トラリピ

30万円で始めるトラリピ設定

投稿日:2019年1月31日 更新日:

自己資金30万円でトラリピをしたい、という意見をいただきました。そこで、どんな設定ができるか、検討しましょう。

30万円という制約について

30万円でトラリピしたい場合、大きく分けて2つの意味があるように思います。

  • 分散投資の一環として、30万円をトラリピに向けたい
  • 全力で集めた30万円を、トラリピに投入したい

分散投資の一環だったら、比較的安全だと思います。トラリピは数多くの利食いを繰り返しますが、いつも勝てるわけではありません。

分散投資だったら、トラリピが不調だったとしても、他のトレードと合計して損益を考えられます。

一方、全力投球で30万円行きます!という場合、緊張感が大きいです。

損切りを避けるか、損切りしても利食いとの合計でプラスを目指します。難易度が高いです。できることなら、「分散投資の一環として30万円」が望ましいです。

長期取引、短期取引に分けて考察します。

30万円で長期のトラリピ設定

ここでは、長期は1年以上継続してトラリピすることだとしましょう。1年というのは、長いです。すなわち、その間に、為替レートは大きく上下動します。

例えば、米ドル/円の1年間の値動きの大きさは、以下の通りです。高値と安値の差です。

  • 2014年:21円(2,100銭)くらい
  • 2015年:10円(1,000銭)くらい
  • 2016年:23円(2,300銭)くらい
  • 2017年:11円(1,100銭)くらい
  • 2018年:10円(1,000銭)くらい

今後、1年でどれくらい動くか分かりません。絶対に損切りを回避したい場合は、2014年や2016年のような、20円の値動きを想定した資金管理が必要です。

そして、値動きの大きさと必要な証拠金額(概算)の関係は、以下の通りです。50銭ごとに買う場合です。

  • 値動きの大きさが5円の場合:8.5万円くらい必要
  • 値動きの大きさが10円の場合:21万円くらい必要
  • 値動きの大きさが15円の場合:40万円くらい必要
  • 値動きの大きさが20円の場合:60万円くらい必要

すなわち、30万円では全然足りないということになります。米ドル/円などの主要通貨ペアで長期のトラリピ設定をするには、100銭ごとに買う設定が必要になりそうです。

ただし、100銭ごとに買うと、なかなか約定しません。つまらない展開が予想できます。

為替レート水準が低い通貨ペア

ここで、少し工夫できます。「どんなに下落しても、20円の下落があり得ない通貨ペアだったら?」です。たとえば、南アフリカランド/円です。

南アランド/円は、10円に満たない為替レートです。すなわち、20円の下落を想定しなくてもOKです。20銭や25銭ごとに買うという設定でも、安全度を高くできます。

ただし、新興国ならではのリスクがあります。リスクを並べるよりも、チャートで確認した方が早いでしょう。下の長期チャートは、南アランド/円です(M2Jからの引用)。2002年6月からの表示です。

南アランド円のチャート

上のチャートで明らかなとおり、円高傾向です。南アランド/円に限らず、新興国通貨ペアは長期的に円高傾向です。

今後もこの傾向が続くなら、買ったまま利食いできないポジションができてしまいます。この対処法は、主に2つです。

  • スワップポイント狙いに切り替え
  • 今までの利益の一部を使って、損切り

損切りは嫌かもしれません。しかし、損切りすると、ポジションが減った分だけ、証拠金に余裕ができます。その証拠金を使って、現在値あたりに新規にトラップを仕掛けます。

こうすれば、再び利食いを繰り返してくれると期待できます。

この方法の場合、取引設定を時々変更する必要がありますが、検討できるかもしれません。ただし、円高のスピードが速すぎる場合は、含み損の増加スピードが速くなり、利食いが追い付きません。

この点に気を付けましょう。

30万円で、短期のトラリピ設定

次に、30万円で短期の取引設定を考察しましょう。取引期間は、おおむね1年未満です。

いくつかの取引設定がありますが、ここではその中の一つについて検討します。まず、レンジになっている部分を探します。レンジを探すにも技術が必要ですが、ここでは省略します。

そして、トラリピで買うとします。下のチャートはイメージです。円安部分の買い注文と、円高部分の買い注文も表示しています。

トラリピ

どの買い注文も、利食い幅は一定です。しかし、為替レートがレンジを外れて損切りになる場合、損切り額は異なることを示しています。

もちろん、円安のポジションの方が、損失額が大きいです。

同じ利益を狙うのに、円安部分では大きなリスクを取り、円高部分ではリスクが小さいという設定になります。そこで、リスクを減らします。

「レンジの下限部分でだけ、トラリピする」です。

こうすれば、損切りになっても、損失額は少なくて済みます。そして、「損切りになるときの損失額よりも、利食いで得た合計額を大きくする」ことに全神経を集中します。

実現すれば、その後に円高になっても円安になっても、トータルで損することはない完璧な取引設定が完成します。

なお、この方法を採用すると、為替レートがレンジの上の方で動くときに、全く約定しません。つまらないですが、ここは我慢です。損切りで損することを考えれば、じっと待つ方が良いです。

また、レンジの上限で、売りのトラリピをするという方法もあります。こうすれば、取引機会が2倍になります。

ハーフ&ハーフとは違う

なお、この方法は、M2Jがリリースしている「ハーフ&ハーフ」とは異なります。ハーフ&ハーフのイメージ図は、下の通りです(M2Jから引用)。

トラリピ

レンジの上半分で売り、下半分で買います。ゆったり為替は、この方法を採用したことはありません。ここで想定している方法は、下の通りです。

2か所、赤で「取引OK」と書きました。この部分でのみ取引します。上部分は、売りのトラリピです。下部分は、買いのトラリピです。

トラリピ

こうすることで、損切りするときの損失額を限定的にできます。

また、この取引設定を使う場合、広い範囲にトラップを仕掛ける必要がありません。すなわち、手元資金30万円でも、問題なくトラリピを実行できます。

レンジを読めるか

なお、ゆったり為替が採用しているこの方法ですが、成否は「レンジを読めるか」にかかっています。

レンジで取引すべきとする裁量トレードは、少数派だろうと思います。その理由は2つあると思います。1つは、トレンドの方が大きな利益を狙えることです。

もう一つは、適切なレンジを見つけるのは大変だ、ということです。

よって、レンジを見つけてトラリピする方法は、難易度が高いかもしれません。ハーフ&ハーフを使うと、一般的には、負ける人が多数だろうと予想しています。

下値支持線を見つけて買いだけ、あるいは、上値抵抗線を見つけて売りだけやる方が、成功確率が高いだろうと思います。

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