ツイッターを眺めていると、売り出し中のトレーダーに対して、「この人はニセモノでは?」という感じの攻撃、そして防御が繰り広げられています。
ゆったり為替の視点で、つらつらと書いてみます。
本物の勝ち組とは
仮に、本物の勝ち組を「毎年10億円以上稼ぐ人」だとすると、世の中にほぼ存在しないでしょう。
そこで、現実的な数字にします。
本物の勝ち組を「毎年プラスの成績を収めている人」とします。毎年プラスということは、1年間の利益が1円でも、勝ち組になってしまいます。
それでは少ないな…という感じですが、下のグラフをご覧ください。
フランス政府が、個人投資家の4年間のトレード記録を分析した結果です。9割の個人投資家がマイナスだと分かります。
このグラフに関する記事は、下のリンクにあります。フランス政府による、実際の取引記録の分析結果です。信頼度は抜群です。
経済力は、人によって違います。よって、「年間10万円の利益でも助かる!」という人もいれば、「年間500万円でないと面白くない」という人もいるでしょう。
人それぞれです。特定の金額で分けるのは、難しいです。
そもそも、プラスの成績を残す人は、全体の10%しかいません。よって、毎年継続的にプラスの人を本物の勝ち組だとしても、違和感なく受け入れられると思います。
毎年プラスにするのは大変なこと
また、ここで重視したいのは、「毎年」プラスであることです。偶然1回だけドカンと勝つことは、意外にできます。代表例は、ビギナーズラックです。
下のチャートをご覧ください。米ドル円の月足チャートです(DMMFXから引用)。
このチャートの安値で買えたとしましょう。そして、ポジションを維持して、大幅円安で売れたとしましょう。合理的に分析して勝ったなら、全く問題ありません。
何となく買って何となく大勝ちした場合が、問題です。次ももう一度勝てるか?という話です。
おそらく、難しいでしょう。典型的なビギナーズラックかもしれません。
ゆったり為替が出入りしているお店のお客さんに、このビギナーズラックで撃沈したのでは…という主婦がいます。下のリンク先記事でご案内しています。
-
ある主婦の成功と失敗(結局、破産したかも?)
ゆったり為替は、日中あちこちをブラブラすることがあります。これは、普段出入りしている店で聞いたお話です。 主婦が、良く分からないまま大儲け そこのご主人によると・・・ その店のお客さんである主婦が、何 ...
続きを見る
継続するのは、大変なことです。よって、本物の勝ち組の条件にこれを入れるのは、重要でしょう。
「100%勝つべき!」だと難しい
冒頭の話に戻りまして、「お前ニセモノだろ!」という感じで責めるときの様子を確認しましょう。
責める人は、攻撃対象となる人が過去に出した予想を持ち出して、それが間違いだったことを指摘することが多いでしょう。
しかし、ゆったり為替に限らず、これをされると厳しいです。というのは、100%利食いするなんて、誰にもできないからです。
裁量トレードの場合、60%勝てればOKです。60%の勝率の場合、4連敗~5連敗となるのは珍しくありません。逆に、神がかったように利食いできる場合もあります。
連勝が通常ペースだと思われると、大変厳しいです。
勝率はどうでもいい
正直なところ、特定のトレードで勝った・負けたというのは、どうでもいいです。勝率も重要ではありません。
「1年間戦った結果、プラスかどうか」が重要です(勝率は、もちろん高い方が素晴らしいですが)。
給料など、他の収入を得ながらFXしている場合、1円以上の収入ならばOKでしょう。収益が20万円を超えて税金を支払わないと!というところまで持っていければ、申し分ありません。
というのは、100万円、200万円と稼ぐのは大変だからです。
とはいえ、「ある年は数百万円稼ぎました!」というのは、意外に達成可能です。本当に難しいのは、その収入を毎年継続することです。
とはいえ、勝率は高い方が良い
上の話と矛盾する感じかもしれませんが、勝率はどうでも良いとはいえ、高い方が良いです。たとえば、こんなトレード例があるとしましょう。
- 第1戦:損切り(1万円)
- 第2戦:損切り(1万円)
- 第3戦:損切り(1万円)
- 第4戦:損切り(1万円)
- 第5戦:利食い(10万円)
5戦して、利益は6万円です。全く悪くありません。ただし、最初に4連敗しています。4連敗しても耐えて、5戦目のトレードができるでしょうか。
多くの人の場合、4連敗どころか3連敗の時点で、そのトレード手法への信頼感が揺らぐかもしれません。
信頼感が揺らぐようでは、第5戦目の10万円獲得はできそうもありません。「今まで損した4万円を取り戻せればOK」という感じで、4万円で利食いしそうです。
4万円の利食いなら、まだマシです。「連敗したから、この方法はもうやめよう」という感じでトレードしないかもしれません。
この場合、負けが確定します。
よって、強い根性を持っていない場合は、ある程度の勝率も必要になります。
1年勝って勘違いすると、後が大変
頑張ってFXで取引して、年間トータルで大幅プラスになったとしましょう。素晴らしいです。
ただし、1年間継続して勝った時に「自分って、トレードの素養があるな!」と勘違いしてしまうと大変です。
翌年には負けてしまったり、勝てても額が小さかったりするかもしれません。数年プラスを継続してようやく、「もしかしたら、素養があるかも?」と考えられるでしょう。
数年継続して勝っても、実はトレード能力がなかった!という場合がありえます。それは、その期間、ずっと似たようなトレンドだった場合です。
トレンドが変わった途端、負け続ける可能性があります。
こう考えると、本当に自分が勝てるようになったのかどうか?が分かるには、数年以上かかることが分かります。
1年勝っただけで「イエーイ!」という感じで売り出すと、後から苦労するかもしれません。
「うぅ…ウェブで絶賛売り出し中だけど、最近は全然勝てなくて困った…」という感じでは、困ってしまいます。
この人は本物?
売り出し中の人が本物か、実は勝てないニセモノかというのは、本人にしか分かりません。FX業者や税務署にも分かりません。
例えば、複数のFX業者で取引している場合、個々のFX業者は、その人の本当の実力が分かりません。手法ごとにFX口座を変えるのは珍しくないでしょうから、ある口座では負けているかもしれません。
そして、別の口座でしっかり勝っている可能性があります。
また、超長期トレードが含まれている場合、税務署であっても実力を把握できません。税務署は、損益が確定した額だけ分かります。
というわけで、論争の的になっている人は本物か?をどうやって証明するかですが、その人がデイトレーダーだったら、youtube等で実況中継するのが良さそうです。
今まさにリアルタイムで取引していますから、反論しようがありません。
中長期トレードの場合は、youtubeは不適です。よって、ブログ等の報告になるでしょう。ゆったり為替は、トライオートFXでリピート系注文をしています。
大げさなトレードでなく、豪ドル円で巨大な範囲(55円~84.8円)に買い注文をばらまいているだけです。
それでも、毎年プラスの成績を収めています。デイトレードで成功できる場合に比べれば、額は小さいです。しかし、毎年プラスの利食いを実現しています。
自分の性格に合った方法で、本物の勝ち組を目指す
要するに、デイトレードでも長期トレードでも、勝ち組を目指せます。
自分はどの手法が向いているだろうか?を考えて、自分に適した方法を極めると、勝ち組の仲間入りが近づくでしょう。
ここで簡潔に、短期トレードと長期トレードの違いをご案内します。自分の生活リズムを考えるとき、どちらが良さそうでしょうか。
短期トレード
- 1日数時間くらい使う
- チャンスで即取引する瞬発力が必要
- 成功できれば、毎月の利幅はとても大きい
長期トレード
- 1か月で数十分くらいでも取引可能
- デイトレードに比べると、収益力は大幅に低くなる
- 大底で買えれば、円安時の利食いが巨大になる
ゆったり為替の場合、残念ながら短期トレードの素養がありません。そこで、中長期に絞っています。