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その他のトレード方法

「ロスカット等未収金発生状況」から、リスク管理の重要性とトレード方法を考察

2016年2月20日

別記事「FX業者による、一部通貨ペアの証拠金引き上げを考える」では、2015年8月にロスカット等未収金が発生し、FX業者がそのお金を回収できていない様子を確認しました。

FX業者による、一部通貨ペアの証拠金引き上げを考える

時折、特定の通貨ペアの必要証拠金が引き上げられるという動きが見られます。「証拠金 引き上げ」といったキーワードで検索すると、FXに限らず、いくつも見つかります。 証拠金引き上げは相場変動率が高くなる時 ...

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2015年にはこの事態が2回発生しているようですので、その内容を確認しつつ、資金管理の重要性を考察しましょう。

また、これを受けたトレード方法を考察します。

顧客の未返済借金の状況

金融先物取引業協会によりますと、昨年、ロスカット等未収金が発生したのは以下の通りです(法人除く)。

ロスカット等未収金とは、「相場変動などにより口座内の証拠金全額が失われ、さらに大きな損失となったために借金となったのですが、顧客が返済していないという状態」です。

なお、同協会のウェブサイトには2件掲載されています。

  • 日時:2015年1月15日
  • 件数:1,137件
  • 金額:1,948,000,000円(19億4,800万円)
  • 1件あたり金額:1,710,000円強
  • 原因:スイスショック
  • 日時:2015年8月24日
  • 件数:4,820件
  • 金額:828,000,000円(8億2,800万円)
  • 1件当たり金額:171,000円強
  • 原因:南アランド/円および米ドル/円の急落

ロスカット等未収金が発生したときの相場

2015年1月15日の相場(スイスショック)

この時は、ゆったり為替もかなりやられました。後から考えると、巨大なスリッページ(または窓)が発生する場合に備えて売りを仕掛けておくべきでしたが、なぜかしませんでした。

個人でトレードしている欠点が如実に出たと考えています。

なお、金融先物取引業協会のデータと見ますと、1件当たりの未収金が多額になっています。

これは、巨大なスリッページ(業者によっては、一説には1,000pipsだったという噂も!)が発生したことも影響しているでしょう。

2015年8月24日の相場

8月24日前後の日足チャートを確認しましょう。チャートはトライオートからの引用です。矢印部分が8月24日です。

201508usdjpy日足

このチャートを見ると、過去3営業日にわたって2円(200銭)ほど円高になってから、8月24日に一気に6円(600銭)くらい円高になっていることが分かります。

ジャブを何回も繰り出されて苦しいところに、強烈なストレートを食らったイメージです。

この値動きで強制ロスカットになり、さらには借金を抱えた件数が5,000件弱も出てしまいました。

この数字をどのように教訓にするか

正直なところ、スイスショックの1,000pipsのスリッページはどうしようもないと思います。ゆったり為替がトレードしていたトライオートでは、3.7pipsのスリッページでした。

通常ならば、3.7pipsという数字でも極めて大きなスリッページです。しかし、その数字が極小に見えてしまうほどの強烈なショックでした。

一方、2015年8月の値動きに関しては、強制ロスカットや借金にならない対応は十分可能だったと思います。それは、以下の方法によります。

その1:レバレッジを低くする

8円~10円の為替変動というのは、月単位や年単位でみるとごく普通に発生します。その大きさの値動きで強制ロスカットになってしまうのは、レバレッジが高すぎると思います。

レバレッジは少しでも小さくすべきと思います。

しかし、デイトレードなどでは高いレバレッジの取引をすることもあるでしょう。そこで、次の項目が必須となります。

その2:損切り注文は必要不可欠

損切り注文のないトレードはとても怖いです。ゆったり為替の場合、損切り注文のないトレードは2つの場合だけです。下は、買いの取引の場合です。

  • 為替レートが0.00になっても、強制ロスカットにならない場合
  • 為替レートが過去最低値を大幅に下回っても、強制ロスカットにならない場合

損失を限定的にするためにも、損切り注文は必要だと思います。

ロスカット等未収金発生状況を受けたトレード手法

金融先物取引業協会の「ロスカット等未収金発生状況」は、強制ロスカットになったうえに借金を背負った件数や金額を、大まかに把握できます。

この表を眺めたところ、あるトレード方法が浮かび上がってきます。ロスカット等未収金状況表は以下の通りです。

20160217ロスカット等未収金状況

数字が細かいので詳細は割愛させていただくとして、ゆったり為替が注目したのは平成27年(2015年)9月の数字です。個人の状況ですが、

  • 件数:5
  • 未収金額等:8,000円
  • 1件当たり金額:1,600円

これを見て、二つの可能性を考えました。

可能性1:初心者がレバレッジを理解していないまま、高レバレッジ取引をした

良く分からないから入金額を小さくして、良く分からないけれど1万通貨の取引をしました。そして、気づいたら強制ロスカット&追証発生!

この可能性があると思います。

可能性2:少ない金額で、意図的に高レバレッジ取引をした

こちらは、意図的にレバレッジ25倍の取引をしているという想定です。入金額を小さくして、意図的にレバレッジ25倍で取引します。成功すれば、比較的小さな値動きでも資金を倍増できる可能性があります。

一方、失敗すれば強制ロスカットになって終了です。強制ロスカットになっても入金額は小さいので、ダメージは限られています。

「ロスカットを考えたり注文するのが面倒くさいから、強制ロスカットさせればいいや!」という具合です。

そして、強制ロスカットになってみたら、追証まで発生してしまった(けれど、金額は小さいから問題なし)というトレード方法です。

これには、勝てば資金が数倍、負ければゼロ近くになるというギャンブル的要素があります。しかし、全資産のうちのわずか一部だけでこのトレードを繰り返し、勝率を一定程度確保できれば、勝算はあると予想します。

ゆったり為替はこの方法を推奨するか?と問われれば、かなり難しいですが。

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