FXの世界で活躍する高城泰氏の新著『FXらくらくトレード新入門』が発売され、ゆったり為替のインタビュー記事が掲載されました。
『FXらくらくトレード新入門』の概要
本書の概要ですが、タイトルからイメージできます通り「働いている人が、あまり時間をかけすぎずにFXをする」というものです。
そして、3名のインタビューが掲載されています(そのうちの一人が、ゆったり為替)。ご覧いただくと、トレード手法に正解は色々あるんだなあ、ということが分かります。
ゆったり為替は、このブログでの展開と同じように、比較的緩いトレード姿勢です。忙しいのは性格が合いません。
しかし、3名のひとり「ひろぴー」さんは、まさにトレーダーという感じで詳細に分析してくれています。
また、サトウカズオさんは会社員として働きながらのトレードですので、本業に影響が出ないように工夫されていることが分かります。
インタビューって、どんな感じ?
FXは基本的に一人で完結しますから、コツコツとやるだけです。インタビューを受けることは稀ですし、逆にインタビューすることもありません。
FX業者に出向いて、意見交換することがあるくらいです。
果たして、インタビューをする側にはどんな能力が必要なのかな?と思いながら、高城泰さん(『FXらくらくトレード新入門』の著者)のインタビューを受けました。
話をしてみて、インタビュアーに必要な資質等はこれかな?と感じました。
話題について、深く知っていること
FXについて話しているのに、FXの仕組みやトレード手法について知らないという状態では話が進みません。FXに関する深い知識が必要です。
高城さんと話をしていて、色々ご存じで私も教えてもらうことが多いなあという感じでした。
対象者について、事前調査すること
インタビューの対象者(今回の場合は、ゆったり為替)について、インターネットで調べてくることも必要だろうと分かりました。しかも、(メモしてもOKですが)暗記が必要です。
高城さんは、細かく下調べされていたようです。
今回のインタビューのために時間を割いて調べてくれて、しっかり覚えてくれているという雰囲気が相手に伝わることが大切です。
また、下調べしてあれば、対象者の興味関心をつかんで話を盛り上げるのも容易になります。
相手が「気持ちよく話せる」という人間力
インターネット上で公開していないような情報を引き出すには、気持ちよく話してもらうことが必要です。
気持ち良い状態ならば、ペラペラと深い情報まで喜んで話してくれます。
上の2つに加えて、インタビューの相手が喜んで話してくれるような魅力が、インタビュアーに必要だと思います。
今回のインタビュー予定時間は1時間だったのですが、ゆったり為替がペラペラと話してしまいました。よって、大幅に予定時間を超過してしまいまいた。
というわけで、インタビューを受けるのは楽ですが、インタビューするのは大変です。
高城泰さんに逆インタビュー
書籍では、ゆったり為替はインタビューを受ける側でした。そこで、ブログでは逆にインタビューしてみました。
ゆったり為替:
高城さんはミドルマン(MIDDLEMAN)という会社に所属していらっしゃいます。4名のライターさんが所属していますが、皆さん専門分野がバラバラです(FX、IT、サブカルなど)。
高城さん:
全員が個人で事業部を持っているイメージです。ですから、自由に活動しています。働く日時も自分で決められますので、自由度が高いと思います。
4人の専門分野はそれぞれ異なりますが、ライターという同じ分野にいます。また、FXはITとつながりが強いですし、お互いに情報交換や意見交換をしながら、とても良いシナジー効果を生み出しています。
また、個人で活動していると、請求書発行や入金管理など、事務系の仕事が負担になります。しかし、ミドルマンだったら事務は社長がやってくれるので助かってます。私は本業に集中できます。
ゆったり為替:
社長えらい!本業に集中できて素晴らしいです。うらやましいという人が多そう・・・。
さて、高城さんはミドルマンでライターとして活躍されていますが、大学卒業後すぐにライターになったのですか?
高城さん:
大学卒業後、石油会社に就職しました。石油を採掘する会社でしたが、当時は1バレル20ドル前後という状況で業況は厳しかったですね。2000年代半ばになると価格が上昇して潤ったみたいですが。
実は、その潤った状況を確認する前に転職しまして、ITの会社に勤めました。その後、編集プロダクションに入って業界について学び、独立して今に至ります。
ゆったり為替:
転職回数が多いですね。
高城さん:
だから、ライターとして独立していなかったら、会社員としてどこかに入社しようと思っても難しかったかも(笑)。結果的に転職を繰り返していますが、今のライターとしての仕事に幅を持たせるための良い経験でした。
例えば、最初の石油採掘会社。常に相場に対峙しながらの仕事でした。FXも相場です。そして、IT会社の業務内容は、FXと関連が大きいです。FXはほとんどITで運営されていますから。そして、編集プロダクションで出版業界などについて勉強できました。
ゆったり為替:
なるほど。一見すると皆バラバラの業界ですが、今の仕事とつながってますね。
ライターとして必要な多様な背景を持ちつつ、数多くの成功しているトレーダーを見てきて、勝っている人に何か共通点はありますか?
高城さん:
勝っている人ほど余裕資金を持っているということです。トレードしている資金がなくなったら困るという状態では厳しいと思います。また、デイトレードなど裁量で大きく成功している人でも、リピート系のトレードをしていることが少なくありません。
ゆったり為替:
え?デイトレーダーもリピート系ですか?
高城さん:
はい。デイトレーダーと言っても、いつでもどこでも勝つというのは難しいです。そこで、確実性を求めているのだろうと思います。私もFXをしますが、値動きが少ない相場だとトレードが難しいですよね。そういう時にリピート系取引が重宝します。
ゆったり為替:
なるほど。その流れで、今回の著作はリピート系の話になったわけですね。
ゆったり為替のインタビュー記事はいかがでしょうか。『FXらくらくトレード新入門』のようには上手に書けていないかも・・・ですが、貴重な情報を得られました。
ゆったり為替はリピート系取引が好きですが、他の専業トレーダーもやっていたんですねえ(トレーダー同士で情報交換しないので、他のトレーダーの様子を知りません)。
「勝っている人ほど余裕資金を持っている」とは
高城泰さんによると、勝っているトレーダーの共通点は「勝っている人ほど余裕資金を持っている」です。これについて、インタビューでの会話を思い出しつつ、ゆったり為替なりの理解で解説してみます。
なお、以下はゆったり為替の解釈と意見です。
疑問1:お金持ちでないとFXで勝てないのか?
率直な疑問として、お金持ちでないとFXで勝てないのか?というのがあると思います。お金持ちとはどのレベルか分かりませんが、1億円?それとも10億円?
実際のところは、お金持ちでなくても勝てるようです。お金持ちかどうかでなくて、余裕資金があるかどうかです。
使い道のない自己資金100万円、そのうちFXへの投入額は30万円、レバレッジは最大でも2倍という例があったとしましょう。
この場合、余裕資金があるといえるでしょう。というのは、運悪く大負けして投資資金をすべて失っても、それは自己資金の3割のお金です。
まだ7割は健在だからです。
疑問2:レバレッジは、どれくらいがいいの?
トレーダーによって取引方法が異なります。このため、最適なレバレッジというのは不明です。しかし、「レバレッジ1倍未満」で取引しているトレーダーがいるという話を聞きました。
レバレッジは1倍に満たなくてもOKです。
レバレッジが1倍に満たないということは、外貨預金よりもリスクが低いです。リスク管理をしっかり実行されているトレーダーなんだなと思います。とても素晴らしいことです。
「FX=ハイリスク」というのは誤りで、「FXでハイリスクな取引も可能」が正解でしょう。
そして、FXそのものは危険でなく、「リスク管理の知識や実践のない人のFX取引が、ハイリスクで危険」という理解が正しいと思います。
疑問3:成功するまでに要する期間は?
高城さんのライターとしての経歴は10年くらいだそうです。その期間に大成したというトレーダーの話もいただきましたので、成功するための期間として10年が目安になるかもしれません。
とはいえ、成功する人はもっと早く成功できるでしょうし、永遠に勝てずに終わってしまうという人もいるでしょう。
よって、目安と言えるかどうかも分かりませんが。
まとめ:トレードは安全重視でいきましょう!
一気に勝とうとすると、負けるときのダメージが大きすぎます。小さく負ければ、それを分析して次回につなげることができます。
資金を小さくして取引すると、証拠金がなかなか増えないので苦しいかもしれません。しかし、そこは成功者を見習ったほうが良いのでは?と思います。
自分の方法を開拓するのも良いですが、すでに成功した人と同じ道を進んだ方が、困難は比較的小さいでしょう。
アマゾンのコメント
書籍発売後、『FXらくらくトレード新入門』は、アマゾンのカテゴリ別ベストセラー1位になりました。
皆様、ありがとうございます。
アマゾンではコメントを書くことができます。読みましたところ、質問ではないですが質問と読めるコメントがありましたので、回答したいと思います。
コメント及び回答
コメント:失敗談がもう少しあった方がさらに良かったかな。(引用:アマゾン)
時々ブログでご紹介していますが、ゆったり為替は極めて多くの失敗を繰り返してきました。「やってはいけない失敗100」という項目が仮にあるとしたら、そのうちの95個はやっているだろうと思うくらいです。
同じ失敗を何度も繰り返すという、どうしようもない自称個人投資家でした。
現在のところ、やっていないと断定できる失敗は1つしかありません。「FXをあきらめて退場する」という失敗です。
あきらめてFXをやめた時点で、成功の見込みは全くなくなります。これは最大の失敗になるかもしれませんが、ゆったり為替は幸運にもFXの世界にいます。
『FXらくらくトレード新入門』はリピート系取引について書いています。そこで、この分野に限って失敗談をいくつかご紹介します。
失敗1:まだまだ!復活の可能性がある!と頑張ってしまう
『FXらくらくトレード新入門』では、ゆったり為替の損切りパターン例を紹介しています。
重要なのは、なぜその損切りが採用されるに至ったか?です。その損切りルールを使わないで頑張った結果、ひどい目に遭ってきたからです。
- 損しても大丈夫。このまま頑張れば復活する!
- 相場は上がったら下がり、下がったら上がる。そのうち上がる!
- ディスプレイに向かって念力照射したり、呪文を唱える
ディスプレイに向かって念力照射というレベルになると、かなり異常な感じもします。
しかし、当の本人は冗談半分ですが半分本気です。為替レートに向かって「上がれ!」と念力を送るのです。
この気持ちについて、「ああ、わかる、わかる」という方がいらっしゃいましたらうれしいです。今では、そんなことは全くしません。勝っても負けても心は動きません。
2015年1月のスイスショックの大負けでも、です。
失敗2:取引していないと落ち着かない
いわゆるポジポジ病です。リピート系注文は、相場がジグザグと動いてさえいれば、どんどん取引してくれます。
このため、じっとチャートを見ていると、「ああ、ここで取引していたら利食いできたな」と感じてしまうことが多々あります。
取引開始のポイントはあらかじめ決めています。しかし、そんなことを考えながらチャートを眺めていると、次第にぼやけてきます。そして、取引したいという感情が勝って取引を開始します。
確かに、利食いします。しかし、気が付くと負けています。これを何回繰り返したことか。
失敗3:注文数を増やしてしまう
値動きが小さい時にやってしまった失敗です。値動きが小さいと、なかなか約定しません。
値動きが小さくても約定させるにはどうすればよいでしょうか?答えは簡単です。「注文と注文の間の距離を狭くする」です。こうすれば、値動きが小さくても数多くの取引をしてくれます。
しかし、これはとんでもなく大きな爆弾でした。その後の大変動で、損失を被ることになりました。
実際にこのパターンにハマったのはトラッキングトレードではありませんが、同じリピート系での話です。
なぜ、失敗を初めから回避できない?
あまりに失敗談が多くて、一つ一つを覚えていません。こうして考えると、一つ疑問が出てくるかもしれません。
「その種の失敗は今まで数多くの人がやってきた。インターネットでもたくさん書かれている。なのに、なぜやってしまうの?」です。
その回答は簡単です。
「自分が失敗した話ではないから。他人の話だから。」です。
取引するとき、自分が成功する期待度が100%になってしまうのです。これは誰もが通る道ではないでしょうか。
時々、「これからFXを始めようと考えています」という話を聞くことがあります。そういう人に対してゆったり為替は、「FXは負けてからが勝負だ!」と話すことが少なくありません。
分かっていてもやってしまうんです。これはもう仕方ないと割り切るしかないかもしれません。
FXで損する前に「他人のふり見て我がふり直せ」が文字通り実行できるという人は、極めて優秀だと思います。ゆったり為替が持っていない素晴らしい才能です。