286720-2昨年2015年のFXについて調べていたところ、興味深いデータがありました。建玉数量の推移です。建玉数量とは、取引を開始していて決済していないポジションの量のことです。 

くりっく365のデータを概観しましょう。 

建玉数量の分析


下のグラフは、取引数量と建玉数量の推移です。左の目盛が取引数量、右が建玉数量です。ここで注目したいのは、2015年に建玉数量が急増していることです。

201601 建玉推移

取引数量は安定していましたので、これは「取引を始めて長期で持つ」という取引が多かったことを示しています。

では、年末時点の建玉数量について、通貨ペアごとに比較してみましょう。下の表をご覧ください。2013年~2015年について、上位10通貨ペアの年末の建玉数量を示したものです。単位は枚(10,000通貨)です。ZAR/JPYについては、1枚10万通貨です。

201601 年末建玉数量

このグラフを見ると、やはり、米ドル/円(USD/JPY)の建玉数量がダントツの1位です。2位はポンド/円(GBP/JPY)、3位に南アフリカランド/円(ZAR/JPY)が入っているのが特徴的です。

また、2015年5月にくりっく365での取引が始まったトルコリラ/円(TRY/JPY)も、5位に顔を出しています。


2013年から2015年にかけての建玉数量の推移を見ますと、米ドル/円(USD/JPY)が4倍以上に伸びています。ポンド/円(GBP/JPY)に至っては、10倍以上です。概ねどの通貨ペアも建玉数量が伸びていますが、豪ドル/円(AUD/JPY)などが微減となっているのが興味深いです。

2015年の建玉残高の比率をグラフにしますと、以下の通りです。

201601 年末建玉数量比率

含み損を抱えている人が多いかも?


さて、これらの取引ですが、円を含む通貨ペアについて、「買い」と「売り」のどちらが多いでしょうか。

買いポジションが大きい場合は、最近の円高で大きな含み損になっていることが予想できます。南アフリカランド/円(ZAR/JPY)やトルコリラ/円(TRY/JPY)は売って長期で持つという選択が難しいと思います。というのは、売りの側のスワップ損が大きいからです。

ということは、この2通貨ペアについては、含み損を抱えている人が多いだろうと予想できます。


また、米ドル/円(USD/JPY)についても同様かもしれません。ゆったり為替は、米国の政策金利引き上げは米ドル/円(USD/JPY)を円高に導くと考えていて、その可能性を2014年から継続的に書いてきました。

しかし、一般的には、「米国の政策金利上昇はスワップポイント増だから買いだ!」と思うかもしれません。

そこで、2015年12月29日時点の売買動向(枚数)を確認しましょう。

USD/JPY・・・買い:728,215、売り:63,241
GBP/JPY・・・買い:255,424、売り:11,407
ZAR/JPY・・・買い:254,956、売り:20,455

この数字を見ますと、含み損を抱えているポジションがとても多いだろうと予想できます。グラフで見るほうが分かりやすいので、下に添付します。買いが売りを圧倒していることが分かります。

201601売買動向

この円高トレンド、いつまで我慢すればいいの?


含み損を抱えている場合、「この円高トレンドはいつまで続くの?」ということが関心事でしょう。今は含み損でも、将来反転して円安になってくれればOKだからです。

ゆったり為替の予想は、「USD/JPYの円高は今年6月~12月くらいまで続く」です。詳細につきましては、別の記事で書こうと思います。

→ 米ドル/円(USD/JPY)を売る場合のリスク-日銀の政策-
→ 2016年の米ドル/円(USD/JPY)の円高目途を予想!
→ 2016年為替予想!米ドル/円(USD/JPY)の見通しは?