今回は、NZD/CHFについて考えます。

まず、ニュージーランドとスイスの政策金利比較をすることにより、スワップポイントの傾向を把握しましょう。

赤線: ニュージーランド
青線: スイス
nz、ch政策金利

ニュージーランドの現在の政策金利2.75%は、ニュージーランドの歴史から見れば低金利です。しかし、スイスはそれよりもずっと低い金利です。そして、政策金利の方向性は以下の通りです。

ニュージーランド: 今後2年で2%程度上昇見込み
スイス: 今後の動向によっては、マイナス金利もありうる

方向性は全く反対です。買って保有し続ける観点から見ると、好都合です。今後も、予見できる将来において、金利逆転は考えることが難しい状況です。現在のスワップポイントはプラス。今後はその値がさらに大きくなることが予想されます。

なお、スワップポイントの算出には、本来はフォワードレートとスポットレートの差を用いますが、簡易的に政策金利を用いています。

NZドル/スイスフラン(NZD/CHF)の長期チャート

次に、為替レートを考えてみます。青線は為替レートの推移、赤線は補助線です。為替レートは、毎月の値をエクセルでグラフ化したものです。 

NZDCHF補助線あり

このチャートを見ますと、過去20年間の最高値は1.05弱くらい、最安値は0.6弱です。平均値は0.83弱くらいです。現在のNZドル/スイスフラン(NZD/CHF)は0.75前後ですので、過去の平均値よりも低い水準にあります。


買いやすい水準にある、と考えることが可能かもしれません。

では、世界情勢が今後安定してNZD/CHFが上昇する場合、1.05まで上昇を期待できるか?これには注意が必要だと思います。

というのは、1997年の高値と2007年の高値を比較すると、2007年のほうが低いためです。補助線を引きますと、長期的には高値が下がるトレンドだと分かります(長いほうの赤線です)。

このため、今後高値を狙う場合は、このトレンドを参考にしながら利食いポイントを探ることになるでしょう。

次に、もう少し範囲を狭くして、2010年以降で考えます。NZD/CHF=0.8000付近から上昇できずに反落している様子が分かります。このため、今後もしばらく0.7台をウロウロすることになるかもしれません。

教科書的に言えば、この相場の壁を越えれば、すーっと為替レートが上昇することを期待できます。 

NZドル/スイスフラン(NZD/CHF)の取引に必要な証拠金

では、NZドル/スイスフラン(NZD/CHF)を取引する際、証拠金をいくら積んでおくべきかについて考えましょう。

ゆったり為替のスタンス、すなわち、含み損はやむを得ないが強制ロスカットは避けたいという場合、少なくとも、過去最低値まで下落しても耐える証拠金を準備することになります。 

もちろん、過去最低値をさらに大きく下回る場合もあるかもしれませんが、あまりに証拠金を積み過ぎると利益率が悪くなります。そこで、いくら積むかはトレードする人のリスク許容度によるでしょう。

さて、以上の内容で買いポジションを持つときに必要な証拠金を考えてみます。

為替レート: 0.7600
取引数量: 10,000通貨単位
過去最低値: 0.57
必要保証金: CHF2,204 

過去最低値まで下落しても耐える証拠金として、1万通貨あたり2,204スイスフランとなりました。仮に、0.90で利食いした場合の利益は、スワップポイント抜きで1,400スイスフラン。

現時点のスワップポイントは、1万通貨あたりおよそ0.5スイスフランです。スワップポイントは次第に上昇すると見込まれます。

そこで、スワップポイントの平均値を0.75として2年後に利食いできると仮定する場合、スワップポイントの利益は 0.75 × 365 × 2 = 547.5 スイスフランです。

利食いの利益とスワップポイントの利益合計は、1,400 + 547.5 = 1,947.5 スイスフランです。利益率は、1,947.5 ÷ 2,204 = 0.884 ・・・88.4%です。

悪くない数字です。 

NZドル/スイスフラン(NZD/CHF)の取引がうまくいかない場合

このシナリオがうまくいかない場合も考えましょう。


リスク1: ニュージーランドの景気が腰折れして、金利上昇が止まる。

十分ありうるシナリオです。今後2年間で政策金利が上昇し続ける見込みとはいえ、ニュージーランド準備銀行の確約ではありません。


リスク2: 金利や世界情勢は安定しているのに、なぜか為替レートが上昇しない。

これもあり得ます。為替レートは金利だけで決まるものではありません。しかし、大きく下落しないならば、スワップポイントで利益を得られるでしょう。


リスク3: 何らかの世界的危機が発生し、NZD/CHFが急降下する。

これが、最も怖いです。リーマンショックやギリシャ危機のような事態が再発すると、為替レートの急降下もあり得ます。

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上に書いた以外のリスクもあるでしょう。必ず儲かるトレードは存在しませんので、どの程度のリスクならば許容できるかを考えながら、慎重に取引する必要があるでしょう。

また、取引で損してもゆったり為替は何の責任も負えませんので、ご自身の判断と責任においてトレードの実施をお願いします。