでは?と想定できます。スワップポイントは継続的にプラスですので、検討しやすいです。

もう一つ、確認しましょう。下は先ほど確認した、豪ドル/円の超長期チャートです。こちらの場合は、豪ドル/円=60円程度まで下落したら、長期保有の買いを検討できます。

買ってみたらさらに下落、というのは嫌ですので、底値から反転上昇したところで買うのが選択肢になります。

豪ドル/円の日足チャート

いずれの場合も、期待通りに推移すれば数十円(数千pips)級の利幅を狙えるのがメリットです。

すなわち、小さな資金で少しだけポジションを持っても、大きな利食い額を狙えます。

また、長期チャートで判断するメリットは、レンジ相場の終わりがなかなかやってこないことです。何しろ、月足で考えていますから。

そして、ここで考察した米ドル/円、豪ドル/円以外にも、数多くの通貨ペアで同じような考察ができるのもメリットです。

しかし、現在は高値で買いチャンスでないという場合には、面白くありません。次のトレードチャンスは、1年後?それとも数年後?という感じだからです。

そこで、次の通貨ペアを確認します。

中期のトレード手法

下は、豪ドル/NZドルです(アイネット証券から引用)。こちらも、2014年以降ずっと、見事なレンジ相場を形成しています。

豪ドル/NZドルのチャート

米ドル/円や豪ドル/円との違いは、値動きの範囲です。2014年以降を比較しました(括弧の中の数字は、値動きの範囲を示します)。

  • 米ドル/円:100円~125円くらい(2,500pips)
  • 豪ドル/円:60円~102円くらい(4,200pips)
  • 豪ドル/NZドル:1.00~1.14くらい(1,400pipsくらい)

豪ドル/NZドルの値動きの範囲が、圧倒的に小さいことが分かります。すなわち、為替レートが上限または下限に到達する頻度が高くなります。

待ち時間が辛い場合、値動きの範囲が狭い通貨ペアを探せば、取引しやすくなります。

日足以下のトレード手法

以上は、月足を使った長期トレードを志向しました。次に、日足以下の短期トレードの場合です。下は、カナダドル/円の日足チャートの再掲です。

カナダドル/円の日足チャート

日足チャート、4時間足チャートなどで取引する場合、主な注意点は既に確認した通り、レンジ相場だと分かった時点で、既に時間が過ぎているという点です。

これは月足でも同様なのですが、日足などの場合、相場の転換(トレンド相場などへの移行)が早くやってきます。

このため、底値に来たから買ってみたところ、下落トレンドに移行して損切りしてしまった、という例が起きやすくなります。

よって、トレードに工夫をします。具体的には、資金管理です。

  • 第1回のトレード:底値で少し買って、利食い。
  • 第2回のトレード:同じ数量で底値で買って、利食い。
  • 以下、繰り返し。

具体例で考えます。

底値に来たので、1万通貨買いました。損切りしたら5,000円の損、利食いしたら7,000円のプラスで、期待通り利食いしました。

2回目の取引では、取引数量を増やさず、同じ条件で買います(すなわち、損切りしたら5,000円の損、利食いしたら7,000円のプラス)。

こうすれば、「第1回目の取引で利食いできれば、第2回目以降に損切りしても、トータルでプラス」にできます。

レンジ相場はいつ終わるか分かりませんので、それに対応した方法です。利食いを繰り返すと取引数量を大きくしたくなりますが、そこはガマンして利食いを積み重ねます。

勝負は、第1回目の取引です。ここに全神経を集中して、買いチャンスを待ちます。

まとめ

裁量トレードの手法をまとめますと、下の絵の通りになります。

すなわち、レンジ相場の安値で買うか高値で売るか、のいずれかです。値動きの範囲から外れてしまったら、損切りです。

レンジ相場

(短期の場合)トレンド相場に比べて、値動きの範囲は限定されていますから、大きな利幅を狙いません。

その代わり、同じような為替レートでトレードチャンスが繰り返されるというメリットがあります。期待通りの値動きになる場合、何度も利食いできます。

リピート系FX

次に、リピート系FXについて考察します。

上の裁量トレードの方法は、為替レートが値動きの上限または下限に来るのを待つ必要があります。この待ち時間が嫌だという場合に使えます。

リピート系FXのイメージ図は、下の通りです。安値だけで買うのではなく、値動き全体で買って、少しの利幅で利食いします。この繰り返しです(売りも可能)。

リピート系注文

これを、豪ドル/円の長期チャートに当てはめますと、下の通りです。赤枠部分でリピート系FXを実行します。

こうすれば、為替レートが底値でなくても、延々と利食いを繰り返してくれます。

豪ドル/円の長期チャート

ただし、高値で買ってから円高になると、含み損が嫌です。そこで、高値部分では買いません。

為替レートが高値に来たら、売りのトレードをするか、別の通貨ペアを探すことで、取引を継続できます。

この手法のメリットは、自動売買が可能という点です。PCやスマホの電源を切っていても、システムが24時間自動で売買してくれます。

リピート系FXの難しい点

この手法は、同じ設定をすれば、誰もが同じ成績になるのも特徴です(裁量トレードの場合は、同じ手法でも人によって成績が異なります)。

よって、分かりやすいと言えば分かりやすいのですが、難しい点もあります。

それは、必要な資金の把握です。資金管理がしっかりしていないと、トレードでの成功は期待薄になります。

ところが、数多くの注文をばら撒くように設定するため、必要資金の計算が煩雑です。FX会社で計算ツールを公開しているところもありますが、概要に留まります。

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