仮想通貨の中には、初期設定して放置するだけで、自動でその仮想通貨を得られるものがあります。ステーキングと呼ばれる仕組みです。
ここでは、トロン(TRON、TRX)について確認します。
トロンのステーキング方法
ステーキングとは、ビットコインのマイニングに相当するものです。
ビットコインのマイニングは、不正な送金を排除し適切にブロックを作るために必要な作業ですが、膨大な電力や高額な設備投資が必要という問題があります。
【参考記事】ビットコインの仕組み
この問題を解決するために開発された仕組みが、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)と呼ばれるものです。
これを使うと、送金速度が圧倒的に速くなりますし、消費電力や設備投資も少しで済みます。さらに、少額保有者でもブロック作成に参加して報酬をもらえます。
このPoSの仕組みは複数の仮想通貨で採用されており、下のリンク先ではテゾスを紹介しています。
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仮想通貨ごとに用語が異なりますが、仕組みは似ています。
ウォレットの画面を見ながら確認するのが分かりやすいですから、Huobi Walletを例にして確認します(ステーキングに対応していれば、どのウォレットでも構いません)。
Huobi Walletで設定
下のリンク先でウォレットをインストールして、初期設定を済ませます。以下、それ以降を解説します。
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1トロンのウォレットを追加
最初に、使いたい仮想通貨のウォレットを設定します。下の画像で、矢印の先のアイコン(ウォレット)をタップします。
「+追加」部分をタップします。
対応している仮想通貨を全て選んでも良いですが、ここではトロンだけ選択して「確認する」をタップします。これで、ウォレットができました。
改めてウォレットのアイコンをタップすると、下の通りトロン(TRX)のウォレットが使えるようになっています。TRXと書かれている部分をタップします。
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2トロンを入金
このウォレットは作ったばかりですので、まだ残高がありません。
そして、ステーキングで稼ぐにはトロンの入金が必要です。そこで、「入金」をタップして取引所等から送金します。
ビットポイントで取扱いが始まりましたので、ビットポイントで買って送金すればOKでしょう。
下は、1,000TRXくらいを入金した様子です。これで準備OKですので、画面右上にある「投票」をタップします。
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3ステーキング
下は、ステーキング(=投票)画面です。
赤枠1:
「ロックされたTP」とは、ステーキング用に準備したトロンの数量を示します。ロックすると送金できなくなりますが、解除(=アンロック)すれば、再び自由に使えるようになります。
なお、TPとは TRON Power の略で、1TRX=1TPとなります。
また、「投票したTP」とは、下の赤枠3で選んだスーバー代表に投票したTP数量を示します。
赤枠2:
トロンをロックするには、この部分(FREEZEする)をタップして数量を指定します。
赤枠3:
ブロック作成権限を持つコンピュータ(=スーパー代表)を選びます。Huobi Walletを使っていますので、デフォルトはHuobi_Walletとなっていますが、自由に変更できます。
選択肢は全部で200以上あり、分散化に協力したいならば、Huobi_Wallet以外を選択することになるでしょう。
赤枠4:
自分が選んだスーパー代表に、どれだけのTPを割り当てるかを指定します。
全てを設定したら、一番下の「投票する」をタップします。下の画像は、ロック完了後です。赤枠「ロックされたTP」が1,000.00となり、その下の赤枠「利用可能のTRX」が0.213514となりました。
報酬の受け取り
こうして設定して1日過ぎると、さっそく報酬をもらえます。下の画像赤枠部分「未取得の収益」を見ますと、数字が書いてあります。これが報酬額です。
これを残高に反映しましょう。まず、トロンのウォレット画面に戻り、右上にある「収益をもらう」をタップします。
すると、パスワード入力を求められますので入力しますと、獲得成功です。ウォレット画面に戻りますと、残高が増えている様子が分かります。
なお、この収益は毎日もらえます。収益を残高に反映するのは、気が向いた時で構いません。毎日のように目に見える報酬があると、日々を楽しく過ごせそうです。
また、今回は実験的にやりましたので、わずか1,000TRXちょっと(6,000円くらい)という額です。しかし、ある程度まとまった額で実行すると、毎日の収入も大きくなります。
ステーキングのルール
ステーキングについて、ルールや留意点を確認しましょう。こちらも大切です。
ロックとアンロック
一度ロックすると、アンロックできるのは3日後からです。スーパー代表に投票するには、トロンをロックする必要があります。そのロックを解除するということは、投票を止めるということになります。
投票を止めれば収入もなくなりますので、注意が必要です。
ロック中の送金
ロック中のトロンは送金できません。ステーキングに専念させます。
これにより、トロンの長期保有を促す効果があります。多くの人が買って長期保有すれば、売り圧力が減退しますので、価格維持に貢献しやすいと予想できます。
その一方、あまりに多くの人が長期保有すると、流動性に問題が出てくるかもしれません(現時点において、そのような問題は発生していないようですので、可能性としての話だけです)。
報酬の利率
ステーキングしたらどれくらいの報酬をもらえるか?ですが、年率で7%以上と見込まれています。
受け取りのために特に必要な作業はなく、ウォレットに自動的に反映されますので楽です(残高に反映する最後の作業は、自分で実行)。
というわけで、長期保有効果で価格が上昇し、かつ、年率7%で増え続けるとしたら、トロンはとても良い運用先になります。
しかし、仮想通貨は価格の上下動が大きいです。将来性に期待して大きく買うという選択肢もありますが、安全重視で控えめに保有するのが良さそうです。
送金詐欺に注意
以上の解説で分かります通り、トロンを自分の手元に置いたまま、ロックすることによりステーキングします。
どこかのウォレット等で「効率的に稼ぐために×××に送金してください」という指示がある場合、それは詐欺だと推測可能です。そのような指示には、従わないのが賢明でしょう。
選ぶべきスーパー代表
どのスーパー代表に投票すれば、収益を大きくできるでしょうか。基本的には、どれでもOKでしょう(投票数があまりに少ないと、収益が不安定かもしれません)。
仮に、「投票数が大きければ大きいほど良い」としますと、合理的に行動する人は皆、投票数が最大のスーパー代表を使うでしょう。
すなわち、仮想通貨の分散化は達成できず、その仮想通貨は特定のスーパー代表に支配されることになります。
投票数が多いと合計の獲得報酬も大きいでしょうが、1TPあたりの数量に換算すると、希薄化されます。投票数がそこそこで獲得報酬もそこそこだとしても、1TPあたりにすると似たような数字になります。
そこで、「誰がどのように運営しているか?」が重要なポイントになります。
そんなのを考えるのは面倒くさい、というのが正直な感想でしょう。そういう場合は、有名なスーパー代表を選んでおけば良いと考えられます。
この記事の解説で選択した Huobi_Wallet はHuobiが運営していますので、有名どころです(よって、投票数も多いです)。
その他の有名どころとしては、Binance Staking もあります。
売買可能な取引所
最後に、売買可能な取引所です。この記事を投稿した時点で、日本で合法にトロンを売買できるのはビットポイント(BitPoint)だけです。そこで、安全に取引したい場合にはビットポイントで口座を作ります。
なお、ビットポイントは、日本で唯一取引可能というメリットを生かして各種キャンペーンを随時実施していますので、利用価値が高いです。
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