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長期トレード

豪ドル/NZドル(AUD/NZD)の長期見通しとトレード【2021年5月】

豪ドル/NZドル(AUD/NZD)が、10年近くもレンジ相場で推移しています。そこで、長期チャートで値動きを概観しながら、直近のトレード方針等を考察します。

豪ドル/NZドルの長期チャート

下のチャートは、1973年以降のチャートです。1973年と言えば、現行の変動相場制が事実上採用された年ですから、大変な長期間です。

チャートを見ますと、1980年代半ばに異常値のような上昇がありますが、それを除くと概ね1.0~1.4の範囲(4,000pips)で動いていることが分かります。

豪ドル/NZドルの長期チャート

ちなみに、同時期の米ドル/円の最高値は308円くらいで最安値は75円くらいですから、値動きの範囲は233円(23,300pips)もあります。豪ドル/NZドルの値動き範囲がいかに狭いかが良く分かります。

そして、チャートの右端を見ると、さらに狭い範囲でレンジになっている様子が分かります。この範囲は1,100pipsほどしかありません。しかも、2014年からずっと継続しています。

だったら、この範囲でリピート系FXをすれば良いのでは?という話になります。そこで、2014年以降の値動きについてさらに見ていきましょう。

2014年以降の豪ドル/NZドル

下は、マネーパートナーズから持ってきたチャートです(以下同じ)。狭い範囲で大きく上下動している様子が分かります。

豪ドル/NZドルのチャート

リスクを取って取引するなら、1.00~1.10の範囲あたりでリピート系FXをします。しかも、両建て。こうすれば、1年~2年で資金を2倍にすることも可能です。

ただし、それは過去のチャートを見ながら考えているから言えることです。このレンジがいつ終わるのか、それは誰にも分かりませんから、リスクが現実にならないように注意しながらトレードを考えます。

なお、実際に広範囲で取引して、資金を何倍にもした人もいることでしょう。リスクを取って大成功を収めましたので、大変素晴らしいです。

取引範囲を検討

では、これから取引するとして、どの範囲で注文を設定すべきでしょうか。下の赤線は、サポートラインとレジスタンスラインを示したものです。

豪ドル/NZドルのチャート

サポートラインは比較的分かりやすく、豪ドル/NZドル=1.00です。このラインは1973年から延々と機能しており、もう50年近くにもなるので信頼度が高いです。

その一方、レジスタンスラインは注意を要します。上のチャートでは右肩下がりの1本だけ引いていますが、実際には数多くのサポートラインを確認できます。

その数多くのサポートラインのうち、どれを採用するか?が問題です。上の赤い線を採用できていれば正解ですし、1.15付近の平行線を採用してもOKですが、その他を採用していたら損切りになったかもしれません。

(損切りになっても、それまでに多数の利食いを繰り返しますので、トータルでプラスになればOKです。)

損切り例

具体的に、これを採用したら損切りになっただろうという例をご紹介します。

下のチャートは2019年末までを表示しており、2019年末時点で「レジスタンスラインをどこに設定しようか?」を検討しているとします。

豪ドル/NZドルのチャート

この場合、下の赤線を引くことができます。とても短い線に見えますが、2017年後半から2019年末まで2年以上にわたるレジスタンスラインですから、とても強力です。

豪ドル/NZドルのチャート

ところが、このラインを採用して両建てのリピート系FXをしていた場合、その後の為替レート上昇で損切りになっています。

両建てでトレードする場合は、できるだけ分かりやすくて強いレジスタンスラインを選びたいですが、損切りレートをあまりに遠くすると、損切りしたときの損失額が大きくなってしまいます。

このバランスが難しいところです。

よって、ゆったり為替は両建てを採用せず、豪ドル/NZドルが下落したら買いのリピート系FXをするという案を検討しています。

このように、トレード方針には唯一絶対の正解はなく、トレードする人のリスク選好度などで変わってくるというだけですので、自由に選択できます。

週足チャート

では、直近の週足チャートを見ながら、トレード方針を考察します。

「直近の」といっても週足なのですが、今まで1973年以降のチャートを見てきましたので、直近という表現でOKでしょう。

豪ドル/NZドルのチャート

上の週足チャートに、赤線2本で補助線を引きました(下のチャート)。すると、ペナントができていることが分かります。そして、右端のローソク足で下方向に抜けています。

右端のローソク足は、この記事を書いている時点で確定していません。よって、今後変化する可能性がありますが、このまま推移すれば下方向に進むと想定できます。

豪ドル/NZドルのチャート

ペナントの見方については、下の記事が参考になります。

では、このペナント分析が機能するとして、どこまでの下落を想定できるでしょうか。ざっくりと見ると、1.04台または1.00台という感じに見えます。

ペナント分析はいつも確実に正解するというわけではありませんが、検討材料として利用できます。

トレード方針

以上を参考にして、トレード方針を考えます。

・売り

ペナントを頼りにして売ることができます。この場合は裁量トレードですが、リピート系FXで売ることもできるでしょう。そして、損切りラインはいくつかの選択肢があります。

チャートの動きと相談しながら決めることとなります。

ゆったり為替としては、両建てのリピート系FXを見送ってきた経緯もあり、売りをしない方針で進みます。

・買い

そこで、買いのトレードを狙います。どこで買うか?を決めるのは難しいところですが、リピート系FXなら適当に決めても構わないので扱いやすいです。

概ね、豪ドル/NZドル=1.05付近になったら買っていこうか、と想定しています。そして、買い注文を設定する範囲は豪ドル/NZドル=1.00付近まで。すなわち、注文を設定する範囲は500pipsほどとなります。

また、損切りは1.00をしっかりと下回ったあたりです。およそ50年も続くサポートラインですから、これをしっかりと割ってしまったら損切りするのが良さそうです。

なお、鹿子木式FXの勝ちパターン1で買いチャンスが出現したら、買う予定でいます。ただし、アレンジを加えます。

  • 損切り位置は1.00未満で
  • 分割で買わず一気の買い

「それは鹿子木式ではない!」と鹿子木さんに叱られてしまうかもしれませんが、参考にさせていただいた元ネタという紹介ならOKでしょう。

さらに一手を考えていて、「豪ドル/NZドルが1.01辺りまで下落したら、数百pips以上の利幅を狙って中期的な買いポジション保有」もあります。リピート系FXで細かく利食いするのも良いですが、ある程度大きな利食いも欲しいという意図です。

スワップポイント

低金利時代においてスワップポイントの重要性はとても低いですが、念のため確認します。

マネーパートナーズを確認しますと、2021年5月の1万通貨あたりのスワップポイントは、概ね以下の通りです。

  • 買い:△0.19 NZD
  • 売り:+0.02 NZD

買うとマイナスになりますが、利食いで得られる額と比べてとても小さいです。すなわち、ほぼ無視して取引可能です。

高金利時代は、スワップポイントを無視するのは困難でした。低金利時代はFXにとって何かと不都合な面がありますが、スワップポイントがマイナスになる側で取引する場合には、メリットがあります。

リスク管理も忘れずに

次に、リスク管理も確認します。

ゆったり為替としては、買いトレードについて比較的強気の論調となっています。その理由の一つは、豪ドル/NZドルの買いトレードで損したことがないからです。

2014年以降のチャートを、下に再掲します。このチャート形状で買いの取引をして、損切りを1.00よりも下にしていたら、利食いしかしませんし、損切りはありません。今後もそうなるのでは?という期待があります。

その期待は無謀なものではなく、豪ドル/NZドル=1.00は1973年以降続くサポートラインである、という補強材料もあります。

豪ドル/NZドルのチャート

しかし、為替レートは千変万化し、完璧にみえた内容が後日になって見ると間違っていたというのは珍しくありません。

過去の実績は実績として尊重しつつも、将来も必ずそうなるとは限らないと肝に銘じて、リスク管理を怠らないようにしたいです。具体的には、投入する資金量を控えめにすることです。

取引できるFX会社

最後に、どのFX会社で取引すべきか考察します。自分にとって使いやすいところで全く問題ありませんが、リピート系FXに絞って使い勝手の良さ等を見ていきます。

豪ドル/NZドルでリピート系FXが可能な主なサービスは、以下の通りです。

  • トラリピ(M2J)
  • 連続予約注文(マネパ)
  • トライオートFX(インヴァスト証券)
  • みんなのリピート注文(みんなのFX)
  • ループイフダン(アイネット証券)

項目: 損切りレートの指定

特定の為替レートで全ポジション一斉の損切りができるかどうか、です。この機能がないと、適切な位置で損切りできない可能性があります。

これができるのは、トラリピ、トライオートFX、連続予約注文の3つです。

しかし、トライオートFXと連続予約注文で実行しようとすると、長時間の作業が必要になり、簡単に設定できません。

その点、トラリピは簡単で、100本近い注文でも簡単に特定の損切りレートを指定できますので、メリットが大きいです。

項目:設定の容易さ

とにかく簡単に取引設定をしたいという場合は、候補は3つでしょう。すなわち、トラリピ、ループイフダン、みんなのリピート注文です。

どれが優勝かを決めるのは難しいです。それくらい、どれも簡単に設定できます。

項目:スプレッド

原則固定スプレッドとして公表するFX会社が減ってきましたので、数字を明示的に書くのが難しくなってきましたが、2021年5月27日昼の時点で確認した数字で比較します。

  • トラリピ:4.0pips
  • トライオートFX:5.8pips
  • 連続予約注文:6.0pips
  • ループイフダン:6.0pips
  • みんなのリピート注文:おそらく非公開

トラリピの優勝です。

特定の為替レートでの損切り設定を併せて考えると、トラリピの優位は揺るがないでしょう。さらに、下のキャンペーン実施中です。

トラリピのキャンペーン

豪ドル/NZドルで買いのリピート系FXをすると、スワップポイントがマイナスになるのが難点です。両建てをしても、マイナスになります。

ところが、トラリピだと買いと売りのスワップポイントが両方ともゼロなので、スワップ損がありません。

このキャンペーンは人気が高いようで、キャンペーン期間が延長されています。さらに延長されるかな…と期待。

結論:豪ドル/NZドルのリピート系FXなら、トラリピが最有力候補です。

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