窓埋めのトレードについて、お便りをいただきました。このお便りを元に、考察しましょう。
窓についてのご質問
こんにちは。ループイフダンの本を購入し、ゆったり為替さんのブログを見るようになりました。
(中略)ゆったり為替さんのブログに「月曜日の窓埋めの確率とトレード手法」という記事があり、窓が例として、1と2があり、説明されています。
1は視覚的に明確な窓で、問題ないのですが、2も説明を読むと理解出来ますが、いざトレードとなると、2のような窓だと、わからなくなってしまう時があります。(以下略)
Mさん、お便りありがとうございます。また、書籍を購入いただき、ありがとうございます。
窓の記事は、下のリンク先にあります。比較的詳細に検討しており、「窓もどき」なども紹介しています。
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月曜日の窓埋めの確率とトレード手法
ゆったり為替は、窓埋めをひたすら研究していた時期がありました。 そこで、窓とは何か、窓が埋まる確率はどれくらいか、そして、どのようなトレード手法があるか、などを確認しましょう。 窓とは 窓とは、「週末 ...
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米ドル円の1時間足チャート
リンク先の記事で使ったチャートは、下の通りです(DMMFXから引用)。分かりづらいとご質問があったのは、矢印2の場合です。
「2も説明を読むと理解出来ますが、いざトレードとなると、2のような窓だと、わからなくなってしまう時があります。」の部分を拝読しますと、Mさんはバックテストを実行されていると分かります。
大変すばらしいです。
上のチャートを見ますと、矢印2は分かりづらいです。なぜなら、過去の値動きを見ているからです。実際にトレードする瞬間のチャートを見ますと、下のようになっているでしょう。
上のチャートは、1時間足チャートを後から加工したものです。よって、現実の形とは少々異なるかもしれません。
しかし、午前7時あたりのチャートを見ますと、月曜日の始値は前週金曜日終値と明らかに異なる、と分かるでしょう。
2020年4月27日の窓
本日(2020年4月27日)は、月曜日です。米ドル円の1時間足チャートを見てみましょう。矢印部分に窓があります。
これも、分かりづらいです。1時間足チャートを、後から眺めているからです。
そこで、1分足チャートにしてみましょう。下の通りです。ぽっかりと空間ができている様子が分かります。これなら、窓だとすぐに分かります。
1分足チャートは避ける
では、実際のトレードも1分足でやってみようか?ですが、ゆったり為替の印象としては、避けた方が良いです。
と言いますのは、1分足チャートは、値動きがとても激しく、速く見えます。落ち着いてトレードするには、相応の訓練と大胆さが必要になってきます。
1時間足でなくても構いません。日足でも十分できます。
ブログでは、解説しやすいからという理由で1時間足チャートを使っています。しかし、現実としては、日足の方がやりやすいと思います。
円滑に取引するための工夫
窓埋めを狙うトレードは、メリットが複数あります。最大のメリットは、取引開始時刻が確定していることでしょう。
ならば、取引開始時刻前に為替レートの状況が分かれば、もっと取引しやすくなります。
事前チェックで窓ができていないと分かれば、その日はトレードしません。窓があると分かれば、埋まる方向に向けて気持ちを整えます。
DMMFXのツールを見ますと、ニュースを配信しています。
「ドル円オーダー」部分(緑色部分)をクリックして、右側でニュース詳細を見ますと、「午前6時39分時点の米ドル円は、107.54円」だと分かります。
では、先週金曜日終値はどうだったか?ですが、107.48円くらいです。すなわち、価格差が小さいので、トレードを見送ります。
- 午前6時39分:107.54円
- 先週の終値:107.48円
- 差:0.06円(6銭)
月曜日早朝のスプレッドは、どうしても広めになりがちです。
小さな利幅を狙って大きなスプレッドで取引すると、長期的に見て、成功はおぼつかないだろうと思います。よって、為替レート差が10銭程度以上ある場合に、トレードします。
ちなみに、窓が10銭より大幅に小さくても、トレードできます。
本日(4月27日)は、小さな窓でスプレッドも広めでしたが、利食い可能でした(しかし、ゆったり為替なら確実に見送る展開です)。
スプレッドの狭さが重要
窓埋めを狙うトレードの成否を分けるのは、スプレッドでしょう。米ドル円なのに、波乱でない状態でのスプレッドが5銭以上というFX業者もあります。
これだけスプレッドが大きいと、さすがに厳しいです。
ただし、取引開始時スプレッドが6銭だったとしても、決済時スプレッドが0.2銭なら、スプレッドは平均で3.1銭になります。
取引開始時と決済時では、スプレッドが異なるのが通常でしょう。平均スプレッドが狭い口座が、このトレードに適した口座だということになります。
当ブログでは、窓のトレードでDMMFXばかりご案内しています。それは、直近数年にわたって、月曜日早朝のスプレッドはDMMFXが最も狭い水準だからです。
(いつも必ず、というわけではありません。)
フォワードテスト実施中
現在のゆったり為替ですが、自分のデイトレード手法に集中しており、窓のトレードをしていません。
同時に何種類もできれば良いのですが、ゆったり為替には、その柔軟性が不十分なようです。そこで、窓については、フォワードテストの結果を公開しています。
【外部ブログ】窓埋めトレードの検証
フォワードテストとは、今後実現する為替レートを使って、トレード結果を順次確認していく方法です(資金を投入しませんし、始値で取引を開始したという想定にしています)。
このフォワードテストでは、スプレッドを反映した結果を掲載していきます。すなわち、実戦に近い成績を見ることができます。
長期推移を検証すれば、現金を投入してトレードする価値があるか、見えてくるでしょう。
ちなみに、ゆったり為替の手元には、2000年以降の米ドル円データがあります。その分析結果を見ますと、概ね良好な結果です。