くりっく365|外国為替(FX)

ロング(買い)とショート(売り)を同時に建てる両建て方法を利用して、具体的な通貨ペアでの取引を考えてみます。

例) EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン)

スイスは財政状況が良好で経常黒字も計上しており、ここ数年来の世界的な不景気でスイスフラン高が進みました。スイス国立銀行は、行き過ぎたフラン高を是正することを目的に、EUR/CHFの下限を1.20に設定しています。

このため、EUR/CHFは概ね1.20~1.27の間で上下動しています。

下限である1.20に近づいてきた時点で何らかの理由で売りを実行したいと考えるとき、以前説明した両建取引が有効かもしれません。リスクは、スイス国立銀行が下限の1.20を死守できないときです。

このリスクが現実に発生する可能性はゼロではありません。1.20より下のどこかで買いポジションにストップロスを設定することが必要かもしれません。

チャートを見ながら確認してみましょう。

eurchf-201309-1

上のチャートは、成功例です。2013年3月から2013年8月まで6か月間の日足チャートです。

例として、pin bar が売りを示唆する場合にエントリーします。①が pin bar です。pin bar が現れた翌日に両建てで②エントリーです。売りポジションの利益が乗ったところで③利益を確定し、④で買いポジションの利益を確定します。

なお、EUR/CHFが1.20のところで赤い線が引いてあります。スイス国立銀行が、1.20よりもフラン高にはしないと公表しているラインです。


次に、失敗と考えることも可能なトレード例です。

eurchf-201309-2

①の pin bar でエントリーしましたが、いきなり急上昇しました。この時点で両建て取引は窮地に陥っています。
どこで損失を確定するかですが、1.25で建玉整理すると事前に決めて実行していれば、スプレッド分の損失です。

1.30を損失確定ラインにしていれば、再びレートが下落して売り・買いともに利益を上げる機会がありました。

結果的には、過去半年間においては、このトレード方法では多くのトレードにおいて利益を得る機会がありました。実際には、どこで損益を確定するかによって、利益を得たり得られなかったりします。

また、分かりやすいという理由で pin bar を使いましたが、そのほかの方法でエントリーすべき点を探すのも効果的かもしれません。

1.20~1.27くらいの狭い範囲で細かく上下動していますので、利益を欲張らないことが重要でしょう。