ゆったり為替は、日中あちこちをブラブラすることがあります。これは、普段出入りしている店で聞いたお話です。
主婦が、良く分からないまま大儲け
そこのご主人によると・・・
その店のお客さんである主婦が、何となくFXを始めたそうです。何だか全然わからないけれど米ドル/円を買ったところ、トランプがどうとか良く分からないうちに何となく数百万儲かってウキウキ。
ちょうど、2016年11月の米大統領選挙のときに買ったのです。
その主婦は、店主に儲かった話をしまくり、「知り合いにも勝ち方を教える」と言っていたそうです(2016年12月のことです)。
ああ、恐ろしい。
宝くじを買って当選したときに、「宝くじに当たったのは自分の実力だ」 と勘違いする典型的パターンにハマっています。
数百万勝ったということは、おそらく数十万ドル以上買っていると予想できます。数十万ドルって、どういう金額かわかって取引したのでしょうか。
この主婦は2017年も勝てるか
ただ、FOMCの予想によると、2019年まで政策金利が上昇傾向で、もしかすると2020年まで円安傾向もありうるか?・・・そんな予想もしようと思えば可能です。
これが現実になる場合、この主婦は来年以降もウキウキです。FXで成功!です。
というわけで、この主婦はこれからも勝ち続ける可能性があります。これがFXの面白いところです。
知識や経験は全く考慮されず、「上がるときに買っているか」「下がるときに売っているか」これだけで勝敗が決まると言っても過言ではありません。
しかし、逆のパターンだったらどうなるでしょうか。すなわち、2017年は円高に逆転するというシナリオです。
「簡単に数百万儲かった」と考えているその主婦は、今回の利益を守るべく、投資額を小さくして堅実なトレードをするでしょうか。
その可能性もあり得ますが、どちらかと言えば、簡単に儲けられるから大きく買おうぜ!という方向に走るのが自然でしょう。
周囲に儲かった話をしまくるくらいですから。
そして、実際に円高になったら、損失は数百万どころではないでしょう。おそらく、もっと大きな損を被ることになるでしょう。FXで失敗することになります。
さあ、ウキウキして周囲に儲かったと言いまくっているその主婦は、来年(2017年)、あるいは5年後10年後、どのようになっているでしょうか。成功か、それとも失敗か。
ゆったり為替は、それが誰だか知りませんので、本人に確認したくてもできませんが。
実は、その主婦は上か下かを当てるゲームで偶然1回勝ったに過ぎません。しかも、かなり大きなリスクを背負って。
2017年になってから(後日談)
普段出入りしているその店のご主人に、その主婦の話を振ると・・・
・・・。引っ越したのかもしれませんし、たまたまご主人の店に来ていないだけなのかもしれません。しかし、いきなり来なくなるのは不自然な気がします。
直感的に考えるなら、「大負けして外出できない」でしょう。
下の日足チャートをご覧ください。2016年10月後半~2017年2月末までの米ドル/円です。DMMFXからの引用です。
チャートの左部分で、米大統領選挙がありました。その後の円安で、主婦は大儲けしました。
そして、「最近全然顔を見せないな」というのは、2017年2月頃です。6円ほどですが、円高になっています。
ここで、この記事の冒頭部分を振り返りましょう。
主婦は大損したかも…
ゆったり為替が聞いた話と予想が全て正しいならば、この主婦は思いっきり負けているでしょう。
何百万円も勝ってしまい、「FXは楽勝だ~!」と勘違い。そして、全額再投入してレバレッジを最大限まで大きくして取引して、強制ロスカットです。
自分のお金がなくなっただけなら、マシかもしれません。
知り合いにFXの勝ち方を吹聴しまくったと予想されるので、「あんたのせいで負けたじゃないの!どうしてくれんのよ!」
・・・ここまでくると予想というか妄想の域に入っていますが、この状態だったら外出は厳しいかもしれません。
そうでなくても、大勝ちした話をしまくった後で強制ロスカットでは、恥ずかしくて外出したくないかもしれません。FXで思いっきり失敗していますから。
もしかして、2016年に利益確定決済していて2017年に大負けだったら、税金を支払わないとね・・・。負けたけど。これだったら、悲惨です。大損してお金がないのに、税金は支払いなさい!ですから。
この点、ゆったり為替には、ビギナーズラックがありませんでした。株をやってもFXをやっても、なかなか勝てない時期が続きました。しかし、それは幸運でした。
「相場は簡単だ」「自分は相場の天才だ」という勘違いをしないで済んだからです。
最初に大勝ちして、その後も「勝って兜の緒を締めよ」ができる人。そういう人は、スーパートレーダーになれる素地があるかもしれません。
関連記事