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トラリピ

「トラリピで勝てない」を「勝てる」に変える

2019年1月19日

ゆったり為替は、リピート系注文を使って、断続的に15年くらい取引しています。

この間、インターネットの様子を眺めてきました。すると、以下のパターンが繰り返されていることに気づきます。

トラリピで勝てないパターン

円安傾向・レンジ傾向が長期間続くと、「トラリピ楽勝!どんどん取引しようぜ!」という論調がインターネットで増えるような気がします。

しかし、安泰に見える相場でも、1年に1回くらいは急落が発生します。大きめの急落なら、数年に1回は起きています。この際、多くのユーザーがロスカットで終了しているように見えます。

具体的に、どれくらいがロスカットになっているのか不明ですが、SNSが騒がしくなります。大勢だと予想できます。

しかし、急落は一時的です。

トラリピで損した!という言葉が出なくなって時間が経過し、レンジ相場や円安相場が復活します。すると、急落を知らない人が参入してきます。

「トラリピ楽勝!どんどん取引しようぜ!」(以下、繰り返し)。

トラリピで勝てない理由

上の流れから、トラリピで勝てない理由は明らかだと思います。

買いでトラリピをしている場合、急落に対する備えが不十分だからです。売りでトラリピをしている場合は、この逆です。急騰に対する備えが不十分だからです。

トラリピをする人の心理状況

トラリピをする人の心理状況を、考えてみます。

日足くらいのチャートをみて相場を判断し、毎日のように利食いしてくれると、とても楽しいです。これは、とてもよく理解できます。ゆったり為替もそうでした。

そして、レンジ相場になって、1日に1回も利食いしないと、面白くありません。少なくとも1回、できれば2回利食いしたいです。

よって、狭い範囲に数多くの注文を出すようになります。こうすれば、1日に何回も利食いします。そして、急落で一気に損します。これが、勝てない典型的なパターンの1つです。

ゆったり為替も、このパターンで損したことがあります。これはもう、だれもが通る道なのでは?と思います。

勝てる人と勝てない人の違いは、損したときの対応だと思います。大きく見て3種類あるでしょう。

  • 次は勝てるように、勉強する
  • トラリピをやめる
  • 勝てないのを誰かのせいにする

勉強する人は、最終的に勝てる可能性があります。残りは、勝てないでしょう。ずっと負けます。

トラリピを使う理由

少し視点を変えましょう。なぜ、トラリピをするか?です。トラリピでなくても構いません。様々なFX業者がリピート系注文のサービスを展開しています。

相場が読めるなら、リピート系注文を使う理由が乏しいです。

なぜ、わざわざ細かい数量で売買するのでしょうか。なぜ、わざわざ小さな利食いを繰り返すのでしょうか。なぜ、わざわざスプレッドが不利なツールを使うのでしょうか。

裁量取引の方が、断然有利です。

トラリピを使う理由は、大きく分けて3つあると考えています。

理由1:相場を読めないから
理由2:放置して勝手に稼いでほしいから
理由3:波乱相場で稼ぎたいから

トラリピは、広い範囲に数多くの注文を並べる方法です。相場が読めなくても、広い範囲に注文を並べれば取引可能です。

なお、ゆったり為替の場合は、理由2と理由3が大きいです。放置で稼げるなんて最高です。また、乱高下相場では、裁量トレードで稼ぐのは困難です。

しかし、トラリピは、乱高下相場が得意です。

裁量トレードを併用することによって、どんな相場でも利食いを狙えるようになります。

専業トレーダーも、リピート系注文を使っている

当ブログの過去記事で、高城泰(たかぎ・やすし)さんにインタビューした記事があります。高城さんは、優秀なトレーダーの人脈を広く持っています。

高木さんによると、デイトレードなどで大きく成功している人も、リピート系注文(トラリピなど)を使っています。その理由は、裁量でいつでも勝てるわけではないからです。

下は、その記事へのリンクです。

裁量で大きく勝てる人でさえ、全然勝てない時があります。そのような場合でも、リピート系注文は勝手に稼いでくれます。とても重宝します。

このインタビューから言えるのは、トラリピは、相場の上下を読んで使ってもいいけれど、相場を読めないことを前提にしても良いのでは?ということです。

ゆったり為替の場合は、相場を読めないことを前提にして、異常に広い範囲に注文を設定しています。豪ドル円で、55.0円~84.8円の範囲に設定しています。

M2Jスタッフによる、ゆったり為替の評価

何年か前の話ですが、トラリピを運営しているM2Jのスタッフと意見交換しました。その場で、ゆったり為替の設定を評価してもらいました。

ゆったり為替の設定をざっくり紹介しますと、以下の通りです。

  • 通貨ペア:豪ドル/円
  • 売買:買い
  • 取引数量:1,000通貨
  • 取引範囲:55.0円~84.8円
  • 買い注文:20銭ごとに買い
  • 利食い:60銭の含み益で利食い

彼の評価は、「完璧です」でした。立ち話での口頭評価とはいえ、高評価です。

実際のところ、批判しようとしても難しいと思います。他の設定に比べて、損する可能性が低いからです。損しなければ、儲かります。

トラリピで勝てないという場合、「短期間で大きく利食いする」を狙うのでなく、「長期間生き残る」ことを目標にすると、結果として勝てるトレードにできるのでは?と思います。

トラリピで勝てないなら、考え方を変えてみる

なお、トラリピで勝てないなら、考え方を変えてみる方法があります。国債のような考え方です。

例えば、国債発行時に額面で買うとします。国債の価格は、日々変動します。含み損になることもありますが、私たちは全く気にしません。

そして、クーポン(利息)をもらいつつ、満期になったら投資元本を返してもらいます。

トラリピでも、同じような考え方が可能です。

例えば、豪ドル円で、ゆったり為替並みのトラリピをしたとしましょう。55円~85円で取引です。途中で含み損になっても無視です。少々の変動ではロスカットにならないからです。

そして、再び85円まで円安になったら、取引終了で全ての注文を削除します。

すると、含み損や実現損は全くなく、すべてのポジションが利食いとなります。ゆったり為替の超長期トレードは、このような考え方に基づいています。

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