以前、KEL・hiroさんから両建てトラリピについてのコメントをいただきました。
KEL・hiroさん、ありがとうございます。

そこで、今回から8回~10回の予定で、ロングのトラリピと両建てトラリピを考えていきます。
トラリピを検索すると多くのサイトがヒットしますので、トラリピそのものの説明は省略します。

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最初に、私だったら採用できると考えるトラリピは両建てでなく、基本的にロングだけです。
ロングだけのほうが楽だからです。
そして、採用する通貨ペアは、以下の全ての条件を満たすものです。 

1 現在の為替レートが、過去数十年間の平均的な水準程度以下に位置している。
2 過去数十年間にわたり、スワップポイントが概ね継続的にプラスである。
3 ヒストリカル・ボラティリティが比較的高い水準にある。
4 先進国の通貨ペアである。

そして、「過去数十年間の平均的な水準程度~過去最低値付近」にトラップを配置します。

順番に説明しますと、


1 現在の為替レートが、過去数十年間の平均的な水準以下に位置している。

トラリピの大きな欠点は、含み損が巨大になりうることです。
例えば、AUD/JPYで現在のレート(90円~95円)からトラリピを始める場合。
過去最低値の50円台に突入するような事態が再発すると、含み損がとんでもないことになります。

二度と50円台にはならないかもしれませんし、再び50円台になるまでに十分な利益を稼げば問題ありません。
しかし、将来の為替レートがいつどうなるか、予測はできても確実なことは言えません。

そこで、過去数十年の間で平均的な水準、AUD/JPYならば80円未満の水準でトラリピしたいです。


2 過去数十年間にわたり、スワップポイントが概ね継続的にプラスである

私はマイナススワップが嫌いです。
スイングトレードで一時的にスワップポイントがマイナスになるのは仕方ないとしても、継続的に毎日マイナスが積み重なるのは我慢できない性格です。

トラリピは基本的に何年にもわたって継続的に行うものですから、スワップポイントの損益はプラスにしたいです。


3 ヒストリカル・ボラティリティが比較的高い水準にある。

トラリピは為替レートの上下動を捉えて利益を得る方法ですので、ボラティリティが低いと十分な利益が得られません。
この点で、SGD/JPYなど、ボラティリティが低い通貨は採用しづらいです。


4 先進国の通貨ペアである。

トラリピは基本的に何年にもわたって継続的に取引しますので、通貨の安定性が重要だと考えています。
ZAR/JPYのトラリピに人気があるようですが、私はZARを含む通貨ペアのトラリピをするのは躊躇してしまいます。

過去を振り返ると、リーマンショックのとき、アイスランド・クローナ(ISK)が大暴落しました。
暴落前は、同通貨の取引で高いスワップポイントを得ることができました。
このため、ISK/JPYのロングでスワップポイントを得る方法が一部のトレーダーに人気でした。

しかし、ISKの暴落後、FX業界でISKが取引停止となってしまい、強制的に清算させられてしまいました。この結果、多くのトレーダーが損を被ることになりました。

南アフリカ・ランドも取引停止の可能性がある旨、FX取扱会社は何度も警告を出していました。

そのときZAR/JPYのロングを持っていた私は、「大暴落→取引停止→強制反対売買→損失」 の恐怖を感じていました。
その記憶があるため、ZAR/JPYのトラリピに踏み切ることができません。

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次回に続きます。 

注: M2Jでトラリピができる通貨ペアについては、トラリピと書いています。M2Jで取引できない通貨ペアの場合は、トラップ系の取引と表記しています(その1からその10まで共通です)。

→ M2Jのトラリピで押さえておくべき3つのメリット

両建てトラリピ検証シリーズ
その1: トラリピしたい通貨ペアの条件  
その2: 両建てトラリピの難題 
その3: リスクを制御した両建てトラリピ 
その4: トラリピでレンジを外れるときの対応 
その5: 両建てトラリピをしても良さそうな通貨ペア 
その6: AUD/NZDのスワップポイントと為替レート 
その7: AUD/CADのスワップポイントと為替レート 
その8: ヒストリカル・ボラティリティを比較する 
その9: EUR/CHFの両建てトラップ系取引  
その10: 両建て取引検証シリーズ:まとめ