当ブログはアフィリエイト広告を利用しています

バックテスト

信頼度の高いバックテストのやり方

2017年6月12日

昨日の記事「バックテスト成績が良くても、実戦で勝つのは難しい」において、バックテストの信頼度を上げる方法を確認しました。

年別の成績を見て考えるという方法です。

【重要】バックテスト成績が良くても、実戦で勝つのは難しい

ゆったり為替はバックテストをやりまくりました。 その結果、「バックテスト成績が良くても、実戦では勝てない場合が少なくない」と言えそうです。 バックテストと実戦は別物 これについて書いたブログがどこかに ...

続きを見る

今回は、少し違った視点から、バックテストの信頼度を上げる方法を考察しましょう。

バックテストの信頼度を上げる、3つのやり方

バックテストのやり方については、基本的にはどの方法でも構いません。エクセルでもできますし、マネーパートナーズで使いやすいツールが公開されています。

下のリンクは、マネーパートナーズのツールを使ったバックテストについて書いています。

好成績のトレード方法(ストラテジー)を簡単に作ってみよう!

過去記事において、マネーパートナーズ(マネパ)のバックテスト機能が簡単に使えることをご案内しました。 その中で紹介しました、移動平均線を使ったトレード方法(ストラテジー)はイマイチだったので、好成績を ...

続きを見る

長期チャートと比較するやり方

バックテストの信頼度を上げる一つの方法は、「長期チャートと比較する」という方法です。下は米ドル/円の長期チャートです。岡三オンラインからの引用です。

限られた横幅で無理にローソク足で表示すると変になるので、あえてラインチャートにしています。これを見ると、(当然ながら)為替レートは上下動していることが分かります。

usdjpy-chart

このトレンドを大雑把に矢印で表現すれば、以下の通りになります。赤の実線が上昇トレンド、そして破線が下落トレンドです。

usdjpy-chart-2

この情報と、バックテストの結果を突き合わせて考えます。すなわち、「円高トレンド・円安トレンドの時期とバックテスト成績の間には、何か明示的な傾向があるだろうか?」です。

例えば、過去10年間のバックテスト成績が、「日足が陽線になる確率(円安確率)は50%だった」としましょう。全くパッとしない、面白くない結果です。しかし、実は以下の通りかもしれません。

  • 円高トレンドのときの円安確率:30%
  • 円安トレンドのときの円安確率:70%

この場合、平凡でつまらない感じに見えたバックテスト結果は、一転して素晴らしい結果へと変化します。

しかし、多くの人がバックテストをする場合、こういったところまで深く追求して確認する例は多くないだろうと思います。

バックテスト全体の成績をチラリと見て、「これは勝率が高い、悪い」と判断しているのでは?

バックテスト全体での成績ももちろん大切ですが、大きなトレンドを考えたうえでの判断も大切なことです。

実際にチャートを見て確かめるやり方

自動計算に任せないで、「チャートを目で追いながら一つ一つ確認する」というのも、とても有効な方法になります。

バックテストで自動計算すると、条件に当てはまる場合はすべて取引してしまいます。「こんな場面で取引するはずがない」というチャート形状でも、取引してしまいます。

そこで、目視で確認していきます。

日足の場合、1年間の足の本数は250~260くらいになります。このため、デスクトップの画面に大きくチャートを表示すれば、少し左右に動かすだけで1年分を見ることができるでしょう。

チャートを眺めながら「ここで取引して、ここで決済して…」と考えていき、売買の結果をエクセルにまとめていきます。ゆったり為替の場合、少なくとも10年間について確認します(日足の場合)。

その際、大きなイベントがあった日を事前にチェックしておくと、効率が上がるでしょう。

例えば、2016年6月のイギリス国民投票は、事前に投票があると分かっていました。そこで、投票日の2週間前から取引しなかったという調整を加えられます。

一方、2015年1月のスイスショックは、いきなりやってきました。事前の調整は全くできないと想定します。

相場は上昇・下落の2種類しかありませんが、実に多様な動きを見せてくれます。その多様性に対応するためには、1年や2年といった短期間では短すぎるでしょう。

特定のトレード手法に関し、様々な相場に対応できるかどうかを調べるには10年以上欲しいです。

チャートを紙に書くやり方

チャートを「紙に書きながら」バックテストするのも、とても有効です。その理由は2つあります。

チャートを紙に書くメリット1:チャートの縦軸の大きさが同じ

「チャートの縦軸の大きさが同じ」は、少し分かりづらい表現です。そこで、実際にチャートを見ながら考えます。

下は、トライオートFXからの引用です。米ドル/円の日足です。レンジ相場だなあ、と分かります。

usdjpy-chart1

そして、下のチャートをご覧ください。同じく米ドル/円のチャートですが、全く違う形をしています。特に右側では、いい感じで上昇トレンドになっています。

usdjpy-chart2

しかし、下のチャートで赤枠で囲った部分は、2つ上のチャートと同じです。全く違う形に見えます。しかし、同じ値動きを表現しています。

usdjpy-chart3

これが起きるのは、チャート画面いっぱいに為替レートの推移を表示させているためです。3つ上のチャートでは、横線は40銭ごとに引かれています。

しかし、一番下のチャートでは、150銭ごとに引かれています。同じ価格変動でも、このようにチャート上で変化が起きます。

同じチャートを見ていても、為替レートの動きによって印象が変わってしまうようでは、バックテストをしたりトレードをしたりするのに不便な場合もあるでしょう。

一方、紙にチャートを描く場合は、そのような変換はありません。

では、ゆったり為替は実際にやったのか?ですが、やり込みました。ブログ「為替王」を読んでいたころ、為替王がポイント&フィギュアを推していました。

そこで、各種通貨ペアの過去10年分について、1マスの大きさを数種類準備して、書き込みました。現在はやっていませんが、訓練になったと思います。

今では、ローソク足を見れば、紙に書かなくてもポイント・アンド・フィギュアのチャート形状を頭に自動的に描くことができます。

チャートを紙に書くメリット2:足を見逃すことがない

チャートを紙に書くメリット2も、有力です。画面に表示されたチャートを見ながらバックテストしていると、見落としが発生しがちです。

しかし、紙に書いていく方法の場合、為替レートを一つ一つ見ながら書いていくので、見落としがありません。その分だけ、正確にバックテストできます。

画面のチャートを眺めているだけでは気づかなかったかも?というような値動きにも、気づける可能性があります。

まとめ

1つ目の方法が、最も難易度が低いです。バックテストはマネーパートナーズなどで自動計算し、長期足で円高・円安・レンジに分けて比較します。

2つ目の方法は、少し時間がかかります。しかし、実際にチャート画面を見ながら考えられるのがメリットです。

3つ目の方法は、本当に気合が入っていないと効果がないと思います。チャートのデータを紙に転記するだけでは価値がありません。転記しながら、一つ一つ考えていきます。

また、イベントがあったときの値動きについても意識しながら転記していきます。軽い気持ちで始めるならば、やらない方が良いでしょう。

ただ単に転記するという場合、「何だこれ!ゆったり為替が推薦していたのに、全然ダメじゃないか!」となること請け合いです。

【オープン】岡三オンライン証券【くりっく株365】

-バックテスト