FXの基礎

トレール注文の使い方

投稿日:2019年11月15日 更新日:

ゆったり為替のスイングトレードは、トレールがないと大変なことになりそうです。すなわち、トレールにお世話になりっぱなしです。

そこで、どのように使っているかをご案内します。

トレールとは

最初に、トレールの意味を簡潔に確認しましょう。

トレールとは、取引開始後に、為替レートの動きに応じて、損切りの逆指値注文の位置を変えることを言います。これにより、逆指値注文が約定しても、損失を小さくしたり利食いできたりします。

下は、例です。米ドル円の日足チャートです(セントラル短資FXから引用)。

トレール

何らかの理由で、1の部分で買いました。そして、損切りの為替レートを2にしました。105.00円なので、キリが良いです。

その後、期待通りに為替レートが上昇して3になりました。

この時、2の位置にあった損切りの逆指値注文を、買値あたりに引き上げます(数字4)。

こうすれば、為替レートが期待通りに上昇し続ければOK、期待外れで下落してしまっても、損益はゼロ近辺または多少のプラスで終えることができます。

その後の値動き

上の取引で、その後の値動きはどうなのか、という部分まで見ていきましょう。下の通りです。

為替レートが数字3まで上昇した後、5まで円高になっています。そして、反転して6になっています。トレールを使うと、この動きで痛い目に遭う場合があります。

トレール

と言いますのは、数字4で逆指値注文を円安方向に引き上げました。その為替レートと数字5の為替レートの位置関係によっては、逆指値注文が約定してしまうからです。

トレールを使わなければ、数字6まで円安になって成功できたかもしれません。しかし、トレールを使ったために、損益ゼロあたりで終了です。

これが、トレールの難しいところです。

トレードの実例

ゆったり為替のプロジェクト「FXで1万円から100万円を作る」において、豪ドル円を売りました。その時のトレールの様子を確認しましょう。

豪ドル円

赤の矢印の先で、下向きのピンバーが出現しています。これを受けて、売りました。

その後、数十銭下落しました。そこで、逆指値注文を、売値のすぐ下に移動しました。あとは、下落を待つだけです。

…と思いきや、反転上昇してしまい、逆指値注文が約定しました。微益で終了です。

そのまま放置していたら、元の逆指値注文が成立してしまうところでした。

約定しても仕方ないと思える位置で、逆指値注文を設定します。しかし、損失は面白くありません。よって、これはトレールの成功例と言って良さそうです。

逆指値注文を出さない場合

なお、損切りは嫌だという理由で、逆指値注文を出さないことも可能です。この場合、上のチャートを見ますと、いい感じで含み益になっていることが分かります。

実際、逆指値注文を使わないと、勝率は上がると思います。なぜなら、損切りしないからです。

  • 損切り注文:出さない
  • 利食い注文:実行

これだと、勝率は自然に上がっていきます。しかし、1回の損失で回復不能なダメージを負う可能性もあります。

含み損が膨らむ中で、祈りながら耐えるのも大変です。そこで、損切り注文を確実に設定したいです。

どうなったら、トレールするか

ここで、疑問があるかもしれません。「どこまで含み益が増えたら、トレールすべきか?」です。

ゆったり為替の場合、明確な基準がありません。上でご案内した豪ドル円では、(記憶が定かでないものの)30銭くらいの含み益でトレールしたと思います。

豪ドル円と言えば、何年も前には値動きが大きい通貨ペアでした。しかし、今は値動きが小さくて少々退屈な感じになっています。

この場合、30銭の含み益でトレールを実行しても、まあ良いのでは?という感じがします。

一方、ポンド米ドルなど値動きが大きな通貨ペアの場合、30銭の含み益でトレールを実行すると、簡単に逆指値が約定してしまいそうで少々怖いです。

少なくとも50pips、できればもっと大きな含み益になるまで我慢するのでは?と思います。

(個別のトレードで変わってきますので、確定的に数字を出すことができません。)

トレールのデメリット

こうして考えると、価値あるトレールではありますが、デメリットが見えてきます。

どうなったらトレールすべきか、明確な基準がないことです。「50pipsの含み益でトレール」という具合に、分かりやすさ重視で攻めても良いでしょう。

分かりやすさ重視で50pipsとすると、上の豪ドル円のトレードでは損切りになっていたでしょう。

それは、仕方ないと割り切ります。

また、もう一つのデメリットとしては、取引した後もチャートの監視が必要になることです。ただ、これについては、大したデメリットではないかもしれません。

スイングトレードなら、毎日チャートをチェックするでしょうし、特定の為替レートが実現したらメールで知らせてくれる機能を使えばOKです。

メールが届いたら、トレールするという具合です。

トレール注文を使って、自動追尾

以上の考察は、手動でのトレールでした。このトレールを自動化することもできます。

すなわち、為替レートが動いたら、逆指値注文も自動で動いていくというツールです。日本のFX業者では、トレール注文を使える場合が多いです。

下は、イメージ図です。太い曲線は為替レートの動きを示します。

トレール注文

今、左下の緑丸部分で買いました。少し下に、逆指値注文を置きました。自動でトレールする設定にしています。

その後、期待通りに為替レートが上昇しました。すると、逆指値注文の位置も自動で上昇していきます。

そして、為替レートは、ずっと上昇し続けることはありません。どこかで反転下落します。この時、逆指値注文は下方向に動きません。

すると、最終的に、逆指値注文のレートと為替レートが一致するでしょう。そこで、決済します(上の図の右上部分)。

自動のトレール注文のデメリット

トレールを自動で実行してくれるのは、とても楽です。取引開始以降、為替レートを確認する必要がないからです。しかし、注意点があります。

手動のデメリットを1つ確認しましたが、自動にもデメリットがあります。

逆指値の位置

一つ目の注意点は、手動の場合と同じです。すなわち、逆指値の位置が不適切だと、決済すべきでないところで決済してしまう可能性があります。

下に、チャートを再掲します。具体的には、数字5の位置で逆指値が成立する可能性があります。

トレール

数字の5だったら、上昇後の下落が比較的大きいです。よって、逆指値が約定しても仕方ないかな…という感じがします。

ところが、ちょっとした下落で逆指値が約定し、その後に大きく上昇すると、とても残念な気分になります。

かといって、逆指値を遠くに置きすぎると、逆指値が約定したときの損失額が大きくなります。このバランスが難しいです。

逆指値が自動で動いてしまう

自動でトレールさせるとはすなわち、本来ならばトレールしてほしくない場面でもトレールしてしまうことを意味します。

どういうことか?ですが、手動の場合と比較します。

上の米ドル円のチャートは、手動の場合です。1で買って、為替レートが3になってようやく、トレールを実行しました。

なぜなら、為替レートが3を実現する前に、逆指値注文の2あたりまで下落する可能性があると読んでいるからです。下落後、反発するかもしれません。

逆指値注文が成立しないで上昇に転じれば、成功です。反発しないで下落を続ければ、2の位置で損切りです。

ところが、自動でトレールさせる場合、為替レートが3の位置まで上昇しなくても、逆指値注文が上昇してしまいます。

その結果、本来ならばまだ損切りすべきでない状況であっても、トレールした逆指値注文が約定して損切りしてしまうかもしれません。

ゆったり為替は、これが実現するのが嫌です。そこで、多少手間であっても手動のトレールにこだわっています。

手動、自動いずれでもOK

手動、自動ともに、良い面も不都合な面もあります。実際に使う人にとって、どちらがよりダメージが少ないか(または、どちらのメリットが大きいか)を考えて、選ぶことになるでしょう。

トレール注文は、損失になるときの損失額を減らし、勝率を上昇させるのに役立ちます。

ゆったり為替の場合、トレールなしで勝負すると、成績が厳しくなると思います。トレールをまだ使っていないよ…という場合、研究してみると面白いかもしれません。

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