ゆったり為替は、商品相場(金銀など)や暗号資産相場を積極的に取引せず、傍観しています。
そんな状態で、ロバート・キヨサキ氏のツイートが目に留まりましたので、各相場を考察します。
金・銀・ビットコインの買いチャンスが来るかも?
What happens when vaccine is proven? Gold silver Bitcoin will CRASH. Buying opportunity. Real problem NOT Pandemic. Real problem massive US debt. US Bankrupt. $28 T balance sheet debt. $120 T off balance sheet social obligations. Gold silver Bitcoin best investments long term.
— therealkiyosaki (@theRealKiyosaki) September 15, 2020
ツイッターの投稿が消されると読めなくなるので、下に転記します。
正確に翻訳するのは困難(と言いますか不可能)なので、意訳します。正確な意味は、英語でご確認ください。
新型コロナウイルスのワクチンが承認されたら、一体何が起きるだろう?金・銀・ビットコイン相場のクラッシュだ。買いチャンス。
しかし、本当の問題はパンデミックではない。
本当の問題は巨大な米国の借金だ。米国の破産だ。バランスシート上の借金は28兆ドル、社会保障関連のバランスシート外の借金は120兆ドル。長期的に見て、金・銀・ビットコインの最良の投資機会。
長期間に渡って、ロバート・キヨサキ氏は米国の借金と社会保障費の問題をずっと言い続けています。よって、目新しい投稿ではありませんが、ここでは金銀相場について考察します。
金相場の様子
下は、金相場の長期チャートです(IG証券から引用)。IG証券は、極めて多くの投資対象で取引できます。
今は金銀への関心が薄くても、いざ取引したいとなった時に、そこから口座開設しているのでは時間がかかりすぎます。
そこで、とりあえず口座を持っておくというのは、とても有効です。口座を持っているので、今回のようにチャート分析もできます。
さて、値動きは下の通りです。1トロイオンスあたりの米ドル価格で表示しています(1トロイオンス=31.1034768グラム)。
1996年以降の表示ですが、最も安い時で250ドルくらいでした。ところが、20年後(2020年)には2,075ドルの高値を付けているので、8倍以上になったという計算です。
新型コロナウイルス後
では、このチャートを見ながら、新型コロナウイルス後を考えてみます。
コロナウイルス問題が出てくる前の価格に戻るとするなら、1,200ドル~1,400ドルくらいが目安になるのでは?と予想できます。
米ドル/円=105円とすると、1gあたり4,000円~4,700円くらいです。この記事を書いている時点で、1g=7,000円を超えていますので、4割くらい下落するイメージになります。
各国の財政問題
ところが、新型コロナウイルス問題の前後で、大きく変わった部分があります。それは、各国の財政状況の悪化と、経済の停滞です。
この話になると、国家財政は破綻しない・破綻しうるという話が出てくるのですが、ここではそれは脇に置いて、財政が大きく悪化したという事実だけ見ます。
日本でも、財政状況は大きく悪化していると予想できます。
- 税収の落ち込み
- 1人あたり10万円配布
- 持続化給付金 など
ワクチンが開発され、一息ついたあと、「日本だけでなく、世界の財政はマズいのでは…」と考える人が一定数出るでしょう。
彼らのうちの一定割合が金を買って資産防衛すれば、その分だけ金相場の上昇圧力となりますので、コロナ後も価格は下落しづらくなります。
では、どこまで下落するのか?ですが、それは分かりません。現実のチャートを見ながら考えることになります。
金CFDの売りで取引することも可能です。その後、上昇すると思うなら、CFD(または現物)の買いです(ただし、コロナ後も相場が崩れない可能性を考える必要があります)。
銀相場の様子
次に、銀相場のチャートを見てみましょう。金とは大きく異なります。
この記事を書いている時点で、1トロイオンス=30米ドルくらいです。2011年くらいに50ドルを記録していますので、最高値には余裕があります。
金銀価格差を見ますと、金:銀=70:1くらいですから、大きな差があります。ちなみに、明治初期の国際価格を見ますと、金:銀=16:1くらいです。
相対的に、銀価格が低下している様子が分かります。
江戸時代~明治時代にかけての金・銀の様子については、別サイト「アンティークコイン.JP」内の記事「江戸時代から明治時代にかけての通貨制度と金貨・銀貨」にて詳しくご案内しています。
さて、上のチャートを見ますと、2020年に入ってから急騰している様子が分かります。
常に銀相場を見ているわけではないので、この理由は不明ですが、金価格が大幅上昇したにも関わらず銀相場はレンジでしたので、出遅れ感から急速に買われた可能性があります。
新型コロナウイルス後
では、銀についても、新型コロナウイルス後の価格をざっくりと予想してみます。
急騰前の価格水準に戻ると仮定すれば、1トロイオンス=15米ドル~20米ドルくらいです。米ドル/円=105円とすると、1g=50円~67円くらいです。
この記事を書いている時点の銀相場は、1g=100円くらいですから、4割くらいの下落ということになります。
しかし、金と同様に、各国の財政状況悪化を受けた買い圧力次第では、あまり価格が下落しない可能性もあります。
新型コロナウイルス後、どこまで下落するか、あるいは下落しないかについては、事前に判断するのが難しいです。よって、チャートを見ながら判断することになります。
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