ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)は、取引可能なFX業者数が少ないものの、一定の取引数量がある通貨ペアです。
すなわち、顧客の人気を得ています。そこで、の特徴を確認しましょう。
ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)のチャート
最初に、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)のチャートです。くりっく365でこの通貨ペアの取引が始まったのは、2008年10月です。
そこで、このチャートも2008年10月からにしています(以下、データはくりっく365から取得しています)。
長期的に見てレンジ相場
2008年からですから、リーマンショック、その後のギリシャショックなどを経ている期間です。上のチャートを見ると、概ねレンジ相場になっていることが分かります。
比較として、同時期の米ドル円チャートを確認してみましょう。
大きなトレンドとしては、この2つの通貨ペアは似ていると言えそうです。
- 2008年~2012年:円高
- 2012年~2015年:円安
- 2015年~2020年:レンジ~やや円高
とはいえ、この2つの通貨ペアは、値動きがやや異なります。
米ドル/円は、トレンドが比較的はっきりと分かりやすいです。例えば、2008年~2012年は、どう見ても円高です。
メモリが10円ごとに書いてありますので、大きく上がる場面もあったと分かります。しかし、大きな視点で見ますと、ほぼ円高一辺倒という感じです。
一方、同時期(2008年~2012年)のズロチ円は、円高ですが上下動が大きいです。
すなわち、「売りポジションを長期に持つ」という方法が、比較的難しいと分かります。
2012年以降の円安も、レンジの中の上昇です。米ドル円のように、巨大な円安に乗って円売りを仕掛けるのは、難しいかもしれません。
為替レート水準の違い
また、この2つの通貨ペアでは、為替レート水準が大きく異なることが分かります。
米ドル円は、概ね80円~120円の間で推移しています。一方のポーランドズロチ/円は、22円~35円くらいです。
すなわち、1万通貨の取引に要する証拠金額が違います。ポーランドズロチ/円の方が少なくて済みます。4分の1くらいで済むイメージです。
リピート系FXに適しているか
以上の特徴を踏まえますと、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)は、リピート系FXに適しているかもしれません。
リピート系FXとは、トラリピに代表される取引手法で、レンジ相場を得意とします。
ただし、トラリピ、ループイフダン、トライオートFXなどでは、ポーランドズロチ/円を取引できません。そこで、「みんなのリピート注文」が候補になります。
みんなのリピート注文
みんなのリピート注文は、トレイダーズ証券のリピート系FXです。
難しい設定は不要で、取引したい通貨ペア、買いか売りか、1回の取引数量をいくらにするかを決めればOKです。
下は、2020年7月11日までの3か月間の成績です。
レンジ傾向ですから、含み損になるときも含み益になるときもあります(ピンクの部分)。
そして、利食いを繰り返しますから、緑色の部分(実現損益)は右肩上がりになっている様子が分かります。
取引開始後、為替レートがレンジの上部に来て、含み益と実現損益の両方がプラスになる時点でトレードを終了するプランを検討できそうです。
ずっと取引するプランも使えそうです。
リピート系FXの工夫
リピート系FXについて、もう少し詳しく見てみましょう。チャートを再掲します。
上のチャートを見ますと、円高になって25円~26円あたりになると、なぜか為替レートが反発している様子が分かります。
そこで、今後も同様の特徴が出ると期待するなら、25円~26円あたりでリピート系FXを開始する案を検討できます。
そして、ある程度利食いを繰り返してレンジの上部に来たら、取引終了です。
なお、25円からさらに円高になる場合も、トレードの継続を検討できます。22円あたりは、極めて強い下値支持線だと想定できるためです。
円高、円安を繰り返せば、利食いしてくれます。すなわち、実現損益が積み上がるのでOKということです。
裁量トレードも可能
その他、裁量トレードも検討できます。
2008年~2012年は、トレンドが分かりづらい値動きです。それに比べると、2012年以降は、比較的素直な値動きに見えます。
全体としてはレンジ、そして、その中で比較的素直な値動き。こうなると、裁量トレードで積極的に利幅を狙うこともできそうです。
1日の値動きの大きさ
さて、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)でリピート系FXをすると決めたとしましょう。この場合、値動きがどれくらい荒れやすいかをチェックしたいです。
1日の間の上下動が大きければ大きいほど、リピート系FXに有利だからです。
下のグラフは、毎日の「日足の高値と安値の差の平均値」を出し、年末の為替レートで割ったものです。
すなわち、為替レート水準に対して、どれくらいの値動きがあったかが分かります。
上のグラフを見ますと、値動きが徐々に穏やかになっている様子が分かります。
2008年のリーマンショックのころは、どの通貨ペアも激しい動きでした。ポーランドズロチ/円も同様でした。その後、世界経済が落ち着くにつれて、ズロチ円も穏やかになっています。
ここ数年は、為替レート水準に対して1%くらいの値動きになっています。
(2020年は年の途中なので掲載していませんが、新型コロナウイルス問題を受けて、値動きが大きくなっています。)
イメージしやすくするために、他の通貨ペアに置き換えてみます。毎日1%動くということは…
- 米ドル円(105円)だったら、毎日105銭動く
- 豪ドル円(72円)だったら、毎日72銭動く
こんなイメージになります。毎日1%動くというのは、なかなか大きな動きだと分かります。すなわち、リピート系FXに良い値動きです。
スワップポイント
チャートとは少々異なりますが、FXをするにあたってスワップポイントを無視することはできません。そこで、スワップポイントの推移も概観しましょう。
下は、くりっく365でポーランドズロチ/円(PLNJPY)を1万通貨買って保有し続けた場合の、毎月のスワップポイントの大きさをグラフ化したものです。
最新の数字を見ますと、毎月数百円くらいです。過去10年全体を見渡しても、スワップポイントの大きさそのものは小さいと分かります。
この数字の小ささは、為替レート水準が低いことも理由の一つです。
なお、2020年になってから、わずかにマイナス圏に沈んでいることが分かります。新型コロナウイルス問題の影響です。
この問題の一定の解決に目途がついて、世界経済が落ち着きを見せれば、再び元の位置に戻るのでは?と期待したいです。
この記事を書いている時点では、長期保有のスワップポイント狙いは難しいと分かります。リピート系FXまたは裁量トレードが中心になるでしょう。
スワップ派をしていたら
では、ポーランドズロチ/円のスワップポイント獲得を狙ったら、どのような結果になったでしょうか。
下は、その様子を示しています。
例えば、2008年10月(グラフの最も左)で1万通貨買い、そのまま保有し続けたら、2020年6月末時点のスワップポイント益は、7万円強です。
同様に、2018年1月に1万通貨買って保有し続けた場合、スワップポイント益は1万円にもならないことが分かります。
このグラフを見ると、スワップ派をするなら、少しでも早くポジションを持つ方が有利だと分かります。
ただし、高値で買ってはいけません。その後の円高で含み損になってしまうからです。円高のときに買いたいです。
ズロチ/円の人気度
次に、ポーランドズロチ/円の人気度を確認しましょう。
人気度とはすなわち、どれくらいの取引数量があるか?です。FXの業界団体「金融先物取引業協会」のデータを元に、グラフ化しました。
2017年末までは、ほとんど取引がない状況でした。取扱業者が少ないのですから、自然な数字です。
ところが、2018年中ごろから、突如として取引高が増えています。一気に10倍以上です。これは何だ?という感じです。
あるFX業者が、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)の取扱いを始めたことが原因です。FXプライムbyGMOです。
たった1社の参入で、これだけ変わります。FXプライムbyGMOは、顧客に支持されていることが分かります。言葉で解説するよりも、数字の方が説得力があります。
というわけで、FXプライムbyGMOも、この数字を把握しているでしょう。同社では、ポーランドズロチ/円に関する情報を発信しています。
マイナー通貨ペアの情報量は、米ドル/円などと比べると、少なくなります。その中でより良い取引をするには、力を入れているFX業者で取引するのが選択肢になります。
リスク
リスクも確認しておきましょう。資産を期待通りに増やそうと思うとき、プラスの面だけでなく、落とし穴にも注意が必要です。
米ドル/円などのメジャー通貨ペアと比較するとき、少々注意が必要かなという主な点は、以下の通りです。
- 情報量が少ない
- 世界的に取引量が少ない
情報量
例えば、米ドル/円の場合ですと、情報量が多すぎて困るくらいです。一体、どの情報を読めばよいのだろう?というくらいに、たくさんあります。
一方、ポーランドに関する情報は、多くありません。今まで取引する人が少なかったのですから、情報が少ないのは仕方ありません。
そこで、取引が多いFX業者で情報をもらいつつ、一般のニュースなどを検索して、情報収集します。
取引量
世界的な取引量が少ないと、米ドル/円などに比べて、世界的なショックがあるときにスプレッドが広くなりやすいです。これは、他の通貨ペアでも同様です。
よって、大波乱相場の時には、取引を控える方が安全です。
ただし、リピート系FXは、大波乱相場を最も得意とします。為替レートが短期間で激しく上下動しますので、数多くの取引を期待できます。
- 通常時:スイングトレードなど
- 波乱時:リピート系FX
このような区別ができるかもしれません。
バランスが大事
以上、主なリスクを見ました。どの通貨ペアであっても、さらには、FXでなくても株式でも何でもそうですが、リスクがあります。リスクがあるから、資産を増やすチャンスがあります。
ほぼリスクがない金融商品は、預貯金です。リスクがほとんどないので、資産は増えません。
要は、バランスです。預貯金で自分の資産を守りながら、一定の資産を収益狙いに回します。
まとめ
以上をまとめますと、以下の通りです。
- 長期的にレンジになっている
- リピート系FXが有効に見える
- 裁量トレードも狙えそうだ
- 買う場合、スワップポイントは継続的にプラスだった
- FXプライムbyGMOによって、人気に火が付いた
- どの通貨ペアでも、リスクに気を付けよう
情報収集して、他人の先を進みましょう。
取引できるFX口座
最後に、どのFX口座で取引するのが有利なのか、比較しましょう。
下の表は、ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)を裁量取引できる主なFX業者について、条件を比較したものです。
FX業者名等 | スプレッド | 最低取引数量 |
みんなのFX | 2.8くらい | 1,000通貨 |
くりっく365 | 3.0くらい | 10,000通貨 |
ヒロセ通商 | 5.4~5.7 | 1,000通貨 |
FXプライムbyGMO | 5.9 | 1,000通貨 |
みんなのFXのスプレッドが狭いです。また、リピート系FXで自動売買したい場合は、既に確認しました通り、みんなのリピート注文が候補になります。
なお、当ブログ経由でみんなのシストレ(みんなのリピート注文)の口座を開設して取引いただきますと、リピート系FXで成功するためのレポートなど2つをプレゼント!
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スプレッド
スプレッドは、みんなのFXとくりっく365が最も有利と分かります。他の2社の半分くらいというイメージですから、大きな差です。
ただし、くりっく365のスプレッドは原則固定ではありません。調査した時間帯では、3.0くらいで推移していました。
早朝や経済指標発表時などは、この数字よりも大きくなると予想できます。そこで、参考値としてご利用ください。
最低取引数量
ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)の為替レート水準(=為替レートの数字そのもの)は、米ドル円などと比べてとても小さいです。このため、最低取引数量は大きな問題になりづらいでしょう。
とはいえ、最低取引数量が小さい方が、柔軟なトレード戦略を実行しやすいです。
この視点で見ますと、みんなのFX、ヒロセ通商またはFXプライムbyGMOが有利です。
取引可能時間
各FX業者で、取引可能時間も大きく異なります。確認しましょう。
FX業者名等 | 標準時間 | 夏時間 |
みんなのFX | 07:00~06:40 | 06:00~05:40 |
くりっく365 | 07:55~06:55 | 06:55~05:55 |
ヒロセ通商 | 16:00~25:00 | 16:00~25:00 |
FXプライムbyGMO | 07:10くらい~06:57 | 06:10くらい~05:57 |
夏時間は、米国ニューヨーク州の夏時間(3月第2日曜日~11月第1日曜日)です。それ以外が、標準時間です。
取引可能時間で比較するよりも、「1日のうちで取引できない時間がどれくらいあるか?」を比較した方が分かりやすいです。表を作り直したのが、下です。
FX業者名等 | 取引できない時間 |
みんなのFX | 20分間 |
くりっく365 | 1時間 |
ヒロセ通商 | 15時間 |
FXプライムbyGMO | 10分~15分程度 |
みんなのFXとFXプライムbyGMOが有利だ、と分かります。特に、朝の時間帯に取引したい場合は、この2社が有力な選択肢になります。
日足を使ってトレードする方の場合、朝にチャート確認する場合が多いと思います。チャートを確認して取引しようと思ったら、取引可能時間外で取引できない!というのは痛いです。
以上をまとめますと、以下の通りでしょう。
- スプレッドを重視したい場合:みんなのFX、くりっく365
- 最低取引数量や取引時間を重視したい場合:みんなのFX、FXプライムbyGMO
ポーランドズロチ/円(PLN/JPY)の為替レート水準(=為替レートの数字)は、小さいです。すなわち、取引するために必要な証拠金は少ないです。
それを考えますと、スプレッドの重要性がとても大きいと言えそうです。