月末リバランスとは月末のポジション調整を意味し、機関投資家等によって行われるといわれます。
例えば、月初から月末にかけて売られたら月末は上昇し、逆に、月初から月末にかけて買われたら月末は下落するということです。
この話は本当なのか?というわけで、過去10年分のヒストリカルデータを使って確認しました。
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月末リバランスのバックテスト結果
過去10年分のバックテスト方法と結果は以下の通りです。
バックテスト方法
バックテスト方法
- ヒストリカルデータ引用元:くりっく365
- 通貨ペア:米ドル/円
- 検証期間:2014年1月~2023年12月(10年間)
- 月初始値から月末最終日の1営業日前の終値までの値動きに対し、月末の日足が逆方向に進むかどうか検証
バックテスト結果
- 期待通りに動いた:53回
- 期待通りでなかった:67回
- 確率:44.2%
月別の実績は以下の通りで、確率が特別に高い月は見当たりませんでした。
月 | 期待通り(回数) | 期待外れ(回数) | 確率 |
1 | 4 | 6 | 40% |
2 | 3 | 7 | 30% |
3 | 6 | 4 | 60% |
4 | 6 | 4 | 60% |
5 | 5 | 5 | 50% |
6 | 5 | 5 | 50% |
7 | 6 | 4 | 60% |
8 | 4 | 6 | 40% |
9 | 3 | 7 | 30% |
10 | 5 | 5 | 50% |
11 | 4 | 6 | 40% |
12 | 2 | 8 | 20% |
また、月末にかけて円高だった場合、月の最終日に陽線が作られる確率は43%でした。
逆に、月末にかけて円安だった場合には45%半ばでした。
仮の結論
上の検証で考えると、月末リバランスをトレードに使うことはできなさそうです。
ただし、検証の条件を変えると優位性が見つかるかもしれません。
例えば、以下の検証をしておらず、優位性が眠っているかもしれません。
- 米ドル/円以外の通貨ペア
- 株式など
- 月末最終日だけの反応を見るのでなく、月末2営業日などで調査
- 月間の値動きごとに分類して調査
4つ目は、値動きの幅が〇%以上だったら?1か月間レンジ相場だったら?ということです。