FXブロードネットのホームページを見ますと、トラッキングトレードについて下の紹介があります。
※本番口座において、2014年10月15日~2020年4月30日までに設定したトラッキングトレードを対象に算出
81.2%という数字は大変なものですが、2014年~2020年という期間も重要です。瞬間風速で良好な数字が出たのではなく、継続的な数字だということだからです。
そこで、トラッキングトレードのメリットやデメリット、使い方を確認しましょう。
トラッキングトレードとは
トラッキングトレードとは、リピート系FXの一種です。下は、イメージ図です。
青の曲線は、為替レートの動きです。左上から、為替レートが徐々に下落してきました。それに伴い、新規買いが1~4の順番で約定します。
その後、為替レートはいつか反転上昇します。上昇したら、それぞれのポジションにつき、一定の利幅で利食いします。
利食い後に円高になったら、再び買います(以下、繰り返し)。下は、FXブロードネットによる解説動画です。
底値で買うのは難しい
なお、本来なら、為替レートの下落とともに徐々に買うのは面白くありません。下の絵のように、底値で一気に4ポジション分買って、高値で全部売るのが合理的です。
少しずつ買うよりも、一気に大きな利幅を得られます。
ところが、どこが底値なのか、事前に分かりません。チャートを見れば底値が簡単に分かりますが、それは過去の値動きを見ているからです。
将来の底値を当てるのは、あまりに難しいです。
そこで、底値を探すのをやめて、広い範囲で売買を繰り返します。こうすれば、いくつかの新規注文は約定するでしょう。そして、利食いを狙います。
下は、イメージ図です。一番左側で、為替レートが動いています(青線)。その横に、買い注文がたくさん並んでします(ピンク色)。
こうすれば、どれかは約定するでしょう。そして、為替レートが上下動すれば、利食いもできます。
この取引を自動売買でやるのが、トラッキングトレードです。
次に、相場を3種類に分けて、それぞれの取引の様子を確認しましょう。
レンジ相場での取引
レンジ相場は、既に見た通りです(下の図)。トラッキングトレードに限らず、リピート系FXは、レンジ相場を最も得意とします。
特定の範囲で為替レートが上下動を繰り返せば、いつの間にか利食い額が蓄積します。これに加えて、スワップポイント益を狙うことも可能です。
さらに、レンジ相場が終わったら取引を終了し、レンジ相場になっている別の通貨ペアに移って再度取引を始める、そんな取引が可能です。
レンジ相場が有利な理由
トラッキングトレードがレンジ相場を得意とする理由を、もう少し深く確認しましょう。
上のチャートでは、買い注文が4つあります。そして、為替レートは、4番目の買い注文の少し下まで動いています。
すなわち、底値の時点では、含み損があります(下の4つの合計です)。
- ポジション1(買い1)の含み損
- ポジション2の含み損
- ポジション3の含み損
- ポジション4の含み損
下は、為替レートが底値にある時の、含み損の様子を示しています(見やすくするため、その他の線を全て削除しています)。
為替レートがレンジ相場で推移するということは、この含み損の合計額が一定範囲内に収まるということです。
その一方で、利食い額とスワップポイントには、上限がありません。
- 含み損:上限あり
- 資産増加:上限なし
これが、レンジ相場で特にトラッキングトレードが活躍する理由です。
上昇トレンドでの取引
次に、上昇トレンドで買い取引をしている場合を確認しましょう。下の絵は、FXブロードネットからの引用です。
リピート系FXの基本は、「買って、利食い決済して、(再度円高になったら)買って…」と繰り返すことです。
よって、一方的に上昇する場合、上の絵のように、利食い回数は1回になります。繰り返しがないので、その分残念な感じがします。
しかし、上の絵には少々問題があります。
それは、「レンジ相場に比べれば、確かに利食い回数は少ない。しかし、最終的に資産を増やしている。」ということを過小評価しているからです。
FXで資産を増やしている個人投資家は、全体の10%くらいだと言われます。そんな中、利食い回数は少ないとはいえ、資産を増やせたのですから、「まあOK」くらいの評価でも良いでしょう。
なお、上昇トレンドといっても、一方的に上昇を続けることは少なく、途中で小さな下落を繰り返すことが多いです(押し目)。
よって、上昇トレンドの買いでも、利食いを繰り返すことができます。
また、為替レートがどんどん上昇して、保有ポジション全てを利食いした場合は、その時点で新規にポジションを1つ保有します。
すなわち、為替レートが上に移動すれば、取引範囲も上に移動していきます。利食い回数は1回だけでなく、(レンジほどではありませんが)繰り返しの利食いが可能です。
下落トレンドでの取引
レンジ相場、上昇トレンドときたら、最後は下落トレンドです。
下落トレンドで売る場合は、上昇トレンドで買うのと同じ効果があります。そこで、「下落トレンドで買う」場合を考察します。
トラッキングトレードでは、取引開始時に、「想定変動幅」を決めます。例えば、500銭とか600銭といった範囲です。
この範囲内で、注文をたくさんばら撒くように発注します。
買い注文を出していて下落が進んだとします。すると、保有ポジションが増えていきます。最終的に、想定変動幅を越える下落になるとしましょう。
この場合、最も高値のポジションを損切りして、現在値(最も安値の位置)に新規ポジションを保有します。
こうして、取引範囲を徐々に下に移しつつ、想定変動幅の大きさを維持します。すなわち、こういうことです。
レンジや上昇トレンドに転換する場合
下落トレンドが続く場合
よって、取引の方向(買いか売りか)と、相場の実際のトレンドが逆方向になったら、取引を停止します。
実際には、為替レートが下落する際、一直線に下落する場合もありますが、上下動を繰り返しながら下落することが多いです。
この場合、損失が増えるまでに多少の時間的猶予がありますから、その間にしっかり逃げましょう。
そして、レンジになっている通貨ペアを探して、再び取引開始です。
取引可能な通貨ペア
では、トラッキングトレードで取引可能な通貨ペアを確認しましょう。
円を含む通貨ペア
円を含む通貨ペアは、全8種類あります。
- 米ドル/円
- ユーロ/円
- ポンド/円
- 豪ドル/円
- NZドル/円
- カナダドル/円
- スイスフラン/円
- 南アランド/円
ここで、トルコリラ/円がないことに気付くかもしれません。日本のFX全体で見ると、トルコリラ/円の取引高シェアはわずかです。
しかし、スワップポイントなど魅力的な点があるのも、事実です。
敢えて採用していないのは、チャート形状が理由かもしれません(下はM2Jからの引用)。
2008年には100円近くだったのに、2020年には15円割れが実現しました。10年ちょっとで、85%もの価値が失われました。
この状態だと、いくらスワップポイントが大きくても買い取引は難しそうです。かといって、売りで取引すると、スワップポイント損が厳しいです。
不採用の理由は明確ではありませんが、チャート形状とスワップポイントを考えると、FXブロードネットの考え方がぼんやりと見えてくる感じがします。
円を含まない通貨ペア
次に、円を含まない通貨ペアを見ていきましょう。全部で16種類あります。
- ユーロ/米ドル
- ポンド/米ドル
- 豪ドル/米ドル
- NZドル/米ドル
- 米ドル/カナダドル
- 米ドル/スイスフラン
- ユーロ/ポンド
- ユーロ/豪ドル
- ユーロ/NZドル
- ユーロ/カナダドル
- ユーロ/スイスフラン
- ポンド/豪ドル
- ポンド/NZドル
- ポンド/スイスフラン
- 豪ドル/NZドル
- 豪ドル/スイスフラン
16種類ありますと、珍しい通貨ペアも散見されます。例えば、豪ドル/スイスフランなどです。
他社のリピート系FXでは取引できない通貨ペアも、複数見つかります。
下は、豪ドル/NZドルの月足チャートです(FXブロードネットから引用)。2014年1月から表示していますが、ずっとレンジ相場になっていることが分かります。
そして、トラッキングトレードが最も得意とするのは、レンジ相場です。
そこで、豪ドル/NZドルは今後もレンジ相場が続きそうだと考える場合、この通貨ペアでの取引が候補になります。
なお、上のチャート期間の最高値は1.14くらい、最安値は1.00くらいです。その差は、1,400pipsくらいです。
この範囲は少々広すぎると考える場合は、レンジの下半分で買い注文、上半分で売り注文にするなど、色々工夫できます(買いも売りも、取引の範囲は700pipsくらいになります)。
どの通貨ペアを選ぶか
24種類も通貨ペアがあると、多くの場合、取引したい通貨ペアを自由に取引できます。これは大きなメリットです。
では、どの通貨ペアを選びましょうか。
基本は、レンジ相場になっている通貨ペアです。正確には、「今後レンジ相場になる」通貨ペアです。
しかし、将来の値動きは分かりません。そこで、現在レンジになっている通貨ペアを探し、それが今後もしばらく続きそうか?を考えます。
その視点で見ますと、下の米ドル/円のチャートも候補になります。
2017年以降の週足チャートですが、レンジで推移していることが分かります。
良く見ると、わずかに円高傾向か?という感じがします。この場合の対策は、主に2つでしょう。
- 円安部分では買い取引をしない(円高になるのを待つ)
- 売りでトラッキングトレードをする
利食いの大きさに比べると、スワップポイントは小さいです。このため、売りのトレードも候補になります。
米ドル/円の他にも、レンジ相場になっている通貨ペアが複数あります。探して見ると、興味深いです。
トラッキングトレードとiサイクル2取引
ここで、他社のリピート系FXと比較してみましょう。比較対象は、外為オンラインのiサイクル2取引です。
トラッキングトレードとiサイクル2取引は、基本的に同じ取引です。名前が違うだけ、という表現も可能です。
では、どちらが良いか?ですが、トラッキングトレードの方が有利です。と言いますのは、スプレッドを比較しますと分かります。
下は、代表的な通貨ペアのスプレッドです。
トラッキングトレード | iサイクル2取引 | |
米ドル/円 | 0.2銭 | 1.0銭 |
ユーロ/円 | 0.5銭 | 2.0銭 |
ポンド/円 | 1.0銭 | 4.0銭 |
豪ドル/円 | 0.6銭 | 3.0銭 |
カナダドル/円 | 4.8銭 | 5.0銭 |
敢えてiサイクル2取引を使う必要はありません。トラッキングトレードです。
注文方法
では、注文方法を確認しましょう。
下の画像は、ダウンロード版取引ツールのログイン後画面です。赤枠部分に「トラッキングトレード」とありますので、クリックします。
すると、選択肢が4つ出てきます。一番左をクリックすると、取引できます。
ちなみに、左から2番目は、ランキングから選んで発注できる仕組みです。自分で取引設定を考えられない場合に、参考になります。
下の画像は、具体的に取引設定を考える際の画面です。ここに必要な情報を入力しますので、順に見ていきましょう。
通貨ペア:
取引したい通貨ペアを選びます。
ボラティリティ参考期間:
注文の設定範囲を指定しますが、どれくらいの広さに注文を出せばよいのか、分からないかもしれません。そんなとき、過去の値動き(ボラティリティ)を使って、自動で注文の設定範囲を設定します。
選択肢は、以下の通りです。
- 1か月
- 2か月
- 3か月
- 半年
- 1年
短い期間を選ぶと、注文の設定範囲も狭くなります。中長期の運用をしたい場合は、半年または1年を選択します。
想定変動幅:
自分で注文の設定範囲を決めたい場合、ボラティリティ参考期間でなく、この欄で指定します。500pips、600pipsという具合です。
ポジション方向:
買い注文か売り注文か、指定します。
対象資産:
このトラッキングトレードに投入する金額を入力します。想定変動幅が広い場合は、大きめの資産が必要です(すなわち、想定変動幅が狭い場合は、少なめの資金でも取引できます)。
以上を設定したら、取引開始です。
口座開設キャンペーン
最後に、FXブロードネットの口座開設キャンペーンを確認しましょう。
口座開設後…
- 口座開設後20万円入金で、2,000円キャッシュバック
- 4か月間でトラッキングトレードで50万通貨取引したら、5,000円をキャッシュバック
- 4か月間で200万通貨取引したら、10,000円をキャッシュバック
最もハードルが低いのは、入金の条件です。これをクリアしたうえで、トラッキングトレードでキャッシュバックを狙います。
期待通りに利食いできると、トレード益とのダブルでメリットがあります。
トレードでうまくいかない場合は、キャッシュバックで損失を穴埋めできます。口座開設キャンペーンを、効果的に利用できます。
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