ゆったり為替が実行しているリピート系注文(トラリピなどの取引)は、安全度重視の設定にもかかわらず、年利10%の証拠金増を狙えます。
この「年利10%」をどのように評価すべきか、考察してみます。
年利10%は、実現損益の話
年利10%という場合、利食いやスワップポイントで得た利益を指します。すなわち、実現損益に着目していて、評価損益を反映していません。
トラリピを始めとするリピート系注文は、含み損の発生を前提とするトレード手法です。そこで、増加した証拠金に含み損益を反映させないと、正確な成績は判定できません。
ゆったり為替の公開トレードは、30年を視野に入れた長期運用です。この場合、含み損益反映後で10%超の収益を確保するのは、運も必要です。
例えば、為替レートがある程度上下動した末に円安になる、といった具合です。
とはいえ、証拠金増加だけに注目しても、放置で年利10%を狙えるトレード手法はなかなかないでしょう。
ゆったり為替の公開トレードでは、含み損益まで含めて成績をご案内しています。下のリンクからご確認ください。トラリピでなく、トライオートFXを使っています。
【参考】ゆったり為替の公開トレード成績
年利10%を得られる人は、何人いるか?
FXの世界で年利10%と言いますと、とても小さい数字に感じるかもしれません。
しかし、裁量トレードで証拠金を年利10%で増やせる人は何人いるか?です。とても少ないはずです。ただし、ある年は10%以上増やせた!という例は少なくないと思います。
問題は、「継続できるか?」です。ある年に証拠金を増やせたとしても、継続できなければ価値が乏しくなります。
FXで継続的に資産を増やすには、ある年だけドカンと増やすよりも、着実に増やす方が、長期的に見て成功しやすいでしょう。
下のリンク先の記事において、個人投資家の成績分析をご案内しています。
簡潔に解説しますと、フランス政府が、過去4年分の個人投資家のトレード記録を、FX業者から回収しました。それを分析したところ、プラスの成績だったのは全体の10%しかいませんでした。
政府が、長期間にわたる実際の取引データを集計して分析したのですから、信頼性は抜群です。
報告書を全文訳しようかと考えましたが、やめました。それくらい、個人投資家は勝てません。そんな中、トラリピの「放置で年利10%増を狙えるか?」というのは、価値が大きいです。
同じ設定をすれば、誰でも同じ結果になる
そして、「同じ設定を採用すれば、だれもが同じ成績になる」というのは、トラリピの極めて優秀な性質です。
例えば、年利10%を狙える設定が公開されているとします。そして、その方法を採用したとしますと、実際に年利10%を狙えます。
一方、裁量トレードで、スーパートレーダーがトレード手法を公開してくれるとしても、同じ利益を出すのは難しいでしょう。これには、いくつか理由があります。
- スーパートレーダーは、手法説明に慣れていない
- 全ての相場状況について、一つずつ説明できない
- 読者は、手法を十分に理解できない
- 読者は、理解した内容をトレードに反映できない
難しいことを実行できるから、スーパートレーダーです。
しかし、トラリピで推奨設定があるとして、それを採用するとしましょう。すると、だれもが同じ成績になるでしょう。
ゆったり為替と同じ設定にしたほうが良いという意味ではなく、同じ設定をすれば同じ結果を得られるという意味です。
とても素晴らしいことです。
トラリピで年利10%よりも大きな数字を狙えるか
最後に、トラリピを使って年利10%よりも大きな成績を狙えるか、確認しましょう。結論としては「狙える」となります。取引設定次第です。
長期的に放置しながら大きく稼ごうというのは、大変です。しかし、複利運用を使えば、狙えるでしょう。
下の記事で、このあたりの考察を進めています。
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