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ギリシャ総選挙【2015年1月】の結果と為替レートの動き

2015年1月29日

2019年12月11日追加:
この記事は、2015年1月当時の3記事をまとめて、1記事にしたものです。

2015年初頭、ギリシャの騒動は収まる気配がありませんでした。

2015年1月25日に実施される総選挙の結果によっては、ユーロ崩壊の危機が再燃するのではないか?と、市場関係者は結果を見守っていました。

そこで、総選挙直前から総選挙直後の為替レートの動きまでを、概観しましょう。

ギリシャの世論

2015年1月21日のロイターの報道によりますと、以下の通りです。

  • 現在の緊縮財政に反対する野党が、支持率で現政権をリード
  • 支持率は4%程度の差
  • その政党が与党になると、EUやIMFの支援から距離を置き、経済破たんやユーロから離脱する可能性があるのではないか?と市場関係者が注意深く見守っている。

選挙前の世論調査ながら、4%の差は大きいです。選挙まであと何日もないことを考えれば、与党の敗北は現実となる可能性があります。

与党は、EUやIMFと約束した緊縮財政を履行しようとしています。

ただ、支持を伸ばしているこの政党は、ただちに緊縮財政を放棄するとは言っていないようです。ニュースによると、交渉して決めたい意向の模様です。

しかし、波乱要素(=ユーロ下落要素)が再び頭をもたげてきたことは確かです。

スイス国立銀行がいきなり政策を変更(EUR/CHF=1.20の防衛ラインを放棄)したのは、ギリシャの問題も大きかったのだろう、と予想できます。

お荷物状態

このギリシャの現状は、「ユーロ圏のお荷物」と呼ぶにふさわしい状況です。

事の始まりは、ギリシャが国家財政を粉飾決算していたことです。それが発覚して、緊縮財政を巡る騒動になっています。

外部の私たちとしては、自国がなぜこうなったのかを考えて行動してほしい…と考えてしまうのですが、無理な注文なのかもしれません。

なお、ギリシャの選挙の概要を確認しましょう。第1党に極めて有利な選挙制度です。

  • 定数300
  • 3%以上の得票がないと、議席を獲得できない
  • 第1党には、自動的に50議席を追加で配分する

当時のトレード戦略としては、総選挙後の週明け月曜日に大きな窓が開いても大丈夫なように、現在持っているポジションを減らすなどの対策が必要でした。

総選挙の速報値

総選挙後、投票結果が徐々に明らかになりました。速報値は以下の通りです(引用元:ロイター)。

  • 全議席数:300
  • 反緊縮派得票率:36.5%
  • 反緊縮派議席数:149~151
  • 与党との得票差:およそ9%のリード
  • (反緊縮派=急進左派連合)

ギリシャ国民としては、政治家や官僚の失敗を自分たちに押し付けられて何年も経過したのに、生活は一向に良くならない、もう緊縮財政に賛成票を投じていられない…。

そんな感じでしょうか(ゆったり為替の想像です)。

為替について考えると、ユーロが弱くなる方向に窓を開けて始まる可能性があります。

しかし、この選挙結果の可能性については事前に報道されていたこともあり、市場参加者は冷静に対応する可能性もあります。

すなわち、窓を開けることもなく、ユーロは大幅急落することもないというシナリオです。

場合によっては、ギリシャがユーロ圏から抜けてくれた方がユーロ圏の安定に寄与するのでは?と考えることも可能でしょう。

このように考えると、想定可能なパターンが際限なく増えていきます。

このため、様々なパターンについて考えておくことは必要でしょうが、予断をもってトレードせず、為替の動きに従って取引数量を抑えてトレードすることが必要になるでしょう。

総選挙の最終結果

ギリシャの選挙結果(確定値)と、結果を受けた月曜日の為替レートの動きを確認しましょう(情報引用元:GreekReporter.com)。

  • 開票率:100%
  • 総議席数:300
  • 反緊縮派得票率:36.34%
  • 反緊縮派議席数:149
  • (反緊縮財政派=急進左派連合)

緊縮財政に反対する急進左派連合が、第1党の座を獲得しました。得票率は36%台ですが、獲得議席数は149です。

ギリシャの選挙制度は第1党に有利です。ただし、全議席数の過半数を獲得するには至りませんでした。既に報道されていますが、他の政党との連立政権を模索することになります。

月曜日の為替レート

では、これを受けて月曜日の為替レートがどうなったのか、確認しましょう。今回はユーロ圏の話ですので、ユーロ/米ドル(EUR/USD)にしましょう。

ユーロ円(EUR/JPY)でも良いのですが、世界での通貨ペア別取引量シェアを考慮すれば、第1位のEUR/USDで考えるほうが良いでしょう。

EURUSD20150126

上のチャートは、EUR/USDのローソク足です(データは、くりっく365より引用)。一番右側が、選挙直後の月曜日の日足です。

金曜日終値と比べると、下側に窓ができていることが分かります。窓の大きさが80pipsほどありますので、大きな窓です。

市場が狼狽している様子が分かります。そのままユーロが弱くなる方に動くかと思いきや、陽線で月曜日の取引が終わっています。

「窓は埋まる」としばしば言われますが、今回はその言葉の通りになりました。

組閣後、ギリシャ政府とEU・IMFの間で交渉が進むことになります。その過程で、ユーロが乱高下することになります。

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